明日の株式相場に向けて=「米追加経済対策」の成立なるか

市況
2020年12月17日 17時34分

17日の日経平均株価は前日比49円高と底堅い値動きだった。東京株式市場は徐々に年末色を濃くし始めているが、海外投資家は来週からクリスマス休暇に入る向きが多く、今週でほぼ年内の取り引きは手仕舞いといったムードも漂っている。

年内に残されたビッグイベントとして注目された米連邦公開市場委員会(FOMC)では、量的緩和のガイダンス強化が発表された。あと残るは、米追加経済対策の行方だ。9000億ドル(約93兆円)規模の対策が成立するかを市場は注視している。米議会は、19日以降は休会に入る見込みのため今週末までが勝負となる。米国の経済対策が成立すれば、NYダウは一段高もあり得るが、不成立となった場合は失望感がでるかもしれない。

気になるのは日本を含めた世界的な新型コロナウイルスの感染拡大だ。しかし、株式市場が底堅く推移しているのは、欧米を中心に発表される経済指標が思いのほか底堅いことにある。17日に発表された米12月製造業購買担当者景気指数(PMI)は56.5と高水準で市場予想を上回った。同様にユーロ圏12月製造業PMIも予想を超える堅調な結果となった。市場には「コロナ感染再拡大でも企業活動の縮小は回避されている」との見方が強まっており、この基調の強さがNYダウを3万ドルに押し上げた大きな要因となっている。

東京株式市場をみるうえでは、19年7カ月ぶりに株価1万円を回復したソニー<6758>、13年ぶりの高値に上昇した任天堂<7974>、5年強ぶりの水準に買われたトヨタ自動車<7203>の主力3銘柄の動向が要注目だ。また、明日はインバウンドテック<7031>、ココペリ<4167>の2銘柄のIPOがある。この日、値幅制限いっぱいまで買われ値がつかなかった、かっこ<4166>など3銘柄を含め、IPOの動向は引き続き関心を集めそうだ。

出所:MINKABU PRESS

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