話題株ピックアップ【夕刊】(2):Jフロント、エイベックス、村田製

注目
2020年12月29日 15時19分

■Jフロント <3086>  809円  +15 円 (+1.9%)  本日終値

J.フロント リテイリング<3086>が高い。同社が28日取引終了後に発表した第3四半期(9~11月)の連結事業利益は16億4000万円だった。第2四半期(6~8月)の同利益41億2900万円からは業績改善基調はやや鈍化したが、先行費用の発生などの要因によるものでコストコントロールは効いているとの見方がある。特に、昨年の2月からは新型コロナウイルスの感染拡大によるインバウンド需要の消滅で売上高が急減した時期となり、対前年比では1月をボトムに回復基調に入るとの期待が出ている。

■エイベックス <7860>  1,095円  +17 円 (+1.6%)  本日終値

エイベックス<7860>が反発。28日の取引終了後、自社株買いを実施すると発表したことが好感された。上限を270万株(発行済み株数の6.18%)、または30億円としており、取得期間は20年12月29日から21年1月29日まで。株主価値の向上を図ることが目的としている。

■村田製作所 <6981>  9,379円  +59 円 (+0.6%)  本日終値

村田製作所<6981>が続伸で連日の年初来高値更新となったほか、TDK<6762>は5連騰で新値街道にあるなど電子部品株に買いが集まった。前日の米国株市場ではNYダウ、ナスダック総合指数ともに過去最高値を更新したが、そのなかアップルが大きく買われ全体相場を牽引した。同社の「iPhone12」への買い替え需要に期待が高まるほか、電気自動車(EV)生産に乗り出す構えにあることでマーケットの視線が集中した。アップルの有力サプライヤーである日本の大手電子部品メーカーも収益機会拡大を期待した投資資金が流入した。

■サイバネットシステム <4312>  947円  +1 円 (+0.1%)  本日終値

サイバネットシステム<4312>は朝安スタートもプラスに転換。28日の取引終了後、20年12月期の連結業績予想について、営業利益を20億6000万円から28億5000万円(前期比41.1%増)へ、純利益を13億円から14億1000万円(同12.1%増)へ上方修正したことが好感された。CAEソリューションサービス事業で、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により一部顧客でソフトウェア・ライセンスの導入見送りがあったほか、エンジニアリングサービス・プロジェクトの開始時期の延伸及び見送りなどがあり、売上高は220億円から215億円(同0.7%増)へ下方修正した。ただ、イベント費用、旅費交通費などの経費の未消化に加え、海外子会社での新型コロナウイルスの経済対策に関する補助金の受領、経費のコントロールを図ったことなどが要因としている。また、業績予想の修正に伴い、従来10円43銭を予定していた期末配当を12円19銭にすると発表しており、これも好材料視された。年間配当は22円62銭となり、2円43銭の増配となる予定だ。

■日経Dインバ <1357>  490円  -30 円 (-5.8%)  本日終値

NEXT FUNDS 日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信<1357>が大幅安で5日続落と下値模索の動きを強め、初めて500円台を割り込み上場来安値を更新した。全体相場は、前日の米株高を受け日経平均がフシ目の2万7000円ラインを突破し、更に買いの勢いが強まった。そのなか、同銘柄は日経平均株価に対し逆方向に連動するETFで価格変動率がマイナス2倍に基本設定されているため、株価は下げが加速する格好となった。全体相場を高値警戒ゾーンとみている個人投資家の信用買いが高水準に積み上がっているが、結果的に投げを余儀なくされている。直近データでは信用買い残がなお1億口を超えており、信用倍率は47.2倍と大幅に買い長の状況にある。

■GDH <4437>  1,114円  +150 円 (+15.6%) ストップ高   本日終値

gooddaysホールディングス<4437>がストップ高の1114円に買われた。28日の取引終了後、コクヨ<7984>と資本・業務提携すると発表しており、これが好感された。シェアオフィス分野で非接触オフィスなどの新たなオフィスのあり方やリモートの働き方に資する施策を推進するGDHと、オフィス空間デザインやオフィス家具の製造・販売のリーディングカンパニーであるコクヨの両社が有する経営資源やノウハウを生かして共同事業運営などで連携し、収益向上と企業価値の向上を図るのが狙い。資本面ではコクヨが、池田泉州キャピタルが保有するGDH株式3万6000株(議決権比率1.09%)を市場外での相対取引により取得するという。なお、両社ともに今期業績への影響は軽微としている。

■エフアンドエム <4771>  1,566円  +106 円 (+7.3%)  本日終値

エフアンドエム<4771>が急反発。きょう付けの日本経済新聞朝刊で売上高100億円以下の上場企業「NEXT1000」を対象に、20年4~9月期の投資キャッシュフローと研究開発費の合計額が大きいランキングを発表。なかで4位にランキングされていることが好材料視されたようだ。記事によると「新型コロナウイルス対策のテレワーク導入にあわせ、人事部門の業務をIT(情報技術)化する動きが追い風になっている。この3~4カ月で有料顧客は毎月1000件ほど増えているという」と足もとの好調もうかがえる。また、2位にランキングされたドラフト<5070>も大幅高となった。

■三陽商会 <8011>  596円  +39 円 (+7.0%)  本日終値

三陽商会<8011>が一時、前日に比べ10%超高と急伸。28日に発表された第3四半期(9~11月)の連結営業損益は10億7300万円の赤字と第2四半期(6~8月)の28億6200万円の赤字に比べ損失額が縮小したことが好感された。不採算店舗の閉鎖などが収益に寄与した。ただ、21年2月通期の同損益は85億円の赤字と業績低迷が続く見通し。同社の株価は連結PBR0.2倍の水準にあり「この日は値頃感からの買いも入った」(市場関係者)との見方が出ていた。

■パイプドHD <3919>  1,612円  +103 円 (+6.8%)  本日終値

パイプドHD<3919>が大幅高で3日ぶりに反発。28日の取引終了後、21年2月期の連結業績予想について、最終利益を7~8億円から9~10億円(前期比30.8~45.3%増)へ上方修正したことが好感された。米スプリンクラー社株式の売却に伴い、投資有価証券売却益2億9300万円を計上することが要因としている。なお、同時に発表した第3四半期累計(3~11月)決算は、売上高45億6900万円(前年同期比1.4%増)、営業利益8億2100万円(同9.6%減)、最終利益7億6800万円(同31.1%増)だった。

■中国工業 <5974>  936円  +56 円 (+6.4%) 一時ストップ高   本日終値

中国工業<5974>は一時ストップ高。東京証券取引所が29日売買分から、信用取引による新規の売付け及び買付けに係る委託保証金率を50%以上(うち現金20%以上)とする信用取引の臨時措置を解除したほか、日本証券金融も同日付で貸借取引銘柄別増担保金徴収措置を解除すると発表しており、売買の自由度が増すとの見方から買いが入った。

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