ウェーブロックホールディングス---3Q増収・営業増益、マテリアルソリューション事業のホームセンター向け販売が引続き好調
ウェーブロックホールディングス<7940>は1月29日、2021年3月期第3四半期(20年4月-12月)連結決算を発表した。売上高が前年同期比1.3%増の217.28億円、営業利益が同1.8%増の12.41億円、経常利益が同1.1%減の11.97億円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同8.8%減の7.90億円となった。
インテリア事業の売上高は前年同期比4.0%減の69.21億円、セグメント利益は同8.3%減の5.87億円となった。新型コロナウイルス感染拡大による建設工事中断等の影響を受け、壁紙市場全体が落ち込む中、機能性量産壁紙の市場浸透等により量産品の販売が健闘した。一方、比較的利益率の高い中級品の販売が大きく落ち込んだ。また、利益率改善のための各種取り組みに努めた。
マテリアルソリューション事業の売上高は前年同期比0.5%減の119.34億円、セグメント利益は同26.9%増の9.61億円となった。リビングソリューション分野において、ホームセンター向け園芸用品、張替用防虫網およびその関連用品等が、新型コロナウイルス感染拡大を背景にした巣籠り需要の増加や換気意識の高まり等により、継続的に売上を大きく伸ばした。ビルディングソリューションおよびインダストリアルソリューション分野は、飛沫感染防止用透明シート等の新型コロナウイルス感染防止関連製品として、防炎性能を有する製品を投入・改良し、継続的に更なる需要の取り込みを図った。一方で、その他の製品は、建設工事に代表される各種経済活動が中断、もしくは、大幅縮小した結果、販売は低迷した。パッケージングソリューション分野も、持ち帰り用の食品容器は堅調に推移したものの、ミルクポーション等の飲食店向け用途が低調に推移した。アグリソリューション分野は、新型コロナウイルス感染拡大による先行き不透明感から国内農業における投資意欲の後退等もあり、需要が落ち込んだ。
アドバンストテクノロジー事業の売上高は前年同期比17.7%増の31.71億円、セグメント利益は同64.9%減の0.71億円となった。ディスプレイ用拡散板の販売が大幅に増加した。一方、海外での販売、特に自動車関連の売上が大きい金属調加飾フィルム分野において、経済活動が再開した中国市場や、ロックダウン解除後のインドは、需要が回復してきているものの、国内を含むその他の地域は、新型コロナウイルス感染拡大による大幅な落ち込みからは未だ回復の途上にあり、国内外で販売が大きく落ち込んだ。また、PMMA/PC二層シート分野も、自動車用ナビゲーションシステム用途において新規案件獲得等の成果が順調にあったものの、スマートフォン用途から撤退したことに伴う落ち込みをカバーするに至らなかった。
2021年3月期通期については、売上高は前期比0.9%減の290.00億円、営業利益は同1.4%減の16.00億円、経常利益は同1.2%減の15.80億円、親会社株主に帰属する当期純利益は同9.8%減の10.00億円とする、2020年5月14日に公表した連結業績予想を据え置いている。
《EY》