話題株ピックアップ【夕刊】(1):ブイキューブ、Jストリーム、レーザーテク

注目
2021年1月4日 15時13分

■ブイキューブ <3681>  3,420円  +395 円 (+13.1%)  本日終値  東証1部 上昇率3位

ブイキューブ<3681>が急騰。同社は遠隔地同士の人物を映像でつなぐシステムを展開し、新型コロナ感染拡大が加速するなか、リモートワーク関連やオンライン診療関連として改めて脚光を浴びている。昨年12月7日に3785円の上場来高値を形成後は利益確定売りに水準を切り下げていたが、同月末にかけて下げ渋り、大納会は3連騰で3000円台に復帰して着地していた。直近データでモルガン・スタンレーMUFG経由での空売り残高が急増していることが判明、その買い戻しが上げ足を強める背景となっているもようだ。

■Jストリーム <4308>  6,010円  +660 円 (+12.3%)  本日終値

Jストリーム<4308>が上値追い、5000円台前半のもみ合いを経て上放れ25日移動平均線との下方カイ離を解消する動き。メディア系のコンテンツ配信関連や医薬系業界を中心としたライブ配信などを展開するが、新型コロナウイルス感染拡大のなかで、同社のビジネスモデルの成長性に注目した買いを呼び込んでいる。昨年は年初の段階で株価は720円近辺にあったが、巣ごもり関連の切り口で人気が加速し12月3日には6840円の高値をつけるという驚異的な上昇パフォーマンスを演じた。東証マザーズ市場における年間上昇率でも首位に輝いた。年末にかけて調整を入れたものの成長期待は変わらず、今年も大相場の余勢を駆って買いが先行している。

■マネックスグループ <8698>  419円  +33 円 (+8.6%)  本日終値  東証1部 上昇率7位

マネックスグループ<8698>やセレス<3696>が高い。代表的な仮想通貨であるビットコイン価格は3日に一時1ビットコイン=350万円台に乗せ最高値を更新した。昨年12月初旬の200万円前後の水準から1カ月程度でビットコイン価格は7割強上昇している。これを受け、傘下に仮想通貨交換業者の「コインチェック」を持つマネックスGや同じく交換業の「ビットバンク」に出資するセレスなどに見直し買いが流入した。

■出前館 <2484>  3,365円  +225 円 (+7.2%)  本日終値

出前館<2484>、ライドオンエクスプレスホールディングス<6082>が大幅高。きょう朝方、菅首相が首都圏の1都3県に緊急事態宣言を発令する方向で調整に入ったことが複数のメディアによって伝えられた。前日には、東京都が飲食店への営業時間の短縮要請を午後8時までとする方向で調整していることも報じられており、こうしたことから再び出前の需要が増加するとの思惑が働いたようだ。そのほか、きょうは食材宅配サービスを手掛けるオイシックス・ラ・大地<3182>、ショクブン<9969>も高い。

■レーザーテック <6920>  12,660円  +550 円 (+4.5%)  本日終値

レーザーテック<6920>が全体相場下落のなかも強さを発揮、昨年から引き継ぎ4連騰と気を吐いている。大納会に続き上場来高値更新となった。新型コロナウイルスの感染拡大を背景に、国内でも1都3県に緊急事態宣言の発令が検討される段階にあり経済活動への影響が警戒されている。しかし、中期的にみればテレワーク需要拡大に伴うパソコン及びその周辺機器需要やデータセンター増設需要などを背景として半導体市場は拡大基調を強めることが予想されている。マスクブランクス検査装置で世界シェアを独占している同社は、特にここ市場急拡大傾向にあるEUV露光装置向けを提供できるオンリーワン企業として世界からの注目度が高まっている。

■エムスリー <2413>  10,180円  +437 円 (+4.5%)  本日終値

エムスリー<2413>が全般軟調相場に抗して上昇加速、1万260円まで上値を伸ばし約1カ月ぶりに上場来高値更新、初の1万円大台乗せとなった。医薬品情報サービスや医薬従事者向け会員制サイトなどを運営し、業績は02年3月期以降、前3月期まで18年にわたり大幅増収増益トレンドを継続するなど際立った成長力を誇る。筆頭株主のソニー<6758>とは新型コロナウイルスの診断支援サービスで連携しており、新型コロナ感染拡大が続く環境下、同関連株としても存在感を示している。

■泉州電業 <9824>  3,255円  +80 円 (+2.5%)  本日終値

泉州電業<9824>に再評価余地が指摘されている。岩井コスモ証券は12月30日、同社株の投資判断「B+」と目標株価3500円を継続した。同社は電線総合商社の大手。20年10月期の連結営業利益は前の期比21.5%減の31億2400万円の減益だった。電線の主材料である銅価格が下落したほか、コロナウイルスの感染拡大で自動車や工作機械向けの需要などが減少したことなどが響いた。ただ、21年10月期は銅価格の上昇が追い風となることが期待されるほか、半導体製造装置向けの需要の伸びなども見込め同利益は前期比12.0%増の35億円(会社予想33億円)への増益を見込んでいる。

■KeePer技研 <6036>  2,265円  +34 円 (+1.5%)  本日終値

KeePer技研<6036>が4日続伸。午前9時40分ごろに発表した12月度月次速報で、既存店売上高が前年同月比33.4%増と大幅な増収となり、8カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。SNSで高い評価を得られたことがキーパーコーティングの施工につながったほか、3密を避けるために公共交通機関を使わず再びマイカー族となるパターンが見られ、購買した新車・中古車への比較的高価格のコーティングが増加した。なお、全店の売上高は37.3%増だった。

■フラベッドH <7840>  913円  +12 円 (+1.3%)  本日終値

フランスベッドホールディングス<7840>が反発。きょう付の日本経済新聞朝刊で「30億円を投じて、介護・福祉用品の清掃や修理を担う拠点を都内に新設する」と報じられており、これが好材料視された。記事によると、新拠点「東京サービスセンター」は東京都小平市に設置され、21年6月にも着工し、22年5月の業務開始を目指すという。75歳以上の後期高齢者は増えており、介護関連ビジネスは安定した成長が見込めるとして、貸し出していた介護ベッドや車椅子などの清掃と修理を行うほか、次の借り手に渡すまでの倉庫としての役割も持たせるとしている。

■日本電産 <6594>  13,145円  +165 円 (+1.3%)  本日終値

日本電産<6594>は買い優勢。主力としていたHDD向けなどの精密小型モーターから車載用などに重心をシフトし業容拡大が順調に進んでいる。電気自動車(EV)向けトラクションモーターシステム(駆動用モーター)の受注が旺盛で生産拡大に動いている状況にある。米国ではEV大手のテスラが昨年末まで6連騰で上場来高値を更新中と人気に拍車がかかっているが、同社の20年の世界販売台数は50万台に達したもようで、この流れは日電産にとっても強力な追い風材料として意識される。21年3月期営業利益は前期比27%増の1400億円を予想しているが上振れが有力視されている。

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