話題株ピックアップ【夕刊】(3):神栄、ベリテ、フルッタ
■ベルク <9974> 6,040円 -410 円 (-6.4%) 本日終値 東証1部 下落率3位
ベルク<9974>が急反落。7日の取引終了後、21年2月期の連結業績予想について、売上高を2525億6300万円から2820億円(前期比17.7%増)へ、営業利益を112億6600万円からから113億円(同8.0%増)へ、純利益を78億9400万円から82億円(同12.4%増)へ上方修正したが、営業利益で130億円強を見込んでいた市場予想を下回ることから、失望感からの売りが出たようだ。新型コロナウイルスの感染拡大によって消費者の生活環境や行動が大きく変化し、内食需要が高まったことから売上高が想定を大きく上回り、既存店売上高が前年同期比13.5%増と2ケタ増となったことが要因としている。なお、同時に発表した第3四半期累計(3~11月)決算は、売上高2098億4400万円(前年同期比19.3%増)、営業利益92億5300万円(同30.2%増)、純利益69億7100万円(同36.3%増)だった。
■ラウンドワン <4680> 830円 -33 円 (-3.8%) 本日終値
ラウンドワン<4680>は反落。7日の取引終了後に発表した3月度の売上状況(速報)で、既存店売上高が前年同月比27.1%減と10カ月連続前年割れが続いたことが嫌気された。11月度後半から、新型コロナウイルス感染症の感染者数増加による来場者数減少の影響を受け、厳しい状況が続いたという。また、年末年始の一部店舗で、行政の要請によりカラオケ営業時間の短縮やアルコール飲料の提供自粛などを行ったことも影響した。
■タキロンシーアイ <4215> 683円 -22 円 (-3.1%) 本日終値
タキロンシーアイ<4215>が反落。7日の取引終了後、既存株主による263万7100株の売り出しと、オーバーアロットメントによる上限39万5000株の売り出しを行うと発表しており、短期的な需給悪化への警戒感が働いたようだ。売出価格は1月18日から21日までの期間に決定される予定で、受け渡し期日は価格決定日の5営業日後。株式の流動性の向上と投資家層の一層の拡大が目的という。
■ベリテ <9904> 356円 +80 円 (+29.0%) ストップ高 本日終値
ベリテ<9904>が後場急騰しストップ高。午後1時ごろ、従来8円56銭を予定していた第3四半期末(20年12月末)及び20年3月期期末配当をそれぞれ7円増額し、15円56銭にすると発表しており、これが好感された。年間配当は31円12銭(従来予想17円12銭)となり、前期に比べて11円18銭の増配になる予定だ。
■フルッタフルッタ <2586> 228円 +50 円 (+28.1%) ストップ高 本日終値
フルッタフルッタ<2586>がストップ高。7日の取引終了後、カナダのトロント大学と「アサイーが新型コロナウイルス起因のNLRP3インフラマソーム誘発性炎症を抑制する効果」に関する実証実験を行う契約を締結したと発表したことが好感された。今回の契約により、トロント大学が現在、カナダ及びブラジルで実施している新型コロナ患者に対するNLRP3インフラマソーム誘発性炎症の重症化を抑制する効果の臨床研究に、アサイー原料の提供と実証実験のための一部資金の提供を行う。これにより、フルッタは共同研究者として今後の臨床テストに参画する予定という。なお、業績への影響は不透明としている。
■神栄 <3004> 1,912円 +400 円 (+26.5%) ストップ高 本日終値 東証1部 上昇率トップ
神栄<3004>は後場急伸しストップ高。きょう午後1時30分ごろ、子会社の神栄テクノロジーが製造・販売する温度ロガー「TempView」GT002-T-DFが、ツインバード工業<6897>の新型コロナワクチンの保管・輸送向け保冷庫へ採用が決定され受注したと発表しており、これが材料視された。同温度ロガーが採用されるツインバード製の保冷庫は、武田薬品工業<4502>による新型コロナワクチンの国内物流に用いられる。今回受注した温度ロガーの台数は5000台で、納品時期は2月中旬まで。神栄テクノロジーでは、同温度ロガーの月間5000台以上の出荷に対応できるとしており、新型コロナワクチンの冷蔵冷凍倉庫や医療機関などでの保管時における温度計測管理用途での需要拡大も見込んでいる。
■ブルドックソース <2804> 1,950円 +360 円 (+22.6%) 本日終値
ブルドックソース<2804>が急伸。7日の取引終了後、東京証券取引所の承認を受けて、1月14日付で東証2部から東証1部市場へ指定されることになったと発表しており、TOPIX連動ファンドなどによる買い需要発生を先取りする形で買いが入った。同社は、ソース業界のリーディングカンパニー。21年3月期連結業績予想は、売上高178億円(前期比3.3%増)、経常利益9億8000万円(同5.8%減)を見込んでいる。
■アルー <7043> 737円 +100 円 (+15.7%) ストップ高 本日終値
アルー<7043>はストップ高。7日の取引終了後、中国やシンガポールでの豊富なオンライン研修の実績をもとに、グローバル版オンライン研修をリリースしたと発表しており、これが材料視されたようだ。今まで困難であった海外拠点と日本本社の合同トレーニングの実施や、日本本社主導の拠点トレーニング実施が可能になるという。
■わらべ日洋 <2918> 1,642円 +195 円 (+13.5%) 本日終値 東証1部 上昇率3位
わらべや日洋ホールディングス<2918>が大幅続伸。同社は7日取引終了後に、21年2月期第3四半期累計(20年3~11月)の連結決算を発表。経常利益は前年同期比7.5%増の33億1300万円となり、通期計画25億5000万円を超過した。新型コロナウイルスの感染拡大による外出自粛や経済活動の停滞を受けて売上高は同9.6%減の1463億1700万円にとどまったが、工場再編による生産性の向上や業績が好調な中国関連会社に持ち分法を適用したことなどが経常利益を押し上げた。なお、通期業績予想は従来計画を据え置いている。
■三光合成 <7888> 399円 +31 円 (+8.4%) 本日終値
三光合成<7888>が大幅高で3連騰、昨年末を境にトレンド転換、目先は25日移動平均線を足場に上値指向を強めている。バンパーをはじめとする自動車向け樹脂部品を手掛けるが、世界的な電気自動車(EV)シフトの動きを背景に、同社の収益機会が高まることへの期待が買いを誘導している。車体軽量化が重視されるEVは内燃機関を持たないこともあり、ガソリン車よりも樹脂部品の割合が増える傾向にある。また、米国ではEV大手のテスラが前日は8%高と値を飛ばし、ついに10連騰を記録、EV関連株人気は東京市場にも波及している。
●ストップ高銘柄
篠崎屋 <2926> 128円 +30 円 (+30.6%) ストップ高 本日終値
GMB <7214> 852円 +150 円 (+21.4%) ストップ高 本日終値
ヤマザキ <6147> 483円 +80 円 (+19.9%) ストップ高 本日終値
ランシステム <3326> 503円 +80 円 (+18.9%) ストップ高 本日終値
加地テック <6391> 6,900円 +1,000 円 (+17.0%) ストップ高 本日終値
など、10銘柄
●ストップ安銘柄
なし
株探ニュース