16日の米国市場ダイジェスト:NYダウ470ドル高、新型コロナワクチンの実用化期待に見通し改善

市況
2020年11月17日 8時06分

■NY株式:NYダウ470ドル高、新型コロナワクチンの実用化期待に見通し改善

米国株式相場は続伸。ダウ平均は470.63ドル高の29950.44ドル、ナスダックは94.84ポイント高の11924.13ポイントで取引を終了した。新型コロナウイルスの来年に向けたワクチン実用化が現実味を帯び、見通しが改善し寄り付きから大きく上昇した。バイデン氏が議会は速やかにパンデミック経済救済策を成立させる必要があると主張したことも後押しし、終日堅調推移となった。ダウ平均株価指数は日中取引で史上最高値更新。セクター別では、エネルギー、自動車・自動車部品が大きく上昇した一方で、医薬品・バイオが下落した。

バイオ製薬のモデルナ(MRNA)社は開発中の新型コロナウイルスワクチンの大規模な第3治験で94.5%の有効性が確認されたとの暫定分析結果を発表し大きく上昇した。また、通常の冷蔵・冷凍設備で30日間保存できる点も優れており、先日ワクチン治験の暫定結果を発表していた製薬大手ファイザー(PFE)は売られた。ホームセンターのホームデポ(HD)は産業向け製品販売のHDサプライ(HDS)を91億ドルで買収すると発表し、両社とも上昇。金融サービスPNC(PNC)はスペインの銀行BBVAの米国部門買収で合意し上昇。一方、宇宙旅行会社のヴァージン・ギャラクティック(SPCE)はコロナウイルスの影響で次回のテスト飛行を無期限見送ると発表したことが嫌気され急落した。

クラリダ米連邦準備理事会(FRB)副議長は「回復には時間がかかる」と慎重な見通しを示した。

Horiko Capital Management LLC

■NY為替:ワクチン実用化期待でリスク選好の円売りも

16日のニューヨーク外為市場でドル・円は105円02銭から104円50銭まで反落し、104円57銭で引けた。米国の製薬会社ファイザーに続き、米バイオのモデルナが同社開発の新型コロナウイルスワクチンを巡る大規模な第3治験で94.5%の有効性が確認されたとの暫定分析結果を発表し、ワクチン実用化によるすみやかな景気回復への期待でリスク選好の円売りが優勢となった。その後発表された米11月NY連銀製造業景気指数は予想外に下落すると、ドル売りが再燃した。

ユーロ・ドルは1.1814ドルまで下落後、1.1856ドルまで強含み、1.1856ドルで引けた。ユーロ・円は124円18銭から123円63銭まで反落。ポンド・ドルは1.3167ドルから1.3204ドルまで上昇。英国と欧州連合(EU)の通商交渉は継続し、合意への歩み寄りを期待したポンド買いが継続。ドル・スイスは0.9151フランまで上昇後、0.9118フランまで反落した。

■NY原油:反発で41.34ドル、世界経済の正常化は多少早まる可能性

NY原油先物12月限は反発(NYMEX原油12月限終値:41.34 ↑1.21)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物12月限は、前営業日比+1.21ドルの1バレル=40.13ドルで取引を終えた。時間外取引を含めた取引レンジは40.15ドル-42.09ドル。16日のアジア市場で40.15ドルまで下げたが、その後反転。ニューヨーク市場の序盤にかけて欧米株高を意識して42.09ドルまで買われた。世界経済が正常化に向かう時期は多少早まる可能性があることから、原油先物はしっかりとした値動きを見せた。

■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 27.58ドル +0.58ドル(+2.15%)

モルガン・スタンレー(MS) 58.11ドル +1.50ドル(+2.65%)

ゴールドマン・サックス(GS)222.38ドル +3.30ドル(+1.51%)

インテル(INTC) 46.19ドル +0.73ドル(+1.61%)

アップル(AAPL) 120.30ドル +1.04ドル(+0.87%)

アルファベット(GOOG) 1781.38ドル +4.36ドル(+0.25%)

フェイスブック(FB) 278.96ドル +2.01ドル(+0.73%)

キャタピラー(CAT) 173.19ドル +1.48ドル(+0.86%)

アルコア(AA) 17.66ドル +1.09ドル(+6.58%)

ウォルマート(WMT) 152.44ドル +1.90ドル(+1.26%)

《ST》

提供:フィスコ

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