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再生エネのシフト企業、営業減益から増益修正で株価の方向性は(和島英樹)

特集
2021年3月7日 8時40分

「明日の好悪材料Next」~第41回

和島英樹和島英樹(Hideki Wajima)
株式ジャーナリスト
日本勧業角丸証券(現みずほ証券)入社。株式新聞社(現モーニングスター)記者を経て、2000年にラジオNIKKEIに入社。東証・記者クラブキャップ、解説委員などを歴任。現在、レギュラー出演している番組に、ラジオNIKKEI「マーケットプレス」、日経CNBC「デイリーフォーカス」毎週水曜日がある。日本テクニカルアナリスト協会評議委員。国際認定テクニカルアナリスト連盟認定テクニカルアナリスト(CFTe)。

【今回チェックした「明日の好悪材料」記事一覧】

2月26日分

3月1日分

3月2日分

3月3日分

3月4日分

2月26日~3月4日では個別の材料発表が多かった。スシローグローバルホールディン<3563>は持ち帰り寿司が主力の京樽を買収、アルチザネットワークス<6778>は業績上方修正。エコモット<3987>は新型コロナワクチン向けの電源装置を開発している。

2月26日分 スシローグローバルホールディングス<3563> ~ ☆テクニカル・チェック銘柄

■好悪材料~吉野家ホールディングス<9861>から京樽の全株式を取得し子会社化する

回転寿司チェーン「あきんどスシロー」を展開。業界首位。海外はアジアなどに展開。テイクアウト強化などでコロナ禍でも売上高を伸ばしている業界の勝ち組でもある。

同社では21年4月に社名をFOOD&LIFE COMPANIESに変更予定で、国内外で一層「食」で社会に貢献する意向だ。

京樽が展開する「京樽」はテイクアウト寿司市場で高い知名度を誇り、好立地に出店。また、回転寿司「海鮮三崎港」や寿司専門店「すし三崎丸」はスシローグループがシェア拡大余地の大きい首都圏・関東圏を中心に店舗展開している。京樽の20年2月期の売上高は285億700万円、営業利益は1億8000万円。シナジー効果が期待できそうだ。

ここから株式チャートをチェック、ここでは日足のRSIで分析する。RSIとは「RelativeStrength Index」の頭文字で、日本語では「相対力指数」と呼ばれる。

過去一定期間の上げ幅(前日比)の合計を、同期間の上げ幅合計と下げ幅合計の合計を足した数字で割り、100をかけて求める。

数値は0~100で表される。一般的に70~80以上で買われ過ぎ、逆に20~30以下で売られ過ぎと判断する。日足の場合、期間は14日間で求めることが多い

■スシローグローバルHDの日足チャートと、『株探』で新たに対応したRSIの推移

【タイトル】

日足で見ると、昨年10月以降ではおおむね40を底に出直るパターンとなっている。売られ過ぎ圏までは低下してこないパターンだ。

一方、移動平均線の関係では、75日移動平均線までは下げずに反転する上昇パターンを描いている。上昇基調にあるが、RSIは過熱を示す70までは届いていない(3月5日現在)。

なお、移動平均線は5日、25日、75日線とも上向きで基調は強い。75日線との乖離(かいり)率拡大には注意か。

■スシローグローバルHDの75日線の乖離率推移

【タイトル】

3月1日分 アルチザネットワークス<6778>

■好悪材料~今期経常を64%上方修正

通信計測器の開発業者。携帯電話基地局や交換機向けが主力。NTTドコモとの取引が中心だが、KDDI<9433>や中国、欧米のキャリアとの取引も拡大傾向。ネットワークセキュリティ関連製品を育成している。

21年7月期の売上高は従来予想比3億円上乗せの39億円(前期比20.7%増)、営業利益は同2億9800万円増額の7億8000万円(同78.0%増)、1株利益62.4円になる見通し。売上高では国内における販売が高速通信規格「5G」向け製品の追加受注などにより予想を上回っている。

海外でのモバイルソリューション事業が新型コロナ影響で計画を下回ったことを補ったという。利益面では発表資料で「採算面で寄与度の高いモバイルネットワークソリューションの国内向けの販売が増加したことに伴い、前回予想に対し大幅に上回る見通しとなった」としている。

スマートフォンやタブレットPCなど容量の多いコンテンツを扱うモバイル端末の増加でデータトラフィック(通信量)が急増する中、基幹ネットワークの強化が重要な課題。同社ではネットワーク環境の整備に加え、セキュリティ対策などのソリューションを提供している。

■『株探』プレミアムで確認できるアルチザネットワークスの通期業績の成長性推移

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3月2日分 エコモット<3987>

■好悪材料~新型コロナワクチンの保管用フリーザーを停電時も継続稼働ができるフリーザー対応型無停電電源装置(UPS)を開発。全国の自治体への導入を目指し提供を開始

あらゆるモノがネットにつながるIoTで、企画から開発、運用、保守までを一貫して提供するインテグレーション事業を展開。KDDI<9433>と資本業務提携を行っている。

今回の製品は、クラウドを使用した監視機能や温度センサーをオプション搭載することで、遠隔でUPSの電池残量やフリーザー内部の温度を確認することが可能になる。

新型コロナワクチンは厳密な管理が必要とされており、厚生労働省から薬事承認されている企業のワクチンは解凍後2時間以内の希釈と6時間以内の接種が必要になる。また、申請中のワクチンでも類似の管理が必要という。

災害による停電が頻繁に起きている日本ではワクチン接種の潤滑な運用を行うために保管用フリーザーの電源保護対策が必要となる。一般的なUPSは電気機器の安全なシャットダウンを目的としているため、標準的なバックアップ時間は10分程度とされる。

だが同社の発表資料によれば「本製品は2018年の北海道胆振東部地震の時に発生したブラックアウトで約2時間大停電になった教訓を活かし最大5日間連続稼働できる仕様としている」。発売は今年3月中旬、価格はオープンとしている。

■『株探』プレミアムで確認できるエコモットの四半期決算の成長性推移

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※当該情報は、一般情報の提供を目的としたものであり、有価証券その他の金融商品に関する助言または推奨を行うものではありません。

次ページ ほか2銘柄、そして和島・独自注目の好悪材料は

 

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