話題株ピックアップ【夕刊】(2):メドレー、トヨタ、SUMCO
■メドレー <4480> 4,695円 +15 円 (+0.3%) 本日終値
メドレー<4480>が続伸。17日の取引終了後、中小病院向けに電子カルテを開発・提供するパシフィックシステム(高知県宿毛市)の株式の80%を21年1月4日付で取得し、子会社化すると発表しており、これが好感された。今回のパシフィックシステムの子会社化は、病院向け電子カルテ市場への参入を目的としたもの。今後両社は、メドレーの顧客基盤を活用した病院向け電子カルテのシェアの拡大や、オンライン診療システムとの連携などのシナジーを積極的に創出することで、医療ヘルスケア業界のデジタル活用を加速させることを目指すという。取得価額は8億2300万円。なお、20年12月期業績への影響は軽微で、21年12月期業績への影響は精査中としている。
■トヨタ自動車 <7203> 7,911円 -89 円 (-1.1%) 本日終値
トヨタ自動車<7203>は利益確定売りに押され3日ぶりに反落。12月に入り海外投資家とみられる高水準の買いが流入し、自動車セクターのなかでも異彩の上昇トレンドを形成、1日から前日までの13営業日で前日終値を下回った日はわずか2日間しかない。米国や中国での新車販売が好調なことに加え、燃料電池車(FCV)「新型ミライ」の発売やポストリチウムイオン電池と目される全固体電池分野への展開力が評価されている。信用取組も売り長で直近信用倍率は0.7倍台、日証金での貸借倍率は0.07倍と株式需給関係も良好だ。ただ、ここにきて外国為替市場でドル安・円高が急速に進んでおり、足もとは一時1ドル=103円を割り込む水準まで円高が進行、同社の21年3月期通期想定為替レートは1ドル=106円であるだけに為替デメリットが警戒される局面にある。
■SUMCO <3436> 2,171円 -18 円 (-0.8%) 本日終値
SUMCO<3436>は4日続落。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は17日、同社株のレーティングを「オーバーウエイト」から「ニュートラル」に引き下げた。目標株価は2600円(従来2360円)とした。足もとの業績では、第4四半期(10~12月)は歩留まり改善が期待でき、EBITDAマージンも回復の見込み。21年12月期第1四半期(1~3月)も更なる改善が期待できる。しかし、台湾のシリコンウエハー会社であるグローバルウェハズによるドイツのシルトロニックの買収リリースをきっかけに同社の株価は大幅高となっており、目先の収益改善はほぼ株価に織り込まれたとみている。
■イメージ ワン <2667> 660円 +100 円 (+17.9%) ストップ高 本日終値
イメージ ワン<2667>がストップ高。同社は医療画像を中心に画像処理を主力とし、再生可能エネルギーなど地球環境ソリューション事業も展開する。17日取引終了後、ダナフォーム(横浜市)との新型コロナウイルス検査運用システム(旧称:ドライブスルー方式による新型コロナウイルスPCR検査)の開発が完了したことを発表、自治体・医療機関及び、空港などの防疫において同システムを積極的に販売していくことで収益貢献を目指す方針にある。これを材料視する買いを呼び込む形となった。
■アイリック <7325> 1,125円 +144 円 (+14.7%) 一時ストップ高 本日終値
アイリックコーポレーション<7325>が続急伸。この日午前中、100%子会社インフォディオの提供する「スマートOCR」が、JTB(東京都品川区)が独自に開発した証憑書類電子保存化システムに採用されたと発表しており、これが好材料視された。今回の採用は、領収書やレシートなどの非定型証憑のデータ化精度とJTBグループ内でのスマートOCRの実績が高く評価されたためで、年間約570万枚のペーパーレス化と約7億円の経費削減に貢献するという。また、添乗業務に従事する社員が利用するWEBアプリケーション(カメラ撮影機能など)についても、インフォディオが開発を担当したとしている。
■ブランジスタ <6176> 554円 +60 円 (+12.2%) 一時ストップ高 本日終値
ブランジスタ<6176>が一時ストップ高。同社はきょう、グループのブランジスタソリューションがチリ貿易振興局初の日本市場向け公式通販サイトの立ち上げと運営をサポートしていることを明らかにしており、これが株価を刺激したようだ。このサイトは、チリで長年人気の商品や日本人に合うさまざまな商品を提供し、日本とチリのワインや食の架け橋となるプラットフォームを目指してオープンされたもの。このほど、第1弾とチリの黒トリュフオイル・天然生はちみつのウルモハニーなどの販売が開始された。
■カヤック <3904> 900円 +77 円 (+9.4%) 本日終値
カヤック<3904>が急伸。17日の取引終了後、20年12月期の連結業績予想について、売上高を77億円から87億円(前期比36.3%増)へ、営業利益を5億円から7億円(前期5億3500万円の赤字)へ、純利益を3億7000万円から4億5000万円(同3億400万円の赤字)へ上方修正したことが好感された。ハイパーカジュアルゲームが好調を維持していることに加えて、育成領域であるゲームコミュニティー及びちいき資本主義関連サービスが着実に成長していることが要因。また、ゲームサービス運営体制のスリム化や固定資産の売却などにより、収益性が改善していることも寄与する。
■コスモ・バイオ <3386> 1,237円 +105 円 (+9.3%) 本日終値
コスモ・バイオ<3386>が大幅高。17日の取引終了後、20年12月期の期末配当予想を10円から26円へ増額修正したことが好感された。年間配当は34円となり、前期実績に対しては20円の増配となる予定だ。
■ジーニー <6562> 900円 +64 円 (+7.7%) 本日終値
ジーニー<6562>が大幅続伸。17日の取引終了後、自社開発したチャットボット型Web接客プラットフォーム「Chamo(チャモ)」に関して、ECサイトのコンバージョン率向上に有効なEFO機能(入力フォーム最適化機能)などを大幅に強化したと発表しており、これを好感した買いが入った。今回の機能強化は、コロナ禍における国内のEC需要の高まりを受けて実施したもので、特にEC事業者から要望が多かった「サイトにおける離脱率の改善」や「質の高い接客の自動化」及び「顧客獲得の費用対効果の検証」などの機能を新規搭載した。利便性向上による更なる導入先の拡大が期待されているようだ。
■ピープル <7865> 1,230円 +76 円 (+6.6%) 本日終値
ピープル<7865>が大幅続伸。17日の取引終了後、未定としていた21年1月期期末一括配当予想を50~60円(前期38円)にすると発表しており、これが好感された。同社の配当方針は業績連動としており、年末から年始の消費動向によっては業績予想の上振れが見込まれることを勘案したという。
株探ニュース