話題株ピックアップ【昼刊】:ソフトバンクG、千代建、ポーラHD
■千代田化工建設 <6366> 482円 +80 円 (+19.9%) ストップ高買い気配 11:30現在
千代田化工建設<6366>がストップ高の482円水準でカイ気配となっている。この日の寄り前、フランスの大手エンジニアリング会社テクニップ・エナジーズ社と共同で、カタール国営石油会社カタールペトロリアム社から、液化天然ガス(LNG)プラントの設計、調達、建設及び試運転(EPC)業務を受注したと発表しており、これが好感されていう。今回受注した案件は、世界最大級の単一ガス田であるカタールのノースフィールドガス田の東部から新たに生産される日量約60億立方フィートの天然ガスを液化処理するために、年産3200万トン(800万トン×4系列)のLNGプラントおよび付帯設備のEPC業務を行うもの。全設備が稼働すれば、カタールのLNGの生産能力は現在の年産7700万トンから4割増の1億1000万トンに高まるという。
■サンケン電気 <6707> 5,150円 +705 円 (+15.9%) ストップ高買い気配 11:30現在 東証1部 上昇率2位
サンケン電気<6707>がストップ高カイ気配。旧村上ファンド出身者が設立した投資ファンドのエフィッシモ・キャピタル・マネージメントは8日取引終了後、同社に対して株式公開買い付け(TOB)を実施すると発表した。このTOBにより、エフィッシモはサンケンの保有株比率を現在の9.97%から最大で30.00%に引き上げる方針。TOB価格は5205円に設定されており、この日の株価は同価格にサヤ寄せする動きとなっている。買い付け期間は2月9日から3月24日まで。
■ツクイホールディングス <2398> 785円 +100 円 (+14.6%) ストップ高買い気配 11:30現在 東証1部 上昇率4位
ツクイホールディングス<2398>がストップ高の785円水準でカイ気配となっている。アジアを拠点とする独立系投資ファンドであるMBKパートナーズグループのMBKP Life(東京都千代田区)が8日の取引終了後、同社の完全子会社化を目指してTOBを実施すると発表しており、TOB価格924円にサヤ寄せする格好となっている。完全子会社化により、介護事業における地域店舗戦略やサービス内容の更なる強化を図り、事業の成長や業容の拡大を目指すという。買付予定数は5310万2016株(下限2931万6000株、上限設定なし)で、買付期間は2月9日から3月24日まで。TOB成立後、ツクイHDは所定の手続きを経て上場廃止となる予定で、この発表を受けて東京証券取引所は、同社株式を2月8日付で監理銘柄(確認中)に指定している。
■ポーラHD <4927> 2,387円 +217 円 (+10.0%) 11:30現在 東証1部 上昇率8位
ポーラ・オルビスホールディングス<4927>が急反発している。8日の取引終了後、集計中の20年12月期連結業績について、売上高が1750億円から1763億円(前の期比19.8%減)へ、営業利益が100億円から137億円(同56.0%減)へ、純利益が12億円から46億円(同76.6%減)へ上振れて着地したようだと発表したことが好感されている。ポーラブランドで利益率の高い海外売上高が計画以上に伸長したことに加えて、全社的な費用削減を図ったことが要因。また、為替影響を反映させたことも寄与した。
■JMDC <4483> 5,390円 +420 円 (+8.5%) 11:30現在
JMDC<4483>が急伸。同社は健康保険組合の医療データを匿名加工して製薬会社などに提供するビジネスを手掛け、遠隔医療や調剤薬局支援事業にも展開している。8日取引終了後に発表した20年4~12月期決算は売上高が前年同期比34%増の116億600万円、営業利益が同64%増の24億2400万円と大幅増収増益を達成した。特に10~12月期の伸びが顕著となっており、これを手掛かり材料に上値を見込んだ買いを呼び込んでいる。
■ソリトンシステムズ <3040> 1,914円 +148 円 (+8.4%) 11:30現在 東証1部 上昇率9位
ソリトンシステムズ<3040>が大幅高となっている。8日の取引終了後に発表した21年12月期連結業績予想で、売上高172億円(前期比4.5%増)、営業利益22億円(同17.9%増)、純利益15億円(同1.1%増)を見込み、年間配当予想を前期比2円増の14円とする予定であることが好感されている。企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)実現を含むIT投資が継続することが見込まれるなか、主力のITセキュリティー事業でテレワーク関連商材やクラウドサービスの拡販を図る見通し。また、クラウドサービス売り上げの積み上げにより営業利益率の向上を図るとしている。なお、20年12月期決算は、売上高164億5700万円(前の期比5.8%増)、営業利益18億6600万円(同72.7%増)、純利益14億8300万円(同2.2倍)だった。
■コタ <4923> 1,638円 +109 円 (+7.1%) 11:30現在
コタ<4923>が大幅高で3日続伸し、昨年来高値を更新している。8日の取引終了後、21年3月期の単独業績予想について、営業利益を12億3500万円から15億500万円(前期比2.4%増)へ、純利益を8億5500万円から10億8200万円(同4.5%増)へ上方修正し、営業減益予想から一転して増益予想としたことが好感されている。売上高は76億5000万円(同2.5%増)の従来見通しを据え置いたものの、20年11月から12月にかけて開催した同社製品の販売コンクールである「コタ全国店販コンクール」の結果が好調だったことに加えて、引き続き進めている原価管理の見直しや粗利率の高いトイレタリー製品の販売が堅調に推移していることが要因。また、新型コロナウイルス感染症の影響による営業活動の自粛により、営業関連費用が減少していることも寄与する。なお、同時に発表した第3四半期累計(20年4~12月)決算は、売上高61億5400万円(前年同期比3.3%増)、営業利益15億4100万円(同10.4%増)、純利益10億8100万円(同10.0%増)だった。同時に、3月31日を基準日として1株を1.1株に株式分割すると発表しており、これも好材料視されている。投資単位当たりの金額を引き下げることで、株式の流動性の向上と投資家層の拡大を図ることが目的という。
■東亜建設工業 <1885> 2,147円 +96 円 (+4.7%) 11:30現在
東亜建設工業<1885>が急反発し、昨年来高値を更新した。同社は8日取引終了後に、21年3月期第3四半期累計(20年4~12月)の連結決算を発表。経常利益は前年同期比12.2%増の70億3400万円となり、通期計画の69億円を超過した。売上高は同0.6%減の1329億900万円となった。国内土木事業は前年同期と比べて大きく売上高を計上する案件が少なかったが、一方で一部不採算工事の損益が改善。国内建築事業は物流や住宅分野などの大型案件で売り上げが伸びた。なお、通期業績予想は従来計画を据え置いている。
■関西ペイント <4613> 3,250円 +140 円 (+4.5%) 11:30現在
関西ペイント<4613>が大幅続伸し、上場来高値を更新した。同社は8日取引終了後に、21年3月期通期の連結業績予想を修正。営業利益見通しは前期比4.8%減の300億円(従来予想は180億円)に引き上げた。売上高見通しも同12.8%減の3550億円(従来予想は3300億円)に上方修正。インドや中国などで自動車分野及び工業分野を中心に想定以上の需要の持ち直しの動きがみられるほか、利益面では原材料コストの抑制や生産性の向上などが寄与するとしている。
■センコーHD <9069> 1,060円 +45 円 (+4.4%) 11:30現在
センコーグループホールディングス<9069>が大幅続伸し昨年来高値を更新している。8日の取引終了後、21年3月期の連結業績予想について、営業利益を202億円から210億円(前期比1.7%増)へ、純利益を114億円から130億円(同7.6%増)へ上方修正したことが好感されている。家庭紙の卸売事業を行うアズフィットの連結時期が来期にずれ込むことなどがあり、売上高は5850億円から5780億円(同1.4%増)へ下方修正したものの、物量の回復やコスト改善などが想定以上に推移していることが利益を押し上げる。なお、第3四半期累計(20年4~12月)決算は、売上高4246億300万円(前年同期比0.7%減)、営業利益174億円(同1.3%増)、純利益116億500万円(同6.7%増)だった。
■ソフトバンクグループ <9984> 9,829円 +344 円 (+3.6%) 11:30現在
ソフトバンクグループ<9984>がカイ気配スタートで7連騰と上げ足を加速させている。株価は前日までの6営業日で1400円近い上昇をみせていたが勢いに衰えは見られない。約21年ぶりの高値圏を走る展開にあるが、19年6月の株式分割後初となる1万円大台も意識される局面に入った。同社が8日取引終了後に発表した20年4~12月期決算は最終利益が前年同期比6.4倍の3兆551億6200万円と急拡大し、同期間での過去最高を更新した。世界的な株式市場の活況を背景に傘下の「ソフトバンク・ビジョン・ファンド」の運用成績が好調で収益を押し上げた。最終利益が3兆円を超えたのは通期ベースでも国内企業で過去に前例がなく、これを評価する買い攻勢が継続している。
■東京エレクトロン <8035> 41,760円 +610 円 (+1.5%) 11:30現在
東京エレクトロン<8035>、アドバンテスト<6857>など半導体製造装置関連が高い。前日の米国株市場ではNYダウなど主要株価指数が揃って過去最高値に買われたが、半導体関連株に強いものが目立ち、半導体製造装置世界トップのアプライドマテリアルズは5.4%高と値を飛ばしている。フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も3%を超える上昇となった。これを受けて、東京市場でも半導体関連株に改めて投資資金が向かっている。
■日本鋳鉄管 <5612> 1,560円 +254 円 (+19.5%) 一時ストップ高 11:30現在 東証1部 上昇率トップ
日本鋳鉄管<5612>が一時ストップ高の1606円に買われている。同社は8日、兵庫県朝来市と水道管路劣化診断業務の委託契約を締結したと発表。同社として、Fracta‐AI(機械学習)を用いた全国初の本格提供先になるといい、更なる採用拡大などが期待されているようだ。この業務は、朝来市が管理する管路データ(配管データや漏水履歴など)に対して、開発パートナーの米フラクタが構築した環境ビッグデータとAIを用いて、張り巡らされた配管の破損確立を詳細に算出し、管理更新事業及び水道管の漏水防止並びに維持管理を効率的に推進するため、網羅的・総合的に劣化診断を実施するもの。なお、朝来市の取り組みは、厚生労働省の「IoT活用推進モデル事業」に採択されている。
■大成 <4649> 932円 +150 円 (+19.2%) ストップ高買い気配 11:30現在
大成<4649>がストップ高の932円水準でカイ気配となっている。8日の取引終了後、MBOの一環として、加藤憲司社長が代表を務めるアイ・ケイ・ケイ(名古屋市中区)が同社株に対してTOBを実施すると発表しており、TOB価格1140円にサヤ寄せする格好となっている。アイ・ケイ・ケイは現在、大成発行済み株数の12.76%を所有する第2位株主だが、全株を取得し非公開化することで、中長期的に競争力・収益力を高めるためのさまざまな取り組みを柔軟かつ機動的に推進することが目的。買付予定数は380万9024株(下限211万4769株、上限設定なし)で、買付期間は2月9日から3月24日まで。TOB成立後、大成は所定の手続きを経て上場廃止となる予定で、この発表を受けて名古屋証券取引所は、同社株式を2月8日付で監理銘柄(確認中)に指定している。
■ビーイング <4734> 768円 +100 円 (+15.0%) ストップ高買い気配 11:30現在
ビーイング<4734>がストップ高の768円水準でカイ気配となっている。8日の取引終了後、MBOの一環として、津田能成会長が代表取締役を務めるトゥルース(三重県津市)が同社株に対してTOBを実施すると発表しており、TOB価格900円にサヤ寄せする格好となっている。トゥルースは現在、ビーイング発行済み株数の36.34%を所有する筆頭株主だが、発行済み株数の全株を取得し非公開化することで、中長期的に企業価値の向上につながる施策への戦略的投資を積極的かつ迅速に行い、グループの事業構造を改革するのが狙い。買付予定数は499万2373株(下限237万8200株、上限設定なし)で、買付期間は2月9日から3月24日まで。TOB成立後、ビーイングは所定の手続きを経て上場廃止となる予定で、この発表を受けて東京証券取引所は、同社株式を2月8日付で監理銘柄(確認中)に指定している。
●ストップ高銘柄
QDレーザ <6613> 1,070円 +150 円 (+16.3%) ストップ高買い気配 11:30現在
ナカボーテック <1787> 5,100円 +700 円 (+15.9%) ストップ高買い気配 11:30現在
N・フィールド <6077> 1,144円 +150 円 (+15.1%) ストップ高買い気配 11:30現在
など、8銘柄
●ストップ安銘柄
WT天然ガス <1689> 1円 -1 円 (-50.0%) ストップ安 11:30現在
以上、1銘柄
株探ニュース