9日の米国市場ダイジェスト:NYダウ105ドル安、追加経済対策の成立期待が後退

市況
2020年12月10日 8時01分

■NY株式:NYダウ105ドル安、追加経済対策の成立期待が後退

米国株式相場は反落。ダウ平均は105.07ドル安の30068.81ドル、ナスダックは243.82ポイント安の12338.95ポイントで取引を終了した。良好な経済指標を好感し上昇して寄り付いた。しかし、追加経済対策を巡りトランプ政権が新たに提示した9160億ドル規模の妥協案を民主党が却下し、マコーネル上院院内総務が非難すると、年内の合意成立への期待が後退し大きく下落して引けた。セクター別では半導体・同製造装置、ソフトウェア・サービスが大きく下落した一方で、自動車・自動車部品が上昇。

携帯端末のアップル(AAPL)はゴールドマンサックスが投資判断を売りに据え置き、アイフォーンの平均販売価格が下降に転じている可能性を指摘したことが嫌気され下落。ソーシャルネットワークのフェイスブック(FB)は連邦取引委員会(FTC)及び48州が独禁法違反で同社を提訴したことが嫌気され下落した。通信のAT&T(T)は傘下の衛生放送ディレクTV(DTV)に対する買収案が提示されたことを明らかにし上昇。エンタティンメントのディズニー(DIS)は、アナリストによる投資判断引き上げが好感され上昇した。

フードデリバリーのドアダッシュ(DASH)はニューヨーク証券取引所に上場し、182ドルの初値がついた。上場価格の102ドルを大きく上回る好発進となった。

Horiko Capital Management LLC

■NY為替:通商合意なき英国のEU離脱の可能性高まる

9日のニューヨーク外為市場でドル・円は、104円08銭から104円41銭まで上昇し、104円24銭で引けた。米10月JOLT求人件数は増加し、10月卸売在庫改定値は上方修正されたことから、米国債利回りの上昇に伴うドル買いが優勢となった。

ユーロ・ドルは1.2124ドルまで上昇後、1.2059ドルまで下落し、1.2082ドルで引けた。欧州中央銀行(ECB)の追加緩和を織り込むユーロ売りが観測された。ユーロ・円は126円28銭まで上昇後、125円79銭まで反落。ポンド・ドルは1.3478ドルまで上昇後、1.3356ドルまで下落。通商交渉合意への期待でポンド買いが一時加速したが、フランスのボーヌ欧州問題担当副大臣などが「合意なき離脱の可能性が高まっている」との見方を示したほか、ジョンソン英首相も「良い協定でのみ合意する」との見方を示したため、英国の通商合意なき離脱を警戒したポンド売りが加速した。ドル・スイスは0.8878フランから0.8915フランまで上昇した。

■NY原油:弱含みで45.52ドル、原油在庫の大幅増加を意識した売りが入る

NY原油先物1月限は弱含み(NYMEX原油1月限終値:45.52 ↓0.08)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物1月限は、前営業日比-0.08ドルの1バレル=45.52ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは44.95ドル-46.24ドル。アジア市場の終盤にかけて46.24ドルまで買われたが、その後は下げに転じた。米エネルギー情報局(EIA)が公表した週間在庫統計によると、原油在庫は減少予想に反して大幅に増加しており、ポジション調整的な売りが優勢となった。

■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 28.80ドル -0.13ドル(-0.45%)

モルガン・スタンレー(MS) 64.37ドル +0.46ドル(+0.72%)

ゴールドマン・サックス(GS)242.82ドル +3.98ドル(+1.67%)

インテル(INTC) 50.07ドル -0.62ドル(-1.22%)

アップル(AAPL) 121.78ドル -2.60ドル(-2.09%)

アルファベット(GOOG) 1784.13ドル -34.42ドル(-1.89%)

フェイスブック(FB) 277.92ドル -5.48ドル(-1.93%)

キャタピラー(CAT) 180.07ドル +1.23ドル(+0.69%)

アルコア(AA) 22.71ドル -0.58ドル(-2.49%)

ウォルマート(WMT) 148.27ドル -1.18ドル(-0.79%)

《ST》

提供:フィスコ

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