前場に注目すべき3つのポイント~リスク回避のムードに向かわせやすく、まずは底堅さを見極め~
5日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
■株式見通し:リスク回避のムードに向かわせやすく、まずは底堅さを見極め
■DyDo、21/1営業利益93.6%増 56.02億円、22/1予想25.0%減 42.0億円
■前場の注目材料:山善、AI新興に出資、産ロボ使いやすく
■リスク回避のムードに向かわせやすく、まずは底堅さを見極め
5日の日本株市場は、方向感の掴みづらい相場展開になりそうだ。4日の米国市場ではNYダウが345ドル安だった。追加経済対策の速やかな成立期待から買い先行で始まったものの、連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長のインタビューが失望された。パウエル議長は、市場で思惑が広がっていた長期金利の上昇を抑制する措置を講じる可能性を示唆しなかったため長期金利が再び急伸したことが警戒感につながっている。セクター別では自動車・自動車部品、半導体・同製造装置を中心に幅広い業種が下落。シカゴ日経225先物清算値は大阪比80円安の28900円。円相場は1ドル107円90銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする形からやや売り優勢の展開になりそうだが、前日の大幅な下落に対する自律反発も意識されやすいところであり、底堅さを見極めたいとする模様眺めムードが強まりそうである。ナスダックは心理的な支持線として意識されていた75日線を割り込んできており、指数インパクトの大きい値がさハイテク株への重石になりそうである。また、VIX指数は一時30を超えてきており、リスク回避のムードに向かわせやすいところであろう。
一方で、昨日の段階で長期金利の上昇は警戒視されていた面もあり、過度に嫌気する流れにはならないだろう。ヘッジファンド等による短期的な売り仕掛けの動きは意識しておく必要はありそうだが、日経平均は直近安値とのボトム形成も意識されやすく、まずは底堅さを見極めたいところであろう。また、指数インパクトの大きいコア銘柄への売り圧力は強まるとみられるものの、一方で円安の流れを受けた輸出関連への押し目買い意欲は強そうである。また、景気敏感セクターへの物色についても経済活動の正常化への期待から押し目を拾う流れは期待しておきたい。首都圏の緊急事態宣言の延長は織り込まれているため、需給が売りに傾いている景気敏感セクターへの物色を意識しておきたいところであろう。
この他、テレワークなどコロナ初期段階で物色されていた銘柄などの調整が目立っているが、これまでの調整により需給整理は一巡している感もあり、自律反発を意識した押し目狙いのスタンスとなろう。政策期待の高いテーマ株などへも足元で利食いに押されている銘柄などへは、押し目のタイミングを見極めたいところである。
■DyDo、21/1営業利益93.6%増 56.02億円、22/1予想25.0%減 42.0億円
DyDo<2590>が発表した2021年1月期決算は、売上高が前期比6.0%減の1582.27億円、営利
益は93.6%増の56.02億円だった。22/1月期は売上高4.0%増の1645.00億円、営業利益は25.0%減の42.00億円を見込んでいる。営業利益予想はコンセンサス(50億円程度)を下回る。
■前場の注目材料
・1ドル107円90-00銭
・米原油先物は上昇(63.83、+2.55)
・日銀のETF購入
・海外コロナワクチン接種の進展
・世界的金融緩和の長期化
・山善<8051>AI新興に出資、産ロボ使いやすく
・DMG森精機<6141>基幹システム統合で130億円投資
・武田薬<4502>てんかん薬買収、916億円で米社から
・JCRファーマ<4552>コロナワクチン原液の新工場建設
・三井物産<8031>英企業に出資、CO2回収・貯留
・豊田通商<8015>船舶向け燃料受発注を一元管理、6月から提供
・住友商事<8053>量子技術で新事業、交通制御など実用化
・双日<2768>総合医療事業のクオリタスに出資
・ホンダ<7267>世界初レベル3、自動運転「レジェンド」リース販売
・自律制御システム研究所<6232>北電と発電所水槽にドローン、GPSなし点検飛行
・任天堂<7974>新型「スイッチ」にサムスン有機EL、今年投入
・住友ベークライト<4203>バイオ事業で新部門、創薬支援・検査診断
・サカタインクス<4633>新中計、設備・戦略投資300億円、国内外で能力増強
・AGC<5201>伊子会社、バイオ医薬品の培養能力増強
・神戸製鋼所<5406>チタン量産化成功
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・特になし
<海外>
・特になし
《ST》