11日の米国市場ダイジェスト:NYダウ89ドル安、政治的混乱を警戒

市況
2021年1月12日 8時02分

■NY株式:NYダウ89ドル安、政治的混乱を警戒

米国株式相場は反落。ダウ平均は89.28ドル安の31008.69ドル、ナスダックは165.55ポイント安の13036.43ポイントで取引を終了した。先週の連邦議会議事堂の乱闘を受け、民主党はトランプ大統領弾劾訴追状案を下院に提出するなど政局混乱を警戒し寄り付き後下落した。ソーシャルネットワーク企業によるトランプ大統領のアカウント凍結決定を受けたハイテク企業関連株の下げがけん引し、終日軟調に推移した。セクター別では自動車・自動車部品が下落した一方で、エネルギーが上昇。

短文投稿サイトのツィッター(TWTR)やソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)のフェイスブック(FB)はトランプ大統領のアカウントを恒久的に停止する決定が嫌気され、それぞれ急落。オンライン小売りのアマゾン(AMZN)は子会社アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)によるクラウド基盤の提供差し止め決定を巡り新興SNSパーラーが訴訟を起こしたことが嫌気され下落した。また、航空機メーカーのボーイング(BA)はインドネシア、ジャカルタでの737型機墜落事故が嫌気され下落。一方、ヨガアパレル小売りのルルレモン(LULU)は第4四半期の強い売上、業績見通しが好感され上昇。中国の電気自動車メーカー、ニオ(NIO)は初のセダンタイプとなる新車EVを発表、さらに、JPモルガンの目標株価引き上げを受け急伸した。

ドイツのメルケル首相は、ツイッターによるトランプ大統領のアカウントを永久停止した決定に対し民間企業が言論の自由の制限を決定するべきではないと非難した。

Horiko Capital Management LLC

■NY為替:ユーロ弱含み、安全逃避的なドル買い強まる

11日のニューヨーク外為市場でドル・円は、104円40銭まで上昇後、104円08銭まで反落し、104円22銭で引けた。米債利回りの上昇に伴うドル買いが優勢となったのち、好調な3年債入札を受けて利回りが伸び悩んだほか、ボスティック米アトランタ連銀総裁が、金利は前回よりも長期にわたり低くとどまる可能性を指摘したため、ドル買いはやや後退した。

ユーロ・ドルは1.2132ドルまで下落後、1.2174ドルまで反発し、1.2151ドルで引けた。ユーロ圏投資家信頼感の低下を受けユーロ売りが優勢となった。ユーロ・円は126円79銭か126円56銭まで下落。民主党が再びトランプ大統領を弾劾する手続きを開始し政局不安にリスク回避の円買いが優勢となった。ポンド・ドルは1.3451ドルまで下落後、1.3535ドルまで反発。英中銀金融政策委員会のテンレイロ委員が追加刺激策が必要になる可能性を指摘したほか、英国が一段と厳しい外出規制を導入する可能性が報じられたが、リスク回避的なポンド売りは一服した。ドル・スイスは0.8920フランまで上昇後、0.8886フランまで反落した。

■NY原油:下げ渋りで52.25ドル、減産体制は長期化の可能性

NY原油先物2月限は下げ渋り(NYMEX原油2月限終値:52.25 ↑0.01)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物2月限は、前営業日比+0.01ドルの1バレル=52.25ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは51.50ドル-52.70ドル。ニューヨーク市場の序盤にかけて51.50ドルまで下落したが、主要産油国による減産体制は長期化するとの思惑が広がっており、ユーロ安でも原油先物は下げ渋った。

■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 33.07ドル +0.54ドル(+1.66%)

モルガン・スタンレー(MS) 76.06ドル +0.81ドル(+1.08%)

ゴールドマン・サックス(GS)293.83ドル +3.75ドル(+1.29%)

インテル(INTC) 51.54ドル -0.11ドル(-0.21%)

アップル(AAPL) 128.98ドル -3.07ドル(-2.32%)

アルファベット(GOOG) 1766.72ドル -40.49ドル(-2.24%)

フェイスブック(FB) 256.84ドル -10.73ドル(-4.01%)

キャタピラー(CAT) 193.86ドル -0.40ドル(-0.21%)

アルコア(AA) 24.56ドル -0.43ドル(-1.72%)

ウォルマート(WMT) 147.29ドル +0.66ドル(+0.45%)

《ST》

提供:フィスコ

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