話題株ピックアップ【夕刊】(2):野村、SBG、国際石開帝石
■東洋建設 <1890> 576円 +30 円 (+5.5%) 本日終値
東洋建設<1890>が大幅高で3日続伸。8日の取引終了後に発表した第3四半期累計(20年4~12月)連結決算が、売上高1237億5600万円(前年同期比7.0%減)、営業利益89億2200万円(同18.0%増)、純利益56億9800万円(同18.6%増)と2ケタ増益となったことが好感された。国内建築事業における受注時期のずれ込みなどによる進捗の遅れや、海外建設事業における新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う進出国のロックダウンの影響などで売上高は減少したが、国内土木工事の手持ち工事の順調な進捗や過年度受注の大型陸上工事数件で採算が向上したことなどが利益を押し上げた。なお、21年3月期通期業績予想は、売上高1690億円(前期比3.3%減)、営業利益109億円(同17.6%増)、純利益70億円(同21.4%増)の1月27日に発表した修正値を据え置いている。
■関西ペイント <4613> 3,280円 +170 円 (+5.5%) 本日終値
関西ペイント<4613>が大幅続伸し、上場来高値を更新した。同社は8日取引終了後に、21年3月期通期の連結業績予想を修正。営業利益見通しは前期比4.8%減の300億円(従来予想は180億円)に引き上げた。売上高見通しも同12.8%減の3550億円(従来予想は3300億円)に上方修正。インドや中国などで自動車分野及び工業分野を中心に想定以上の需要の持ち直しの動きがみられるほか、利益面では原材料コストの抑制や生産性の向上などが寄与するとしている。
■浜松ホトニクス <6965> 6,730円 +340 円 (+5.3%) 本日終値
8日に決算を発表。「10-12月期(1Q)経常は3%減益も対上期進捗は過去平均を超過」が好感された。
浜松ホトニクス <6965> が2月8日大引け後(15:30)に決算を発表。21年9月期第1四半期(10-12月)の連結経常利益は前年同期比2.9%減の50.2億円となり、10-3月期(上期)計画の97億円に対する進捗率は51.8%に達し、5年平均の42.2%も上回った。
■HUグループ <4544> 3,270円 +160 円 (+5.1%) 本日終値
8日に決算を発表。「今期経常を55%上方修正」が好感された。
H.U.グループホールディングス <4544> が2月8日大引け後(15:00)に決算を発表。21年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常利益は前年同期比2.8倍の166億円に急拡大した。併せて、通期の同利益を従来予想の165億円→255億円(前期は64.6億円)に54.5%上方修正し、増益率が2.6倍→3.9倍に拡大する見通しとなった。
■東亜建設工業 <1885> 2,145円 +94 円 (+4.6%) 本日終値
東亜建設工業<1885>が急反発し、昨年来高値を更新した。同社は8日取引終了後に、21年3月期第3四半期累計(20年4~12月)の連結決算を発表。経常利益は前年同期比12.2%増の70億3400万円となり、通期計画の69億円を超過した。売上高は同0.6%減の1329億900万円となった。国内土木事業は前年同期と比べて大きく売上高を計上する案件が少なかったが、一方で一部不採算工事の損益が改善。国内建築事業は物流や住宅分野などの大型案件で売り上げが伸びた。なお、通期業績予想は従来計画を据え置いている。
■東エレデバ <2760> 3,800円 +165 円 (+4.5%) 本日終値
東京エレクトロン デバイス<2760>が大幅続伸、昨年7月につけた昨年来高値3915円奪回が視界に入ってきた。電子部品の専門商社で設計受託も手掛ける。半導体製造装置トップの東京エレクトロン<8035>が約34%の株式を保有する筆頭株主であり、同社もまた世界的な半導体不足を背景に収益機会を高めている。新型コロナウイルスの感染拡大が続く中も業績は好調を極めており、20年4~12月期は最終利益段階で17億8600万円(前年同期比38%増)と急拡大を果たしており、改めて見直し買いを誘導している。
■野村ホールディングス <8604> 626.3円 +23.6 円 (+3.9%) 本日終値
野村ホールディングス<8604>が5連騰と気を吐いているが、同社株をはじめ証券株が総花的に買われている。東証1部33業種中で「証券」は値上がり率第2位にランクインしている。世界的な株高を背景に東京市場でも日経平均は強調展開を続け、売買代金も連日で3兆円を超えるなど活況を呈している。証券セクターは株高による運用益の拡大や出来高増に伴う手数料収入の拡大など収益環境に吹くフォローの風が強く、株価もそれを織り込む形で上値を指向している。
■ソフトバンクグループ <9984> 9,808円 +323 円 (+3.4%) 本日終値
ソフトバンクグループ<9984>がカイ気配スタートで7連騰。株価は前日までの6営業日で1400円近い上昇をみせていたが勢いに衰えは見られない。約21年ぶりの高値圏を走る展開にあるが、19年6月の株式分割後初となる1万円大台も意識される局面に入った。同社が8日取引終了後に発表した20年4~12月期決算は最終利益が前年同期比6.4倍の3兆551億6200万円と急拡大し、同期間での過去最高を更新した。世界的な株式市場の活況を背景に傘下の「ソフトバンク・ビジョン・ファンド」の運用成績が好調で収益を押し上げた。最終利益が3兆円を超えたのは通期ベースでも国内企業で過去に前例がなく、これを評価する買い攻勢が継続している。
■カメイ <8037> 1,288円 +42 円 (+3.4%) 本日終値
カメイ<8037>が後場プラス圏に浮上。午後1時ごろ21年3月期の連結業績予想について、売上高を3840億円から3960億円(前期比12.7%減)へ、営業利益を82億円から102億円(同1.9%減)へ、純利益を62億円から70億円(同3.6%増)へ上方修正したことが好感された。第3四半期における自動車販売台数の増加や海外事業の伸長などが売上高・利益を押し上げるという。なお、同時に発表した第3四半期累計(20年4~12月)決算は、売上高2829億2600万円(前年同期比14.9%減)、営業利益66億9200万円(同6.9%増)、純利益50億2500万円(同13.2%増)だった。
■国際石油開発帝石 <1605> 718円 +20 円 (+2.9%) 本日終値
国際石油開発帝石<1605>は6日続伸。株価は一時、前日に比べ4%超高に買われた。8日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の3月限が前日比1.12ドル高の1バレル=57.97ドルに上昇。一時58.14ドルに値を上げた。米追加経済対策の成立に対する期待が膨らむなか、リスク資産の原油への買い需要が膨らんだ。また、新型コロナウイルスワクチンの接種の進展による世界経済の景気回復期待も原油相場を押し上げている。
株探ニュース