前週末29日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

注目
2021年2月1日 5時30分

■ムラキ <7477>  980円 (+150円、+18.1%) ストップ高

ムラキ <7477> [JQ]がストップ高まで買われた。同社は28日取引終了後に、21年3月期第3四半期累計(20年4-12月)の連結決算を発表。営業利益は前年同期比51.8%増の1億5600万円となり、通期計画の6000万円を超過した。売上高は同1.4%増の56億5500万円で着地。サービスステーション向け洗車関連商品などの売り上げが好調だったほか、利益面では販管費が前年同期に比べて減少したことが寄与した。なお、通期の業績予想は従来計画を据え置いている。

■サイオス <3744>  693円 (+100円、+16.9%) ストップ高

サイオス <3744> [東証2]がストップ高。28日の取引終了後、集計中の20年12月期連結業績について、売上高が142億円から153億6000万円(前の期比12.2%増)へ、営業利益が4000万円から2億7500万円(同5.1倍)へ、純利益が1億5000万円から3億4000万円(同10.6倍)へ上振れて着地したようだと発表しており、これが好感された。新型コロナウイルスの再拡大を背景として、顧客におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)への投資が加速し、従来は21年12月期に売り上げを見込んでいた一部の案件が前倒しで売り上げ計上となったほか、複数の大型案件を新規に受注し、売り上げ計上したことが要因としている。なお、同時に21年12月期業績予想を発表しており、売上高155億円(前期比0.9%増)、営業利益3億2000万円(同16.4%増)、純利益2億5000万円(同26.5%減)を見込むとした。

■ジェイリース <7187>  761円 (+100円、+15.1%) ストップ高

東証1部の上昇率トップ。ジェイリース <7187> がストップ高。21年3月期の連結業績予想について、売上高を74億円から75億円(前期比11.2%増)へ、営業利益を5億8000万円から8億4000万円(同5.4倍)へ、純利益を3億6000万円から5億円(同20.8倍)へ上方修正したことが好感された。足もとで、引き続きオンライン活用をはじめとする非対面営業の強化や顧客ニーズへの対応強化などの各施策を実施し、新規申込及び既存契約からの継続保証料などが順調に推移したことが寄与する。また、事業用不動産に関する保証業務の引き合いが強まっていることや、貸倒コストの抑制、債権管理業務コストの削減に取り組んでいることも奏功するとしている。あわせて、従来無配を予想していた期末配当について5円を実施すると発表しており、これも好材料視された。3期ぶりの復配となる見込みだ。

■アスコット <3264>  261円 (+31円、+13.5%)

アスコット <3264> [JQ]が急反騰、一時34.3%高の309円に買われた。同社は29日午前、SBIホールディングス <8473> 傘下のSBI証券とSBIマネープラザの2社との間で業務提携を行うと発表しており、これが材料視された。同社が開発、保有、及び取引先から紹介を受けた不動産などを裏付けとして、SBI証券とSBIマネープラザが金融商品を組成し、第三者に販売を行うという。同社では今後、SBIグループが有する金融ノウハウを活用し協業を深化させることで、販売物件の間口の拡大や販売手法の多様化を図っていくとしている。

■中村超硬 <6166>  852円 (+98円、+13.0%) 一時ストップ高

中村超硬 <6166> [東証M]が急反騰、一時ストップ高まで買われた。同社は28日、京都大学が自社のマイクロリアクター(新薬の研究開発などに使われる一辺当たり1ミリ以下の大きさの空間の流れのなかで化学反応を行うフロー方式の装置)を用いた研究成果を発表したことを明らかにしており、これが材料視されたようだ。京都大学大学院理学研究科の北川宏教授らの研究グループは、これまで通常では混ざらない組み合わせの金属から成る合金ナノ粒子や、構成元素が5種類以上のハイエントロピー合金と呼ばれるナノ粒子の開発を行っており、このほど、これまで開発してきた、このようなナノ合金を連続フローリアクターによって合成することに成功。この技術はこれまでバッチでしか合成できなかった新合金の安定量産化技術につながるという。

■JCRファ <4552>  3,450円 (+335円、+10.8%)

東証1部の上昇率2位。JCRファーマ <4552> が大幅高で6連騰、29日は一時22%の急騰で3800円まで駆け上がった。特に直近3営業日のパフォーマンスが目立ち、29日の高値まで上げ幅は合計で1200円を超えている。業績は遺伝子組み換え天然型ヒト成長ホルモン製剤や腎性貧血のバイオ医薬品が好調で収益を牽引している。28日取引終了後に発表した20年4-12月期決算では営業利益が前年同期比84%増の39億5200万円と大幅な伸びを達成しており、これを評価する買いが集中した。また、同社は英アストラゼネカの新型コロナワクチン原液の国内製造を受託していることで、今後のワクチン普及を前にマーケットの注目度が高い。

■ラクオリア <4579>  1,292円 (+124円、+10.6%) 一時ストップ高

ラクオリア創薬 <4579> [JQG]が3連騰、一時ストップ高の1468円に買われた。29日、旭化成ファーマ(東京都千代田区)と米イーライリリー・アンド・カンパニー(インディアナ州)との間でP2X7受容体拮抗薬(AK1780/RQ-00466479)に関するライセンス契約を締結したことに伴い、旭化成ファーマから一時金を受領することが確定したと発表しており、これが好感された。旭化成ファーマとイーライリリーとのライセンス契約締結により、ラクオリアは旭化成ファーマを通してイーライリリーに対し知財権をライセンスすることになる。なお、旭化成ファーマからは一時金に加え、AK1780/RQ-00466479の商業化に成功した場合、一定の料率でロイヤルティーを受け取ることになる。

■ITメディア <2148>  2,305円 (+211円、+10.1%)

東証1部の上昇率3位。アイティメディア <2148> が急反騰。ITニュースサイトなどを主力にネットメディアを展開するが、ネット上でBtoBの「見込み顧客」を発掘して企業の営業活動を支援するリードジェネレーション事業が好調で収益を牽引している。28日取引終了後、21年3月期業績予想の修正を発表、売上高は従来予想の63億8000万円から66億円(前期比25%増)、営業利益は17億3000万円から19億円(同62%増)に増額しており、これを手掛かり材料に買いが集まった。また、好決算を背景に今期の配当を従来計画の14円から15円に1円上乗せしており、これも投資マネーの攻勢を後押しした。

■野村総研 <4307>  3,535円 (+265円、+8.1%)

東証1部の上昇率5位。野村総合研究所 <4307> が急反発。株価は5日ぶりに上昇し一時、前日28日に比べ10%超高に買われた。岩井コスモ証券は28日、同社株の投資判断「A」を継続するとともに、目標株価は3800円から4500円に引き上げた。同社は27日に21年3月期の連結営業利益を830億円から860億円(前期比3%増)に上方修正した。証券会社向けやデジタルトランスフォーメーション(DX)に関わる情報システム関連売り上げが好調だ。同証券では、DX関連のIT投資が増える事業環境は、コンサルティングと情報システム構築の両方に強みを持つ同社の優位性を高めると指摘。22年3月期の同利益は今期予想比10%増の950億円と11期連続増益を見込んでいる。

■大日本住友 <4506>  1,697円 (+124円、+7.9%)

東証1部の上昇率6位。大日本住友製薬 <4506> が大幅3日続伸。同社は28日大引け後に決算(国際会計基準=IFRS)を発表。21年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結税引き前利益は前年同期比5.6%減の797億円に減った。

■ゼオン <4205>  1,680円 (+113円、+7.2%)

東証1部の上昇率7位。日本ゼオン <4205> が急反発。前日28日に比べ8%超上昇し、昨年来高値を更新した。同社は29日午後0時30分頃に、21年3月期通期の連結業績予想を修正。営業利益見通しを前期比11.1%増の290億円(従来予想は160億円)に引き上げた。売上高は同6.8%減の3000億円(従来予想は2750億円)に上方修正。高機能材料事業で光学フィルムの販売が堅調なほか、エラストマー素材事業が回復基調にあることが主な要因。また、利益面では費用の圧縮に取り組んだことが寄与するとしている。あわせて、期末配当を従来計画比1円増額の11円(前期実績は10円)にすることも発表。中間配11円と合わせた年間配当は22円(前期は21円)となる。

■新光電工 <6967>  2,630円 (+176円、+7.2%)

東証1部の上昇率8位。新光電気工業 <6967> が急反発。一時、前日28日比385円(15.7%)高の2839円に買われ、昨年来高値を更新した。28日の取引終了後、21年3月期の連結業績予想について、売上高を1773億円から1829億円(前期比23.3%増)へ、営業利益を135億円から187億円(同5.8倍)へ、純利益を100億円から134億円(同5.0倍)へ上方修正したことが好感された。テレワークやオンライン学習の拡大、5Gの実用化などを背景に、サーバー及びパソコン向けにフリップチップタイプパッケージの受注が想定を上回って推移していることに加えて、大型の設備投資を展開してきたフリップチップタイプパッケージの新ラインの量産稼働開始が売り上げの増加に貢献した。また、セラミック静電チャックが半導体製造装置市場の旺盛な需要を背景に売り上げが更に伸長し、また、第3四半期に入って自動車向け需要の底打ちなどにより、リードフレームの売り上げが回復に転じていることなども寄与する。なお、第3四半期累計(20年4-12月)決算は、売上高1354億9800万円(前年同期比26.0%増)、営業利益148億8700万円(前期5300万円)、純利益109億3700万円(同6400万円)だった。

■野村不HD <3231>  2,334円 (+147円、+6.7%)

東証1部の上昇率9位。野村不動産ホールディングス <3231> が5日ぶり急反発。同社は28日大引け後に決算を発表。21年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常利益は前年同期比82.6%増の400億円に拡大した。併せて、通期の同利益を従来予想の490億円→590億円(前期は730億円)に20.4%上方修正し、減益率が32.9%減→19.3%減に縮小する見通しとなった。同時に発表した「1.36%を上限に自社株買いを実施」も買い材料。発行済み株式数(自社株を除く)の1.36%にあたる250万株(金額で40億円)を上限に自社株買いを実施する。買い付け期間は1月29日から4月26日まで。また、今回取得した全株と1月28日時点で保有する自己株式(939万9164株)を5月31日付で消却する。

■E&C <1775>  2,342円 (+142円、+6.5%)

富士古河E&C <1775> [東証2]が3日続伸し新値追い。同社は28日取引終了後に、21年3月期通期の連結業績予想を修正。営業利益見通しを前期比8.9%減の54億円(従来予想は49億円)に引き上げたほか、期末一括配当を80円(従来計画は75円)にすると発表したことが好感されたようだ。原価低減や固定費削減の効果が利益を押し上げる主な要因だとしている。なお、通期の連結売上高は同8.5%減の750億円とする従来計画を据え置いている。

■ドリコム <3793>  795円 (+46円、+6.1%)

ドリコム <3793> [東証M]が急伸。28日の取引終了後、第3四半期累計(20年4-12月)連結決算を発表しており、売上高91億5600万円(前年同期比31.3%増)、営業利益16億8300万円(同3.2倍)、純利益12億9800万円(同3.3倍)と従来予想の営業利益14億円を上回って着地したことを好感した買いが入った。「ダービースタリオン マスターズ」などの主力タイトルが周年・年末年始などの大型イベント効果で好調に推移したほか、10月にBlasTrainを連結化したことによる外注費、原材料仕入高などの減少が寄与した。同時に、21年3月期通期連結業績予想を発表しており、売上高117億円(前期比15.3%増)、営業利益19億円(同3.1倍)、純利益14億円(同96.8%増)を見込んでいる。

■ゴールドクレ <8871>  1,802円 (+99円、+5.8%)

東証1部の上昇率10位。ゴールドクレスト <8871> が急反発して一時、前日28日比247円(14.5%)高の1950円に買われた。28日の取引終了後に発表した第3四半期累計(20年4-12月)連結決算は、売上高230億4500万円(前年同期比25.1%減)、営業利益54億2100万円(同50.7%減)、純利益32億9600万円(同52.2%減)と大幅な営業減益となったものの、10-12月期の営業利益が同16倍となったことに加えて、通期計画に対する進捗率が95%となったことが好感された。低金利などを背景に都心及び都心近郊のマンション需要が堅調に推移したほか、オンライン商談を導入するなど事業活動の正常化を進めたことが奏功した。なお、21年3月期通期業績予想は、売上高280億円(前期比19.5%減)、営業利益57億円(同50.5%減)、純利益33億5000万円(同55.9%減)の従来見通しを据え置いている。

■アバント <3836>  1,379円 (+71円、+5.4%)

アバント <3836> が5日続伸し昨年来高値を更新。29日午後1時ごろに発表した第2四半期累計(20年7月-12月)連結決算が、営業利益12億9600万円(前年同期比19.3%増)、純利益8億2400万円(同22.5%増)と2ケタ増益となったことが好感された。前年同期のライセンス収入増の反動で売上高は76億3700万円(同1.2%減)と減収となったが、第1四半期に減収だったビジネス・インテリジェンス事業が増収に転じたほか、ソフトウェアの保守料などのストック売り上げは順調に拡大していることが寄与。また、不要不急のコスト削減を進めてきたことも奏功した。なお、21年6月期通期業績予想は、売上高161億1000万円(前期比2.7%増)、営業利益23億3000万円(同2.3%増)、純利益15億6100万円(同1.5%増)の従来見通しを据え置いている。

■メルコ <6676>  3,740円 (+190円、+5.4%)

メルコホールディングス <6676> が急反発し、昨年来高値を更新した。同社は28日取引終了後に、21年3月期第3四半期累計(20年4-12月)の連結決算を発表。営業利益は前年同期比87.4%増の68億5400万円となった。売上高は同10.0%増の960億800万円で着地。コロナ禍でテレワーク巣ごもり娯楽・遠隔学習による個人需要の拡大などを背景に、主力のIT関連事業が伸びたことが寄与した。これを受け、これまで未定としていた21年3月期通期の連結業績予想について、売上高は前期比8.8%増の1250億円、営業利益は同88.5%増の78億円になる見通しだと発表。同じく未定としていた期末配当は前期比10円増配の40円を計画し、中間配30円と合わせた年間配当は70円になるとしている。

■セレス <3696>  2,577円 (+104円、+4.2%)

セレス <3696> が大幅反発。28日の取引終了後、集計中の20年12月期連結業績について、売上高が195億円から202億円(前の期比22.4%増)へ、営業利益が14億円から14億9000万円(同69.3%増)へ、純利益が7億円から7億4000万円(同10.0倍)へ上振れて着地したようだと発表しており、これが好感された。ポイントサイト「モッピー」の新規会員獲得が好調に推移したことに加えて、アフィリエイトプログラム「AD.TRACK」で美容・アパレル分野の広告の取り扱いが好調に推移したことが要因。また、持ち分法適用関連会社ビットバンクで、暗号資産市場の取引活性化を背景に利益が従来予想を上回って推移したことも貢献した。

■オイシックス <3182>  3,135円 (+65円、+2.1%)

オイシックス・ラ・大地 <3182> が反発。28日の取引終了後、21年3月期の連結業績予想について、売上高を900億円から975億円(前期比37.2%増)へ、営業利益を50億円から65億円(同2.6倍)へ、純利益を25億円から40億円(同5.1倍)へ上方修正したことが好感された。従来予想では20年秋以降、新型コロナウイルスの感染拡大が収束することを前提としていたが、感染症拡大第3波の発生などの影響で従来予想時よりも食材宅配サービスの需要が高まっている状況が継続しており、国内宅配事業を中心に定期会員数及びARPU(月間購買単価)が伸長していることが要因。また、ARPU上昇による物流・配送コストの低減効果により利益率が向上していることも寄与する。また、146万5700株(発行済み株数の3.86%)、44億9969万9000円を上限とする自社株を29日朝の東京証券取引所の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)で取得すると発表しており、これも好材料視された。今後の事業展開に応じた機動的な資本政策に備えるためという。なお、取得結果はまだ発表されていない。

■王将フード <9936>  5,840円 (+80円、+1.4%)

王将フードサービス <9936> が反発。同社は29日午後2時頃に、21年3月期第3四半期累計(20年4-12月)の連結経常利益が前年同期比20.6%減の50億200万円になったと発表。ただ、10-12月期に限れば前年同期比12.1%増の22億9800万円となっており、これが好感されたようだ。売上高は第3四半期累計が同5.3%減の605億1100万円、10-12月期が同0.1%増の213億6800万円となった。中期経営計画で進めてきた人材育成の成果であるシフト管理の効率化などが進捗し、生産性が向上したことが10-12月期の増収増益につながった。なお、通期業績予想は売上高806億4800万円(前期比5.8%減)、経常利益61億6300万円(同23.8%減)とする従来見通しを据え置いている。

※29日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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