株価指数先物【寄り前コメント】新型コロナ警戒もバイデン氏勝利でショート筋によるカバーのニーズは大きい

市況
2020年11月9日 8時05分

大阪12月限ナイトセッション

日経225先物 24360 +20 (+0.08%)

TOPIX先物 1660.0 -0.5 (-0.03%)

シカゴ先物 24330 -10

(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

6日の米国市場はNYダウ、S&P500が下落する一方で、ナスダックが上昇。新型コロナウイルスの新規感染者数が連続で10万人を上回り過去最多を記録したことが重荷となり、利益確定の流れが優勢となった。また、民主党が政権、議会を掌握する可能性が依然残っていることも警戒された。

シカゴ先物清算値(12月限)は大阪比10円安の2万4330円だった。日経225先物ナイトセッションは日中比20円高の2万4360円で始まり、その後は利食い優勢となり2万3270円から2万3320円辺りでのこう着が続いていたが、米国市場の取引開始後には上昇基調を強め一時2万4460円まで買われた。しかし、米国市場が引けにかけて上げ幅を縮めたこともあって、2万4360円で取引を終えている。

米大統領選では、民主党のバイデン氏がペンシルベニア州とネバダ州で勝利し獲得選挙人が当選に必要な過半数ラインを超えたことを受けて勝利宣言を行った。現職のトランプ氏は敗北を認めていないが、ひとまず大統領選を巡る不透明感は後退しよう。一方で米国では新型コロナウイルスの新規感染者数が7日も10万人を上回ったほか、世界の感染者数が5000万人に迫る状況が重荷となりそうである。ただ、バイデン氏勝利で米国の新型コロナ対策が一転する可能性があるため、週明けの米国市場の動向により関心が集まりそうだ。

シカゴ先物にサヤ寄せする形から先週の急ピッチな上昇に対する利益確定の流れが警戒されるが、バイデン氏勝利を背景に週明けの米国市場の上昇が意識されやすく、先高期待が強まりそうである。先週の強い上昇によって近年トレードされていなかった水準となるためショート筋によるカバーのニーズは大きいとみられ、今後トレード水準が大きく切り上がる可能性がある。心理的なトレードレンジとしては、2万4000円から2万5000円での推移が当面意識されてくることになりそうだ。

なお、米ボラティリティインデックス(VIX)は10月29日の41.16から、先週末には一時24.56まで急低下していることもあって、海外勢によるリスク許容量も大きくなる。権利行使価格の2万4375円レベルまで上昇してきていることから、その上の権利行使価格2万4500円とのレンジが意識されそうである。

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