株価指数先物【昼のコメント】過熱警戒もショート筋によるカバーやヘッジ対応に伴う買い

市況
2020年11月9日 12時27分

日経225先物は11時30分時点、前日比470円高の2万4810円(+1.93%)前後で推移している。寄り付きは2万4580円とシカゴ先物清算値(2万4330円)を大きく上回るギャップアップで始まった。米大統領選でバイデン氏が勝利宣言を行ったことが材料視されており、寄り付き直後に付けた2万4540円を安値に上昇基調が強まっている。グローベックスの米株先物ではNYダウ先物が300ドルを超える上昇となったほか、ナスダック100先物の上昇率は2%を超えるなか、日経225先物にはヘッジ対応の買いが集中し、前引けにかけて2万4850円まで上げ幅を広げている。

東証1部の騰落銘柄は値上がり数が過半数を占めているが、4割超の銘柄は値を下げている状況であり、日経225型主導の上昇。ギャップアップで節目の2万4500円をあっさり突破してきたことにより、ヘッジ買いが集中したようである。米VIX指数は先週末に10%近く低下しており、25ポイントを下回っていることで、海外勢のリスク許容量が拡大している。週明けの米国市場はご祝儀相場が意識されやすく、売り方にとってはヘッジを迫られている形である。

オプション権利行使価格では2万4875円レベルまで一気に急伸する形となったが、これを突破してくると2万5000円がより意識されそうだ。コールオプションでは2万5000円、2万5250円、2万5500円の商いが急増してきている。ショートカバーが中心であろうが、ギャップアップによってショートカバーを意識したロングポジションも少なからず増えていると考えられるため、権利行使価格2万5000円を目前に、いったん冷ます形から後場はやや利食いも意識した高値保ち合いになりそうだ。

もっとも、日経平均株価は2018年10月のザラ場高値を明確に突破したことに加え、NT倍率は一時14.78まで上昇しており、近年では経験していない水準に切り上がりをみせている。過熱警戒感が意識されてくるであろうが、バリューシフトの動きはみられておらず、ショート筋によるカバーやヘッジ対応に伴う買いが中心のなか、NTロングに傾けたポジション取りになるだろう。なお、前引けのTOPIXは1.22%の上昇であり、日銀のETFの買い入れは入らない。

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