話題株ピックアップ【夕刊】(2):サイバダイン、ソフトバンクG、MCJ

注目
2020年12月21日 15時15分

■CYBERDYNE <7779>  752円  +14 円 (+1.9%)  本日終値

CYBERDYNE<7779>が6日ぶりに反発。前週末18日の取引終了後、HAL医療用下肢タイプについて、シンガポール保健省傘下の保健科学庁から医療機器承認を取得したと発表しており、これが好感された。今回登録された対象疾患は、米国や欧州連合(EU)と同様に脳血管障害(脳卒中)や脊髄損傷、神経筋難病など幅広い疾患をカバー。今回のシンガポールでの医療機器登録は、マレーシア、タイ、インドネシアなどの東南アジア諸国、オーストラリア、台湾に続くものとしている。

■ソフトバンクグループ <9984>  8,489円  +135 円 (+1.6%)  本日終値

ソフトバンクグループ<9984>が4日続伸。きょうは米メディアが、同社が米株市場で特別買収目的会社(SPAC)を上場させる計画であると報じたことが、同社の投資事業の展開力を増幅させるとの思惑につながり、株価を刺激したようだ。株式需給面では、信用取引は売り残も厚く直近信用倍率が1.4倍台、また日証金では貸株が融資を大きく上回り貸借倍率は0.7倍と買い方に有利な状況が意識されている。

■MCJ <6670>  1,102円  +17 円 (+1.6%)  本日終値

MCJ<6670>が3日続伸。この日の正午ごろ、連結子会社のテックウインドが、サブスクリプション型IT機器販売サービスを21年1月5日から提供すると発表しており、これが好感された。一般的に高額とされるサーバーやワークステーション、小型ロボットやアプリケーションの受託開発などをサブスクリプションとして提供することにより、顧客は初期費用を抑えて導入できるほか、定期的な機器の入れ替えで常に最新の機器を利用できるとしている。

■アース製薬 <4985>  6,000円  +80 円 (+1.4%)  本日終値

アース製薬<4985>が反発。前週末18日の取引終了後、20年12月期の連結業績予想について、売上高を1870億円から1940億円(前期比2.4%増)へ、営業利益を46億円から100億円(同2.6倍)へ、純利益を25億5000万円から26億円(同2.1倍)へ上方修正したことが好感された。新型コロナウイルス感染症の影響による巣ごもり消費の拡大に加えて、天候に恵まれたことで、主力の虫ケア用品をはじめ全カテゴリーの売り上げが拡大したという。また、返品削減の仕組み化や販促費や広告宣伝費の適切なコントロールなどに取り組んだ収益構造改革の成果、コロナ禍での活動抑止による旅費・交通費の減少なども寄与した。

■オプティム <3694>  2,883円  +30 円 (+1.1%)  本日終値

オプティム<3694>が反発。前週末18日の取引終了後、ぐるなび<2440>が提供する「飲食店LIVEカメラ」に、「OPTiM AI Camera」のウィズコロナソリューションである「混雑可視化機能」(混雑状況匿名化表示)を提供すると発表しており、これが好材料視された。今回の提供は、新型コロナウイルスの感染抑止サービスとして、実証実験を目的に期間限定でサービス提供するもの。同機能の提供により、ユーザーは飲食店情報サイト「ぐるなび」で、利用や予約を検討している飲食店の混雑状況がリアルタイムで確認できるようになる。また、密接・密集を避けた店舗運営が行われていることの対外的な発信により、利用客への安心感の醸成や混雑を避けることによる来店時間帯の平準化を狙い、飲食店の利用促進へ寄与するとしている。

■三菱鉛筆 <7976>  1,452円  +12 円 (+0.8%)  本日終値

三菱鉛筆<7976>が底堅い動き。この日、FSX(東京都国立市)と、生活環境に優しく耐熱性を兼ね備え、かつ汎用性の高い抗ウイルス樹脂素材の共同開発(特許出願中)に成功したと発表しており、これが好材料視された。FSXは12年、遷移金属元素の酸化物クラスターであるポリ酸を主成分とした、耐性株を誘導しない安心安全な抗菌・抗ウイルス活性物質「VB」を開発し、その技術を衛生用品であるおしぼりに応用してきた。今回の共同開発では、従来は液体だった「VB」を安定して樹脂化させることに成功したという。

■岩谷産業 <8088>  6,250円  +50 円 (+0.8%)  本日終値

岩谷産業<8088>が3日続伸。岩井コスモ証券は18日、同社株の投資判断「B+」を継続するとともに、目標株価を4100円から6700円に引き上げた。同社が高シェアを誇る水素は、ロケット用燃料や半導体、化学、産業用など様々な分野で需要が高まっており、近年は燃料電池などエネルギー分野でも利用が進み、将来は大幅な需要増が見込まれていることを評価。21年3月期の上半期は機械事業の低迷で営業減益も下期は回復基調が見込める。今3月期の連結営業利益は前期比16%減の240億円を見込むが、21年3月期の同利益は今期推定比21%増の290億円への増益を予想している。

■日経Dインバ <1357>  527円  +2 円 (+0.4%)  本日終値

NEXT FUNDS 日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信<1357>が続伸。日経平均株価に対し逆方向に連動するETFで、基本的に価格変動率が日経平均のマイナス2倍に設定され、ボラティリティが高いのが特徴。個人投資家を中心に商いが活発だが、注目すべきは信用買い残の多さだ。直近で買い残は再び増勢顕著で1億1350万口を超えている。信用倍率は実に48.2倍と大幅に買い長の状態にある。株価は12月以降530円近辺で底ばいでの推移が続いているが、個人投資家は日経平均が今後調整する(日経Dインバが上昇する)とみる向きが非常に多いことがうかがえる。

■久光製薬 <4530>  6,170円  -130 円 (-2.1%)  本日終値

久光製薬<4530>が続落。19日付の日本経済新聞朝刊で「2020年3~11月期の連結営業利益は、前年同期比6割減の70億円前後になったようだ」と報じられており、これが弱材料視されたようだ。記事によると、新型コロナウイルスの流行で患者の病院離れが広がり、主力の消炎鎮痛剤の販売額が減ったという。また、21年2月期通期の業績予想の達成は不透明だとあることもネガティブ材料視されている。なお、第3四半期の決算発表は21年1月13日を予定している。

■ミスミグループ本社 <9962>  3,400円  -25 円 (-0.7%)  本日終値

ミスミグループ本社<9962>が安い。18日の取引終了後に発表した11月の月別売上高が、前年同月比3.6%減と前年割れが続いたことが嫌気された。FA事業は同1.2%増とプラスに転じたものの、金型事業が同7.3%減となったほか、流通事業であるVONA事業も同5.0%減だった。

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