30日の米国市場ダイジェスト:米国株は反落、新型コロナウイルス第2波を警戒
■NY株式:米国株は反落、新型コロナウイルス第2波を警戒
米国株式相場は反落。ダウ平均は157.51ドル安の26501.60ドル、ナスダックは274.00ポイント安の10911.59ポイントで取引を終了した。米国内の新型コロナウイルス感染者数が計900万人を突破し連日増加傾向であるため、第2波を警戒し、寄り付きから大きく下落した。主要ハイテク株決算は概ね良好な内容だが、大統領選を控えて手仕舞う動きが広がり、下落に拍車をかけた。セクター別では、テクノロジー・ハード・機器、小売りが下落した一方、銀行が上昇。
携帯端末のアップル(AAPL)は7-9月決算でアイフォーンの売り上げが予想を下回ったことや、業績見通しが示されなかったことが嫌気され下落。ソーシャルネットワーキングのフェイスブック(FB)は7-9月期のユーザー数の減少が嫌気され下落した。また、短文投稿サイトのツィッター(TWTR)はユーザー数の伸びが予想を下回り急落。一方で、検索のアルファベットは好決算が好感され上昇した。クルーズ船を運営するロイヤルカリビアン(RCL)やカーニバル(CCL)はアメリカ疾病管理予防センター(CDC)が条件付きで営業再開を許可したことが好感され軒並み上昇。
連邦準備制度理事会(FRB)は、中小企業支援のメインストリート貸付プログラム(MCLP)で利用拡大を目指し融資最低額を25万ドルから10万ドルに引き下げた。
(Horiko Capital Management LLC)
■NY為替:良好な米経済指標を好感してドル買い優勢
30日のニューヨーク外為市場でドル・円は、104円38銭から104円74銭まで上昇して104円67銭で引けた。この日発表された9月米個人所得や消費支出、10月シカゴ購買部協会景気指数などが市場予想を上回り、米国債利回り上昇に伴うドル買いが優勢となった。
ユーロ・ドルは1.1704ドルまで上昇後、1.1640ドルまで下落して1.1647ドルで引けた。ユーロ圏7-9月期GDP速報値が予想を上回ったことを好感したユーロ買いが観測されたが、欧州中央銀行(ECB)のデギンドス副総裁が「第4四半期のマイナス成長も除外しない」との見解を示したことから、ユーロ売りが優勢となった。ユーロ・円は122円46銭まで上昇後、121円69銭まで反落。ポンド・ドルは1.2988ドルまで上昇後、1.2924ドルまで下落。英国と欧州連合(EU)の通商協議についてドイツ財務次官が「進展がないことを深く懸念」と発言し、ポンド売りが優勢となった。ドル・スイスは0.9141フランから0.9173フランまで上昇した。
■NY原油:続落、需要減少の思惑残る
30日のNY原油先物12月限は続落。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物12月限は、前営業日比-0.38ドルの1バレル=35.79ドルで取引を終えた。時間外取引を含めた取引レンジは35.21ドル-36.60ドル。30日のアジア市場で36.60ドルまで買われたが、需要減少の思惑は残されており、36ドル台半ば近辺で戻り売りが観測された。米国株安を嫌気した売りも観測されており、ニューヨーク市場で一時35.21ドルまで反落。
■主要米国企業の終値
銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)
バンクオブアメリカ(BAC) 23.70ドル +0.16ドル(+0.68%)
モルガン・スタンレー(MS) 48.15ドル +0.03ドル(+0.06%)
ゴールドマン・サックス(GS)189.04ドル -0.90ドル(-0.47%)
インテル(INTC) 44.28ドル +0.17ドル(+0.39%)
アップル(AAPL) 108.86ドル -6.46ドル(-5.60%)
アルファベット(GOOG) 1621.01ドル +53.77ドル(+3.43%)
フェイスブック(FB) 263.11ドル -17.72ドル(-6.31%)
キャタピラー(CAT) 157.05ドル +2.38ドル(+1.54%)
アルコア(AA) 12.92ドル +0.17ドル(+1.33%)
ウォルマート(WMT) 138.75ドル -1.17ドル(-0.84%)
《ST》