14日の米国市場ダイジェスト：NYダウ184ドル安、ワクチン接種開始好感もロックダウン強化を警戒
■NY株式：NYダウ184ドル安、ワクチン接種開始好感もロックダウン強化を警戒
米国株式相場はまちまち。ダウ平均は184.82ドル安の29861.55ドル、ナスダックは62.17ポイント高の12440.04ポイントで取引を終了した。国内で新型コロナウイルスワクチン接種が開始したほか、追加経済対策がいずれ成立するとの根強い期待に寄り付き後大きく上昇した。しかし、ロンドン市が最も厳格な封鎖を発表したことに続き、ニューヨーク市長が全面的なロックダウンの可能性を警告すると下落に転じた。セクター別ではエネルギーが大幅下落した一方で、半導体・同製造装置が上昇。
バイオ製薬会社アレクシオン・ファーマシューティカルズ（ALXN）は英国の製薬会社アストラゼネカが390億ドルで同社買収に合意したと発表し急伸。ファーストフードチェーンを運営するマクドナルド（MCD）やファミリーレストラン・チェーン運営のデニーズ（DENN）はアナリストによる投資判断引き上げを好感しそれぞれ上昇した。一方で、先週上場したフードデリバリーのドアダッシュ(DASH)や民泊サイト運営のエアビーアンドビー（ABNB）は、アナリストの投資判断引き下げを嫌いそれぞれ下落。検索サイト、グーグルを傘下に持つアルファベット（GOOG）はGメイルやグーグルサービスで大規模障害が発生したことが嫌気され下落した。
多人数参加型のオンラインおよびゲーム作成システムプラットフォームを供給するロブロックスはプライシングの困難さを理由に、上場を来年に延期すると発表した。
Horiko Capital Management LLC
■NY為替：ウイルス感染拡大を警戒してユーロは伸び悩む
14日のニューヨーク外為市場でドル・円は、103円51銭まで下落後、104円10銭まで反発し、104円銭05銭で引けた。欧州通貨高に対するドル売りに下落後、米国で新型コロナウイルスのワクチン接種が開始されたことや、追加経済対策成立への期待でドル買い・円売りに繋がった。その後、NY市が再び都市封鎖（ロックダウン）を行う可能性があることから、ドルは上げ渋った。
ユーロ・ドルは1.2177ドルまで上昇後、1.2123ドルまで反落し、1.2144ドルで引けた。英国と欧州連合（EU）の通商交渉合意への期待が広がったが、ドイツはウイルス感染急増に対処するため、都市封鎖を強化する計画があることから、ユーロ売りが再燃。ユーロ・円は125円92銭まで下落後、126円52銭まで戻した。ポンド・ドルは1.3417ドルから1.3310ドルまで下落。英国と欧州連合（EU）の通商合意成立への期待でポンド買いが加速したが、ロンドン市が厳格なロックダウン実施を発表し、ポンド売りが再燃。ドル・スイスは0.8851フランから0.8888フランまで上昇した。
■NY原油：反発で46.99ドル、一時47.44ドルまで買われる
NY原油先物1月限は反発（NYMEX原油1月限終値：46.99 ↑0.42）。ニューヨーク商業取引所（NYMEX）のWTI先物1月限は、前営業日比+0.42ドルの1バレル＝46.99ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは45.69ドル－47.44ドル。ニューヨーク市場の序盤に47.44ドルまで買われた後、45.69ドルまで反落したが、世界経済正常化への期待は持続しており、通常取引終了後の時間外取引で47.03ドルまで戻している。
■主要米国企業の終値
銘柄名⇒終値⇒前日比（騰落率）
バンクオブアメリカ（BAC） 28.22ドル -0.35ドル（-1.23％）
モルガン・スタンレー（MS） 61.88ドル -1.44ドル（-2.27％）
ゴールドマン・サックス（GS）237.79ドル -2.20ドル（-0.92％）
インテル（INTC） 50.47ドル +0.74ドル（+1.49％）
アップル（AAPL） 121.78ドル -0.63ドル（-0.51％）
アルファベット（GOOG） 1760.06ドル -21.71ドル（-1.22％）
フェイスブック（FB） 274.19ドル +0.64ドル（+0.23％）
キャタピラー（CAT） 178.05ドル -1.24ドル（-0.69％）
アルコア（AA） 21.76ドル -1.08ドル（-4.73％）
ウォルマート（WMT） 145.65ドル -1.35ドル（-0.92％）
《ST》