フジクラは一時23%高、上期業績は営業減益予想から一転大幅増益で着地
フジクラ<5803>は急騰し一時、前日比63円(22.3%)高の346円に買われている。2日の取引終了後に発表し第2四半期累計(4~9月)連結決算が、売上高3005億1200万円(前年同期比12.5%減)、営業利益89億600万円(同54.3%増)、最終利益7億4600万円(同8.4%減)となり、従来予想の営業利益10億円の減益予想から一転して大幅増益となったことが好感されている。
光ファイバの競争激化などの影響を受けて売上高は減少したが、構造改革による固定削減が奏功したほか、エネルギー事業、情報通信事業ともに国内外の顧客需要が予想以上に早く回復したことが寄与した。また、エレクトロニクス事業でスマートフォン向けFPCや巣ごもり需要を反映したパソコン、ゲーム機向けなどの電子部品が増収になったことなども貢献した。
同時に、未定としていた21年3月期通期業績予想を発表しており、売上高6000億円(前期比10.8%減)、営業利益110億円(同3.3倍)、最終損益100億円の赤字(前期385億1000万円の赤字)を見込む。上期の増益要因に加えて、超細径高密度光ケーブルが増収となることから営業利益は増益を見込むが、構造改革に伴う特別損失が発生する。なお、同じく未定としていた配当予想は、無配(前期実績5円)を予定している。