ファンペップ---20年12月期は機能性ペプチド共同開発及び感染症予防ワクチン共同研究を実施

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2021年2月12日 12時26分

ファンペップ<4881>は10日、2020年12月期決算を発表した。売上高が前期比99.0%減の0.02億円、営業損失が5.64億円(前期は2.85億円の損失)、経常損失が5.05億円(同2.32億円の損失)、当期純損失が5.07億円(同2.35億円の損失)となった。

同社は、大阪大学大学院医学系研究科の研究成果である機能性ペプチド「AJP001」を強みとして展開する抗体誘導ペプチドプロジェクトと機能性ペプチド「SR-0379」を中心に研究開発を進めている。

抗体誘導ペプチドプロジェクトとしては、機能性ペプチド「AJP001」を利用した創薬プラットフォーム技術により、多様な抗体誘導ペプチドを創生して開発パイプラインの強化を図っていくとしている。高額な抗体医薬品に対して医療費を抑制できる代替医薬品として抗体誘導ペプチドを開発することにより、先進国で深刻化する医療財政問題の解決や患者の経済的負担軽減に貢献していきたいと考えている。

機能性ペプチド「SR-0379」の開発については、複数のアカデミア主導の医師主導治験、更に企業治験を経て、現在、塩野義製薬<4507>との共同開発により日本での第III相臨床試験の準備が進んでいる。

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)予防ワクチンについては、2020年4月から、新型コロナウイルス感染症の制御に重要な予防ワクチン開発に向けて、大阪大学及びアンジェス<4563>との間で、同社の抗体誘導ペプチド等のペプチド技術を活用した次世代ワクチンの共同研究を実施している。

機能性ペプチドの原薬販売については、同社の機能性ペプチドを含有する商品として、ファンケル<4921>より2018年3月に「マイルドクレンジングシャンプー」、同年6月に「ボリュームアップシャンプー」が発売され、更にSMV JAPANより2020年4月から「携帯アルコール除菌スプレー」等が発売されている。これらの商品販売に関し、同社は化粧品原料商社又は販社に対してペプチド原薬を販売している。

上記の結果、事業収益として化粧品等に使用する機能性ペプチドの販売額0.02億円を計上した。前期は医薬品分野の収入として、提携製薬会社等からの開発マイルストーン及び研究開発協力金の合計3.00億円を計上したが、当期は提携プロジェクトのSR-0379及びFPP003の開発マイルストーン等のイベントがなく、医薬品分野の収入はなかった。2021年12月期以降は、提携プロジェクトの開発進捗に伴う医薬品分野の収入を計上する計画としている。

2021年12月期通期の業績予想については、売上高が1.29億円、営業損失が12.44億円、経常損失が11.80億円、当期純損失が11.83億円を見込んでいる。

《EY》

提供:フィスコ

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