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伊藤智洋が読むマーケット・シナリオ【週間展望】 11月1日版

市況
2020年11月1日 9時39分

「前週のシナリオが正しければ、NYダウ、日経とも、週明け後に上昇開始の公算」

1. 時間が経過するごとにシナリオが絞られる

私の予想する際の考え方の基本は「時間が経過するごとにシナリオが絞られる」ということです。預言者ではないので、想定していた通りのシナリオにならないことなどしょっちゅうですが、目標値の設定が正しければ、どのような道筋となっても、結果として目標値へ向かうため、目標値までの距離が短くなるなら、道筋が絞られることになります。

どこかの時点で目標値の設定が間違っていたことを認識しなければいけない場面がある一方で、目標値へ向かう動きへ入ったと判断できる場面もあります。

最終地点を通過した時点で、予測は個人のものではなく、多くの市場参加者の総意になっているわけです。

前回の週間展望では3万ドルを大きく上回る展開になる場合、 NYダウの年末までのシナリオが2通りに絞られたと書きました。

前週の時点では10月26日以降の価格が下げても、9月24日の安値2万6537ドルを維持する展開を想定していましたが、そうなりませんでした。

しかし、現時点では、まだ目標値へ向かう道筋が完全に消失したわけではありません。

前週は年末までに3万ドルを大幅に上回るシナリオが2通りありました。1週間を経過して、価格が大きく下げたことにより、現時点では目標値を目指すシナリオが1つに絞られました。

その道筋からそれたら、年末へ向けて3万ドルを大きく上回るという予測の間違いを認め、そして、年末へ向けて価格が上昇しても、年内に2月12日の高値2万9568ドルを大きく超えられない展開を考えておく必要が出てきます。

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