【北浜流一郎のズバリ株先見!】 ─ 日経平均3万円が射程圏に!東京市場に死角はあるか?

市況
2021年1月17日 9時30分

「日経平均3万円が射程圏に!東京市場に死角はあるか?」

●相場崩壊の予測に欠けている大きな1つの要因

東京市場の目先の目標は、日経平均株価の3万円台乗せだ。年初時点では、その達成には少なくとも数ヵ月を要し、私はゴールデンウィーク前後になるだろうと見ていた。しかし、いまの勢いでは3月までには実現してしまいそうだ。何しろ、あと1500円ほどの距離に過ぎないのだ。

新型コロナウイルスの感染拡大が止まらない、経済の厳しい現状などを見る限りでは、株式市場の現在のような上昇ぶりは異常に映るかもしれない。そのため、バブルとの見方をする人もいる。

実際、ネットを通じて「先生、こういう相場は長続きしませんよね。危ないですよね」「最近、過去の暴落の歴史を調べたのですが、いまみたいに経済の裏付けのない上昇が続くと必ず崩壊していますね」――こんなコメントをよく受け取る。

それらは間違った見方ではないだろう。部分的には正しいとさえ言える。しかし、私に言わせると一つ大きな要因が欠けている。

株式市場は過熱状態が続いた場合に、崩壊することがあるのだ。投資家の投資意欲が驚くほど盛り上がり、市場に考えられないほど資金が流入する。こうなった場合、ちょっとしたネガティブ材料で市場は崩れる。

ところがいまは、市場は決して盛り上がってなどいない。それは日々の出来高を見れば分かる。東証1部のそれは多い日で15億株程度、平均的には10億株前後に過ぎない。これは、砂山なら砂がほとんど盛り上がっていない状態だ。雪なら積もっていない状態。つまり、崩壊のしようがない。こうなる。

●半導体関連は一押し待ち、他分野の有望株で勝負

ただ、一部の銘柄群には資金がドッと投入されている。半導体株だ。このところ東京市場では 半導体関連の一斉買いが続いている。半導体に関わっている銘柄は、あれこれと買われている。

あれこれとは、アドバンテスト <6857> 、レーザーテック <6920> 、SUMCO <3436> 、東京精密 <7729> 、TOWA <6315> 、ローツェ <6323> 、新光電気工業 <6967> 、三井ハイテック <6966> 、トーカロ <3433> 、マルマエ <6264> ……など多彩だが、これらはすでに相当高水準となっていて、新規投資はかなりの勇気を必要とする。

そのため、目先の対応は、やはり一押しを待つのが良策となる。その間、他の分野にある有望株を手掛ければよい。

そこで、それは何か。まずはグローブライド <7990> だ。釣りが趣味の人ならよく知っているはずの「ダイワ」ブランドで知られる釣り具メーカーだ。それも世界首位だ。いまは真冬ながら、季節は必ず春、初夏へと向かい釣りシーズンとなることを考えると、今後が楽しみだ。

リクルートホールディングス <6098> の社長が交代する。峰岸真澄現社長は会長となり、出木場久征副社長が4月1日付で社長に就任する。経営的にはなお厳しい状況が続いているものの、新社長の手腕に期待してリクルートだ。

コロナの感染拡大を止めるために、政府は外国人の新規入国を実質的に停止している。ところが、その影響を大きく受けるはずの日本空港ビルデング <9706> は緩やかに浮上を開始している。ここからどんどん上がることにはならないだろうが、スロー投資には向くと見てよい。

トヨタグループの精神的中核企業といえる豊田自動織機 <6201> も目先軟調ながら、下げ止まりを待っての投資なら成功する確率が高い。フォークリフトの製造、トヨタ向け組み立て需要が好調だ。

最後に三井海洋開発 <6269> を。浮体式原油生産貯蔵施設に強いことから、今後は洋上風力発電施設の設置に展開すると見てよく、環境関連株として期待が持てる。

2021年1月15日 記

株探ニュース

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