注目銘柄ダイジェスト(前場):マネックスG、ポーラオルHD、CAICAなど
太陽誘電<6976>:5590円(-280円)
大幅反落。前日に第3四半期決算を発表、10-12月期営業利益は112億円で前年同期比18.6%増、ほぼ市場想定通りの着地になっている。通期営業利益は従来の340億円から380億円、前期比2.2%増に上方修正、370億円程度の市場予想をやや上回る水準に。決算サプライズは相対的に乏しく、出尽くし感が先行する流れになっている。モルガン・スタンレーMUFG証券では投資判断を「オーバーウェイト」から「イコールウェイト」に格下げ。
ポーラオルHD<4927>:2387円(+217円)
大幅反発。前日に20年12月期業績予想の上方修正を発表している。営業利益は従来予想の100億円から137億円、前期比56.0%減に増額、110億円程度の市場コンセンサスも上回る水準となっている。利益率の高い中国での売上増加が収益上振れに大きく貢献、オンラインでの販売増加なども寄与のもよう。株価の出遅れ感も強かった中、買い戻しなども交えて見直しの動きが強まる形に。
ツクイHD<2398>:785円 カ -
ストップ高買い気配。投資ファンドMBKパートナーズ系のMBKP Lifeが完全子会社化を目指してTOBを実施すると発表している。TOB価格は924円としており、前日終値に対するアップ率は34.9%となっている。買い付け期間は9日から3月24日まで、TOB成立後は上場廃止となる。会社側ではTOBに賛同の意を表明しており、TOB価格に完全サヤ寄せを目指す動きとなっている。
マネックスG<8698>:789円(+85円)
大幅続伸。前日にビットコイン価格が急騰、一時は4万4800ドル程度と前日比15%近く上昇して史上最高値を付けている。テスラがビットコインを15億ドル購入したと明らかにしたことが背景。今後は他の企業なども追随する動きが期待されるとの見方になっている。イーサリアムやリップルなど他の仮想通貨にも買いが波及、米国市場では仮想通貨関連銘柄が上昇しており、同社など国内の関連銘柄にも資金が向かう形へ。
CAICA<2315>:74円(+29円)
大幅続伸。米電気自動車大手のテスラが暗号資産(仮想通貨)のビットコインを15億ドル分購入したと伝えられ、これが買い材料視されている。テスラによる購入を受けてビットコイン価格は急騰し、過去最高値を更新した。CAICAは暗号資産に関するシステムなどのほか、ビットコイン相場を対象とするeワラントも手掛けており、関連銘柄の一角として物色されているようだ。
ビーイング<4734>:768円 カ -
ストップ高買い気配。津田誠社長が大株主で取締役を務める有限会社トゥルース(津市)がビーイングに対しMBO(経営陣による買収)を実施すると発表している。買付価格は1株につき900円(8日終値は668円)で、買付期間は2月9日から3月24日まで。全株式を取得して非公開化することが目的で、ビーイング株は上場廃止となる見込み。ビーイングはMBOに対し、賛同の意見を表明している。
ハーモニック<6324>:8420円(-180円)
朝高後、マイナス転換。21年3月期の営業損益を従来予想の8.00億円の赤字から10.00億円の黒字(前期実績0.67億円の黒字)に上方修正している。産業用ロボットや半導体製造装置向けの需要が上向き、受注回復のペースが前回予想の前提を上回る見通しとなったことが背景。なお、第3四半期(20年10-12月)は1.96億円の黒字と7-9月期の赤字から黒字に転換して着地している。国内での増収と経費削減が寄与した。ただ、株価は買い先行もその後利益確定売りに押されて下落に転じている。
《ST》