高成長【始動】候補リスト〔第1弾〕 21社選出 <成長株特集>

特集
2021年1月11日 19時30分

本特集では、製品・サービスの販売拡大もしくは買収や提携などにより、高成長に向けて動き始めた可能性が高い銘柄を探った。

今回は第1弾として、時価総額250億円以上1500億円未満の銘柄(金融を除く)の中から、本決算月にかかわらず直近四半期に前年同期比で【10%増収・20%経常増益】を2四半期もしくは3四半期連続で達成した銘柄を、“高成長「始動」候補”として21社を選び出し、直近四半期の増益率が大きい順に記した。連続で収益が拡大し始めた企業は、これから高成長が期待できる有力候補として注目していいだろう。

直近四半期の増益率トップとなったのは、ポテトチップスを主力とする菓子メーカーの湖池屋 <2226> [JQ]。直近3ヵ月の7-9月期(第1四半期)業績は、売上高89.2億円(前年同期比12.2%増)、経常利益3.8億円(同380倍)に拡大して着地。新型コロナウイルスの感染拡大による巣ごもり需要が追い風になったほか、人気アニメとのコラボレーションやテレビCMの投入で高付加価値商品の販売が増加したことが収益を押し上げた。

選出リストには、湖池屋を筆頭に、コロナ禍の影響による需要増加を取り込んだ企業が多く入った。3位のスクロール <8005> は巣ごもり需要の高まりを受けて、通販事業の受注が大きく増加したほか、物流・決済代行やアフィリエイトといったソリューション事業が好調だった。また、売上原価の低減や販促費の抑制なども寄与し、7-9月期(第2四半期)は2四半期連続の2ケタ増収増益を達成した。指標面では、予想PER8倍台と割安感が強く、上値期待は大きい。

4位に入ったGenky DrugStores <9267> の7-9月期(第1四半期)は、ディスカウント戦略の強化で来店客数と買い上げ点数が増加したうえ、新規出店の継続も寄与し、売上高は350億円と前年同期比23.0%の大幅増収となった。また、ポイント販促やチラシの抑制などで販管費率が低下し、経常利益は同2.6倍の18億円に膨らんだ。

6位のヤーマン <6630> はコロナ禍で在宅時間が増加するなか、美顔器などの美容健康機器が直販サイトを中心にEC販売が急増したほか、インフォマーシャルによるテレビショッピング販売も伸びた。また、中国のECサイト「T-mall」など海外部門も好調で、8-10月期(第2四半期)は売上高、経常利益ともに過去最高を更新した。

9位にリスト入りしたアイティメディア <2148> の7-9月期(第2四半期)は、売上高16.7億円(前年同期比28.0%増)、経常利益5億円(同87.3%増)と業績高変化を遂げた。展示会やセミナーをオンライン化するバーチャルイベントが急成長を遂げたうえ、メディア広告事業ではコロナ禍で在宅時間が増加するなか、業務システムなどビジネス領域を中心に広告収入が伸びた。

また、11位のGMOペパボ <3633> は巣ごもり需要を背景に、オリジナルグッズ作成・販売サービス「SUZURI」やハンドメイドマーケット「minne」の流通額が増加し、7-9月期(第3四半期)は2四半期連続の大幅増収増益を遂げた。続く12位のラクーンホールディングス <3031> は企業の営業活動がデジタル化にシフトするなか、卸・仕入れサイト「スーパーデリバリー」で主力のアパレルや雑貨の流通額が拡大し、システム利用料が大きく伸びた。

14位にリストアップされたナガイレーベン <7447> の9-11月期(第1四半期)は、主力のヘルスケアウェア、ドクターウェアで前期からずれ込んだ更新案件を取り込んだほか、前期に発売した感染対策商品の厚生労働省への大口納入なども寄与し、売上高が前年同期比24.6%増の35.9億円、経常利益は同52.4%増の10.6億円に大きく伸びた。

このほか、スイッチング電源メーカーで16位に入ったコーセル <6905> の9-11月期(第2四半期)は、新型コロナウイルスの感染拡大を見越した先行発注による受注の消化が順調に進んだ。また、人件費や経費削減に加え、コロナ禍での活動制限による経費支出の先送りもあり、経常利益は前年同期比43.7%増の8.3億円に膨らんだ。併せて、21年5月期業績予想の大幅上方修正に踏み切っている。

┌─ 経常利益 ─┐ ┌─ 売上高 ─┐ 増収増益 予想

コード 銘柄名    増益率 直近四半期 増収率 直近四半期 連続期数  PER

<2226> コイケヤ    37900    380  12.2    8923    2  41.0

<3903> gumi     282    650  10.1    4482    2   -

<8005> スクロール    188    1526  14.9   21332    2   8.8

<9267> Genky    160    1801  23.0   35075    3  15.3

<1799> 第一建設     139    1595  25.8   14143    2  14.7

<6630> ヤーマン     139    2357  64.4    9973    2  31.2

<3458> CRE     96.6    684  40.5    8165    2  12.3

<4113> 田岡化     92.3    1071  30.3    8069    3  17.6

<2148> ITメディア  87.3    500  28.0    1678    2  39.4

<3540> Ciメディカ  85.1    1292  15.6    9519    3  28.0

<3633> GMOペパボ  82.6    356  29.5    2941    2  42.1

<3031> ラクーンHD  69.1    328  25.4    1065    2  49.7

<1726> Br.HD   61.6    493  21.5    9045    2  17.8

<7447> ナガイレーベ  52.4    1062  24.6    3595    2  27.0

<1898> 世紀東急    43.8    1887  10.6   19890    2   6.9

<6905> コーセル    43.7    832  12.7    6692    2  26.6

<4427> エデュラボ   43.6    1048  58.9    3043    3  53.9

<3939> カナミックN  36.4    191  17.3    516    2  69.0

<3665> エニグモ    27.1    755  22.5    1755    2  24.6

<7705> ジーエル    24.9    899  12.7    7008    3  16.1

<7826> フルヤ金属   21.9    935  15.5    4893    2  15.5

※売上高、経常利益の単位は百万円。増益率、増収率は前年同期に比べた増加率、単位は%。連続期数は四半期ベースの連続回数。

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