9日の米国市場ダイジェスト:NYダウ834ドル高、新型コロナワクチン開発進展で景気見通し改善

市況
2020年11月10日 9時04分

■NY株式:NYダウ834ドル高、新型コロナワクチン開発進展で景気見通し改善

米国株式相場はまちまち。ダウ平均は834.57ドル高の29157.97ドル、ナスダックは181.45ポイント安の11713.78ポイントで取引を終了した。米大統領選の結果に目処がつき不透明感が一段と後退したほか、新型コロナワクチン開発で大きな前進が見られ、実用化期待に景気見通しが大きく改善し寄り付きから大きく上昇。ハイテク株から景気循環株へのポートフォリオの移行が目立ちダウ平均株価は日中取引で過去最高値を更新した。一方、ナスダック総合指数は下落。セクター別では、エネルギーや銀行が大きく買われた一方、家庭・パーソナル用品が下落した。

製薬大手ファイザー(PFE)はドイツのビオンテックと共同開発中の新型コロナウイルスワクチンの最終治験で、感染、発症を防ぐ有効性が90%以上と発表、今月中に米食品医薬品局(FDA)に緊急使用許可申請すると報じられ急伸。また、バイオのノババックス(NVAX)は同社開発中の新型コロナワクチンがFDAから優先承認審査制度指定を受けたと発表し上昇した。映画館運営のAMCエンタテイメント(AMC)や航空会社のユナイテッド(UAL)、アメリカン(AAL)、クルーズ運営のカーニバル(CCL)などはワクチン開発の報道を好感し軒並み急伸した。銀行のJPモルガン(JPM)やシティグループ(C)は金利の上昇で収益改善期待に急伸。一方で、今まで外出規制の影響で売り上げが急増していたビデオ会議のズーム(ZM)、在宅フィットネス事業を展開するペロトン・インタラクティブ(PTON)は軒並み急落した。

米国10年債利回りは0.97%まで急伸し、3月来の高水準となった。

Horiko Capital Management LLC

■NY為替:新型コロナワクチン開発進展で景気見通し改善、ドル急伸

9日のニューヨーク外為市場でドル・円は104円74銭から105円65銭まで上昇して105円37銭で引けた。米製薬大手ファイザーはドイツのビオンテックと共同開発中の新型コロナウイルスワクチンの最終治験で、感染、発症を防ぐ有効性が90%以上と発表、11月中に米食品医薬品局(FDA)に緊急使用許可申請すると報じられ景気見通しが大幅改善し、米国債相場が急落。米債利回りの急伸に伴うドル買い、リスク選好の円売りに拍車がかかった。

ユーロ・ドルは1.1920ドルまで上昇後、1.1796ドルまで下落して1.1813ドルで引けた。ユーロ・円は125円13銭まで上昇後、124円45銭まで反落。ポンド・ドルは1.3208ドルまで上昇後、1.3119ドルまで反落した。英国のスナク財務相が欧州連合(EU)との離脱を巡る通商交渉が大きく進展し、合意の見通しが立ったと楽観的な見解を示したことを好感したポンド買いが下支えとなった。ドル・スイスは0.9040フランから0.9143フランまで上昇した。

■NY原油:大幅反発で40.29ドル、ウイルスワクチン開発で大きな進展

NY原油先物12月限は大幅反発(NYMEX原油12月限終値:40.29 ↑3.15)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物12月限は、前営業日比+3.15ドルの1バレル=40.29ドルで取引を終えた。時間外取引を含めた取引レンジは37.16ドル-41.33ドル。新型コロナウイルスのワクチン開発で大きな進展があり、欧米諸国における経済制限の長期化懸念は後退したことが要因。需給関係は大幅に改善する可能性があるとみられており、ポジション調整を含めた買いが優勢となった。

■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 27.76ドル +3.45ドル(+14.19%)

モルガン・スタンレー(MS) 56.02ドル +4.32ドル(+8.36%)

ゴールドマン・サックス(GS)214.93ドル +13.67ドル(+6.79%)

インテル(INTC) 45.60ドル +0.21ドル(+0.46%)

アップル(AAPL) 116.32ドル -2.37ドル(-2.00%)

アルファベット(GOOG) 1763.00ドル +1.25ドル(+0.07%)

フェイスブック(FB) 278.77ドル -14.64ドル(-4.99%)

キャタピラー(CAT) 170.82ドル +9.53ドル(+5.91%)

アルコア(AA) 15.73ドル +1.29ドル(+8.93%)

ウォルマート(WMT) 143.54ドル -2.23ドル(-1.53%)

《ST》

提供:フィスコ

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