株価指数先物【引け後コメント】調整場面は押し目買い好機との見方を再確認
大証12月限
日経225先物 26800 +340 (+1.28%)
TOPIX先物 1766.5 +11.0 (+0.62%)
日経225先物は前日比340円高の2万6800円で取引を終了。寄り付きは2万6540円とシカゴ先物清算値(2万6310円)を上回るギャップスタートとなった。寄り付きを安値に上げ幅を広げると、前場半ばには一時2万6840円まで上昇。ランチタイムでは2万6800円を挟んでもみ合いとなり、現物の後場開始直前には2万6870円まで上昇し、前日に付けた高値(2万6890円)に迫る場面がみられた。ただし、高値を超えられなかったこともあって利食いも出やすく、後場は2万6780円から2万6820円辺りでの高値保ち合いが続いた。
一日を通して日経225型に資金が向かう流れが目立った。本日は大引けでシャープ <6753> の日経平均構成銘柄への組み入れによる需給要因があり、日経225型にはリバランスに伴う売り需要が見込まれていた。しかし、シャープは組み入れ発表後に8連騰したあと直近3日は続落となったことから、需給を織り込んだ形での先回りに対する反対売買もあったとみられる。昨日はMSCIのリバランスに伴う売り需要がみられるなど、イベントドリブンによる売買に影響を受けやすい状況であろう。
NT倍率は先物中心限月で6営業日続伸となり、一時15.18まで上昇している。未知の領域であり、行き過ぎと判断するのは避けたいところだろう。米国ではテスラがS&P500に組み入れられるが、多くのファンドはテスラをこれまで組み入れていないため、大量の買い需要が発生すると予想されている。一方で、他の構成銘柄を売ることで需給面での影響が見込まれる。テスラ株が買い入れの思惑から強含んだ場合には、心理的とはいえ、日経225型優位の流れに向かう可能性がありそうだ。
昨日のギャッアップ後の調整部分を、本日はほぼ吸収する形となった。インデックスイベントによる影響が大きいだろうが、来週にメジャーSQを控えているほか、ワクチン承認への期待が強まるなか、調整場面は押し目買いの好機といった見方が再確認された形であろう。
手口面では日経225先物は、ABNアムロが2100枚、ソジェンが720枚枚程度の売り越しに対して、野村が1470枚、クレディスイスが810枚程度の買い越し。TOPIX先物は野村が1840枚、モルガンSが1670枚、ゴールドマンが1010枚程度の売り越しに対して、クレディスイスが1670枚、JPモルガンは1400枚程度の買い越しだった。昨日はクレディスイスから久しぶりにまとまったショートポジションがみられたが、買い戻した形である。
株探ニュース