話題株ピックアップ【夕刊】(2):オリンパス、ソフトバンクG、Jエレベータ

注目
2021年1月21日 15時16分

■オリンパス <7733>  2,074.5円  +66 円 (+3.3%)  本日終値

オリンパス<7733>が大幅反発。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が20日付で同社の投資判断「ニュートラル(中立)」を継続し、目標株価を1720円から2300円に引き上げたことが好材料視された。レポートでは、同社の改革実行力への株式市場からの評価は高く、コンセンサスは中期的な収益性改善や最高益更新を織り込んでいると指摘。株価の更なる上昇には、追加好材料による中期業績期待の上昇が必要と考えている。また、消化器内視鏡の新製品効果や治療機器事業の事業拡大に向けた施策動向、コスト低減の進捗を今後の注目点として挙げている。

■ソフトバンクグループ <9984>  8,946円  +252 円 (+2.9%)  本日終値

ソフトバンクグループ<9984>が反発。前日の米国株市場では主要株3指数がいずれも過去最高値を更新したが、特にハイテク株比率の高いナスダック総合指数の上げが目立つ展開となった。傘下のファンドを通じ米ハイテク企業に積極投資するソフトバンクGにとって追い風が意識される局面にある。また、同社が出資する中国電子商取引最大手のアリババ集団については、創業者のジャック・マー氏2カ月ぶりに公の場に姿を現したことなどが好感され5.5%高と大幅高に買われており、これもソフトバンクGの株価にポジティブに働いた。

■Jエレベータ <6544>  2,571円  +62 円 (+2.5%)  本日終値

ジャパンエレベーターサービスホールディングス<6544>が4連騰。年初に2767円の上場来高値をつけた後は利益確定の売りに漸次水準を切り下げる動きにあったが、今週明け18日に75日移動平均線近辺をターニングポイントに大陽線で切り返し、戻り足を鮮明としている。エレベーターの保守・保全やリニューアル事業を展開、高い価格競争力を武器にシェア拡大が進んでいる。また、M&Aを駆使した業容拡大効果も顕著。中小企業などの事業承継に絡みM&A戦略が進めやすくなっており、国内の独立系エレベーター保守会社6社を傘下に収め営業エリアを拡張している。更に直近では今週19日に東京エレベーター(東京都中央区)の株式を取得し子会社化することを発表した。Jエレベータはここ数年来、急速に収益を伸ばしており、21年3月期はコロナ禍にあっても営業31%増益予想と大幅な伸びを継続し、ピーク利益更新見込み。

■IIJ <3774>  2,210円  +51 円 (+2.4%)  本日終値

インターネットイニシアティブ<3774>が高いた。21日付の日本経済新聞朝刊で「インターネットイニシアティブの2020年4~12月期の連結営業利益(国際会計基準)は前年同期比5割増の90億円程度になったもようだ」と報じられており、これを好感する買いが入った。記事によると、新型コロナウイルス下のテレワーク需要から法人向けのネット接続サービスが好調だったほか、経費が減少したことも寄与したという。2月8日に予定する4~12月期決算発表を前に好業績を先取りする買いが優勢となった。

■藍澤證券 <8708>  798円  +18 円 (+2.3%)  本日終値

藍澤證券<8708>が3日続伸。20日取引終了後に発表した21年3月期第3四半期連結決算速報値は、営業収益121億9100万円(前年同期比16.7%増)、最終利益42億1300万円(同4.9倍)となり、これを好感する買いが向かった。外国株式の取引の増加により、受入手数料が増加したことに加え、固定資産の譲渡による特別利益の計上なども最終利益を大きく押し上げた。なお、正式発表は1月27日を予定している。

■大阪ソーダ <4046>  2,654円  +51 円 (+2.0%)  本日終値

大阪ソーダ<4046>が反発。20日の取引終了後、同社が開発した高性能カーボンナノチューブ分散液(CNT分散液)を用いた新規粘着素材をサカセ化学工業と共同開発し、「電子部品製造工程用制電シート」として製品化したと発表しており、これを好感する買いが入った。粘着素材にCNT分散液を用いることで、従来の電子部品製造工程用制電シートに施すコーティングやカーボン添加が不要となるという。今回開発した電子部品製造工程用制電シートは、光の上下透過、搭載物の裏面検知を可能とし、多彩な画像認識・検知方法に対応できるため、特に電子・精密部品の検査工程の自動化や受け入れ時間の短縮に貢献するとしている。

■ソラスト <6197>  1,600円  +29 円 (+1.9%)  本日終値

ソラスト<6197>が反発。20日の取引終了後に発表した12月度の介護サービス利用状況で、訪問介護利用者数が前年同月比89.8%増、デイサービスが同6.5%増となり、増加基調が続いていることが好感された。なお、施設系サービスは入居者数が同37.1%増となったほか、入居率も94.3%と高水準で推移している。

■リクルート <6098>  4,650円  +84 円 (+1.8%)  本日終値

リクルートホールディングス<6098>が3連騰、5日移動平均線に下支えされる形で上昇トレンドを鮮明としている。新型コロナウイルスの感染拡大が総合人材ビジネスを手掛ける同社には逆風となっているが、求人検索サービス「Indeed」は有料広告が増勢にあり収益回復局面にある。国内でもワクチン普及期待が高まりつつあり、企業活動の正常化を先取りする形で上値を見込んだ買いを引き寄せている。「同社の21年3月期営業利益は前期比29~46%減益を見込むがその中央値1300億円を大きく上振れる公算が大きい。また、22年3月期は少なくとも2ケタ伸長が見込まれる」(国内証券アナリスト)という。また株式需給面では、信用売り残や日証金貸株の買い戻しが株価に浮揚力を与えている。

■富士通 <6702>  16,185円  +235 円 (+1.5%)  本日終値

富士通<6702>は3日続伸し、昨年来高値を更新。20日、NTTドコモ(東京都千代田区)に対し、5Gによる新たな価値創出に向け、不審者検知ソリューションを提供したと発表しており、これが好感されたようだ。不審者検知ソリューションは、人の行動・動作を監視カメラの映像から分析し、不審な行動を起こす可能性のある人物を検知するシステム。NTTドコモは、5Gの利用シーンの一つとして街づくりなどの社会課題の解決を掲げており、同ソリューションが5Gとの親和性が高く、イベントや施設などの安全性向上の実現が見込まれることから採用されたという。

■日本電産 <6594>  14,305円  +205 円 (+1.5%)  本日終値

日本電産<6594>が反発、14日に1万4595円で上場来高値をつけたあとは目先筋の利益確定売りにいったん調整を入れたが、下値では押し目買いが厚い。米国ではバイデン新政権が発足したが、バイデン米大統領はパリ協定への復帰など地球温暖化防止に前向きな姿勢を示しており、世界的な脱炭素の動きが加速する可能性が意識されている。ガソリン車から電気自動車(EV)などへの電動車シフトも進むことが予想され、EV向け駆動用モーターを手掛ける同社への追い風が強まる。21年3月期業績は営業利益段階で1400億円(前期比27%増)を見込むが、一段の上振れの可能性がある。

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