ゼロから始める「株探」の歩き方 ― (33)短期売買も長期投資も、バリューもグロースも、有望株は業績評価で決まる【市場マップ】

特集
2020年12月15日 10時00分

足元から将来の業績の数字を読み取ろう!

横山利香(ファイナンシャルプランナー、テクニカルアナリスト)

◆熱狂の中でも、悲観の中でも、常に企業の本質的な価値を見極めよう

個人投資家のみなさん、こんにちは! 株が大好き、認定テクニカルアナリストの横山利香です。

米国では新政権への移行が始まったことなどが好感されて、NYダウ平均は節目の3万ドル大台をついに突破、ナスダック総合指数も高値を更新する強い動きが続いています。日本の株式市場も高値を更新し、なんと2万7000円突破まであと一歩に迫っています。株高ですね!

世界各国で新型コロナウイルスの感染が再び拡大していますが、米国などで開発が進展しているワクチン接種への期待が不安に勝り、株式市場の強さに拍車を掛けている状況です。新型コロナウイルスによる世界経済への打撃が警戒されて、世界の株式市場は2020年3月に暴落しましたが、各国が打ち出す金融・経済支援策と景気回復への期待がマーケットの追い風となっています。まさに相場格言通り、強気相場は総悲観の中に生まれ、懐疑のうちに育ち、熱狂とともにある日突然、終わりを迎えるのかもしれませんね。

株式市場がときに見せる熱狂ぶりを見ていると、株価は投資家の思惑や市場の雰囲気に大きく影響されて動いているように見えるかもしれません。確かに、マーケットが熱狂している時には期待値が上がり、思惑が株価を動かす要因となるかもしれません。しかし、マーケットはある日突然、冷静さを取り戻し、株価は企業が持っている本来の価値に収斂されていくのです。一見すると株価は無秩序に動いているかのように見えますが、実は企業価値を常に注視しながら動いているのです。ですから、短期で売買する人も、長期で売買する人も、結論としては本質的な価値がどの水準であるのかを念頭に置いて取引することで、ドローダウン(資産の下落率)を抑えて儲けられるようになるのです。

そこで今回は、銘柄が持っている本質的な価値に対して、株価が割高な水準になっているのか、それとも割安な水準であるのかを、株探の「市場マップ」を使って分析するための方法を前2回に続いて解説していきます。

いつものように各ページの上部にあるグローバルナビから右端にある「市場マップ」を選んでクリックします(図1参照)。表示された「市場マップ」のページでは、「株価動向分布」「バリュー分布」「業績・財務分布」「情報配信分布」のカテゴリーに分けて、株式市場の全体地合いを分析しています。今回は「業績・財務分布」をみていきましょう。

図1 グローバルナビの「市場マップ」

【タイトル】

次ページ:「経常増益率」分布マップで利益成長企業を確認

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