Nexus Bank---今期経常利益8倍の予想 前期3.5億円の黒字化
Nexus Bank<4764>は12日、2020年12月期連結決算を発表した。営業収益は38.74億円、営業利益は3.75億円、経常利益は3.58億円、親会社株主に帰属する当期純損失は0.82億円となった。2020年に実施した大型M&Aによる連結効果により、大幅な増収と5カ年度ぶりとなる経常利益黒字化となった。また2021年12月期通期の連結業績予想は、営業収益200.00億円、営業利益30.00億円、経常利益30.00億円、親会社株主に帰属する当期純利益20.00億円と大幅な増収増益により経常利益が前期比736.1%増の最高益の見通し。
Fintech事業の営業収益は前期比558.3%増の36.01億円、セグメント利益は6.23億円(前期は1.65億円の損失)となった。このうち、国内エリアの営業収益は同42.0%減の3.17億円、営業損失は0.78億円(同1.65億円の損失)となった。投資銀行分野は、前年度のような大型案件の獲得に至らず、また、クラウドファンディング分野も投資型クラウドファンディングサイト「SAMURAI FUND」の会員数と募集額の拡大を図るべく、プロモーション活動に注力するとともに、業務提携先である日本保証とのタイアップ商品「日本保証 保証付きファンド」を主軸とした商品展開を進めてきたが、設備投資の減損や、事業構築に伴う費用が先行。海外エリアの営業収益は32.84億円、営業利益は7.02億円となった。韓国国内における金融業圏の貸付規制強化が継続される中、徹底した顧客分析により優良企業向けの無担保貸付や、有価証券投資及び中金利帯の個人向け無担保貸付を中心に新規貸付が増加し、2020年12月末貸付残高は1,760.25億円と堅調に推移した。
ITソリューション事業の営業収益は前期比2.1%減の2.20億円、セグメント利益は同28.4%減の0.42億円となった。ミドルウェアソリューションでは、主力製品「Fast Connector」シリーズを中心に、新規顧客の獲得に注力し、大手国内食品会社、大手機械商社等から受注の獲得に至った。その他、大手物流会社からライセンスの追加受注を獲得し、保守サポートの年間契約も、堅調に推移している。また、受注率の向上を目指し、製品カタログ、リーフレット、ランディングページの更新等を行い、製品説明がリモートでも効率的に行えるよう改善を行った。システム開発ソリューションについては、テレワークを導入している既存顧客に対し、業務効率化と生産性向上を目的としたシステム改修提案を行い、順調に受注を獲得した。また、国内非上場企業からの大型受託案件である不動産投資型クラウドファンディングシステム開発は、予定通りに納品を行うことができ高い評価を受けた。
2021年12月期通期の連結業績予想については、営業収益は前期比416.2%増の200.00億円、営業利益は同699.3%増の30.00億円、経常利益は同736.1%増の30.00億円、親会社株主に帰属する当期純利益は20.00億円を見込んでいる。
《ST》