話題株ピックアップ【夕刊】(1):エーザイ、レノバ、アウトソシン

注目
2020年11月5日 15時18分

■エーザイ <4523>  9,875円  +1,500 円 (+17.9%) ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率トップ

エーザイ<4523>に物色人気が集中、ストップ高に買われた。8月11日に9890円の年初来高値を形成した後は大幅な調整を強いられたが、きょうは1500円高の9875円まで駆け上がり、いきなり新値奪回を目前に捉える状況となった。「同社が米バイオジェンと共同開発するアルツハイマー型認知症治療薬『アデュカヌマブ』について、米食品医薬品局(FDA)が有効性を示す試験結果を支持したことが米国メディアを通じて伝わり、これが投資資金の流入を誘った。同社株はADRで50%を超える暴騰を示したこともありインパクトが大きかったようだ」(国内ネット証券アナリスト)としている。

■あすか製薬 <4514>  1,547円  +199 円 (+14.8%)  本日終値  東証1部 上昇率3位

あすか製薬<4514>が急騰。4日の取引終了後に発表した21年3月期上期(4~9月)の連結決算で、経常利益が前年同期比2.2倍の19億5200万円に急拡大しており、これが好材料視された。薬価改定に伴うマイナス要因があったものの、子宮筋腫治療剤「レルミナ」を中心に医薬品の販売が伸びたほか、杏林製薬から契約一時金を受領したことなどが寄与し、増収を確保した。また、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う営業活動の自粛で経費が減少したことも利益拡大につながった。通期計画の19億円を既に上回っており、業績上振れを期待する買いが入っている。

■武蔵精密工業 <7220>  1,337円  +164 円 (+14.0%)  本日終値  東証1部 上昇率4位

4日に決算を発表。「今期経常を一転黒字に上方修正」が好感された。

武蔵精密工業 <7220> が11月4日大引け後(15:20)に決算を発表。21年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結経常損益は31.2億円の赤字(前年同期は39.5億円の黒字)に転落した。しかしながら、併せて通期の同損益を従来予想の19億円の赤字→13億円の黒字(前期は71.1億円の黒字)に上方修正し、一転して黒字に浮上する見通しとなった。

⇒⇒武蔵精密工業の詳しい業績推移表を見る

■京阪神ビルディング <8818>  2,138円  +259 円 (+13.8%)  本日終値  東証1部 上昇率5位

京阪神ビルディング<8818>が急騰。株価は前日比14.8%高の2158円まで上値を伸ばし、上場来高値を更新した。4日の取引終了後、投資ファンドのストラテジックキャピタルが同社株に対してTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表しており、これが材料視された。買い付け価格は1株1900円で、実施期間は5日から12月17日まで。ストラテジックキャピタルは旧村上ファンド幹部の丸木強氏が代表を務める投資ファンド。今回のTOB実施は現経営陣に株主価値向上策を実行してもらうことを目的としており、今後の動向に注目が集まっている。

■ソリトンシステムズ <3040>  2,143円  +201 円 (+10.4%)  本日終値

ソリトンシステムズ<3040>が急騰。同社はIT情報機器やソフト開発を手掛け、売上高の9割をセキュリティー部門で占めている。テレワークの導入加速やGIGAスクール構想などを追い風に収益機会が広がり、足もとの業績も会社側想定を大きく上回って推移している。4日取引終了後に20年12月期業績の修正を発表。営業利益は従来予想の11億円から15億円(前期比39%増)に大幅増額、年間配当も従来計画に2円上乗せの12円(前期実績は10円)としており、これを好感する形で物色人気が集中した。

■レノバ <9519>  1,750円  +160 円 (+10.1%)  本日終値

レノバ<9519>やイーレックス<9517>、ウエストホールディングス<1407>といった再生エネルギー関連株が急反騰。米国大統領選挙で、4日の東京市場の場中には共和党のトランプ米大統領が激戦州のフロリダ州を制したことが伝わるなど優位に立った。このなか、対抗馬の民主党バイデン候補の看板政策である環境に関わる再生エネ関連株のレノバなどには、利益確定売りが膨らみ株価は急落した。しかし、5日未明から早朝にかけ同じく激戦州のウィスコンシン州やミシガン州でバイデン候補の勝利が伝わり同氏が優勢となると、今度は一転、前日急落した再生エネ関連株は買い直されており、逆襲高を演じている格好だ。

■ニューラルポケット <4056>  4,440円  +405 円 (+10.0%)  本日終値

ニューラルポケット<4056>が大幅高で3日続伸。午前9時ごろ、商業施設「スマーク伊勢崎」(群馬県伊勢崎市)で、東京建物<8804>の運営する商業施設では初の試みとなる、人工知能(AI)技術を活用した大型平面駐車場の満空把握・管制ソリューションの活用を開始したと発表しており、これが好感された。今回の「スマーク伊勢崎」における導入は、人手不足による誘導員の確保の難しさを解消するのが狙い。今回の取り組みでは、ニューラルポケットの独自の画像解析AIを搭載したカメラで、広大な駐車場区画と駐車場内の混雑状況を分析・可視化し、来館者へタイムリーな情報提供を行うという。また今後は、東建物が運営する商業施設を中心に同ソリューションの本格導入に向けた取り組みを推進するとしている。

■アウトソーシング <2427>  1,151円  +103 円 (+9.8%)  本日終値

アウトソーシング<2427>が後場大幅高。前引け後に、20年12月期の連結業績予想について、営業利益を100億円から137億5000万円(前期比10.4%減)へ、純利益を30億円から38億5000万円(同53.2%減)へ上方修正したことが好感された。景気の持ち直しを受けて概ね堅調に推移していることから、売上高は3650億円(同1.0%増)の従来見通しを据え置いたものの、グループ各社で販管費の抑制に努めたことが利益を押し上げた。また、業績予想の修正に伴い、従来8円を予定していた期末一括配当を2円増額して10円にするとあわせて発表した。前期実績に対しては14円の減配になる予定だ。同時に発表した第3四半期累計(1~9月)決算は、売上高2625億8300万円(前年同期比1.8%減)、営業利益83億6400万円(同16.3%減)、純利益28億1900万円(同15.2%減)だった。

■昭電線HD <5805>  1,309円  +114 円 (+9.5%)  本日終値

4日に決算を発表。「上期経常は34%減益も対通期進捗は過去平均を超過」が好感された。

昭和電線ホールディングス <5805> が11月4日大引け後(15:00)に決算を発表。21年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結経常利益は前年同期比34.4%減の26.1億円に落ち込み、通期計画の55億円に対する進捗率は47.5%にとどまったものの、5年平均の35.5%を上回った。

⇒⇒昭電線HDの詳しい業績推移表を見る

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