来週の株式相場に向けて=中小型株物色へのシフトはあるか

市況
2021年2月12日 17時34分

2月第2週(8~12日)の日経平均株価は前週に比べ740円(2.6%)高と2週連続の上昇となった。特に8日には1990年8月以来、30年6カ月ぶりに2万9000円台に乗せ、3万円回復がついに視野に入った。

ただ、2月に入ってから日経平均株価が下落したのは2日間のみ。騰落レシオは120と過熱ゾーンに入りつつある。特に、日経平均3万円は相場の大きなフシだ。3万円にリンクした取引は少なくないとみられ、「一気の大台替えは難しいかもしれない」(市場関係者)とみる声も少なくない。当面は、米追加経済対策の成立に向けた思惑で一進一退が予想され、日経平均は2万9000円半ばでの高原状態が続くことも予想される。

そんななか、注目されるのが中小型株だ。東証マザーズ指数は昨年10月に高値を付けた後、4カ月の調整を経て出直り歩調にある。日経ジャスダック平均は昨年1月高値に接近している。日経平均株価やTOPIXが30年ぶり高値に買われていることに比べれば、中小型株の出遅れは鮮明だ。東証1部市場がもみ合い局面に入れば、物色の矛先は中小型株に向かうことはあり得そうだ。東証マザーズならメルカリ<4385>やフリー<4478>、マネーフォワード<3994>、ウェルスナビ<7342>、ジャスダックならハーモニック・ドライブ・システムズ<6324>やNITTOKU<6145>、フェローテックホールディングス<6890>などが注目される。

来週は、15日に10~12月期国内総生産(GDP)、17日に12月機械受注が発表される。決算発表は12日がピークだが、最終組として15日はキリンホールディングス<2503>やリクルートホールディングス<6098>、16日にブリヂストン<5108>などが決算を予定している。18日にアクシージア<4936>、19日にWACUL<4173>が東証マザーズに新規上場する。来週は医療従事者を対象にした新型コロナワクチンの先行接種も始まる。

海外では15日は米国がプレジデンツ・デーで休場だが、17日に米1月生産者物価、同小売売上高が発表される。また、18日に米アプライドマテリアルズが決算を予定している。(岡里英幸)

出所:MINKABU PRESS

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

特集記事

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
米国株へ
株探プレミアムとは
PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.