話題株ピックアップ【夕刊】(2):野村、三菱UFJ、Jフロント
■野村ホールディングス <8604> 663.4円 +20.4 円 (+3.2%) 本日終値
野村ホールディングス<8604>が大幅高。5%を超える上昇で680円近辺まで上値を伸ばし2月15日につけた昨年来高値662.2円を払拭、約3週間ぶりに新高値をつけた。同社株は前週から上値追い態勢を強めており、前週後半の全体相場の波乱局面でもプラス圏で着地する頑強ぶりをみせていた。米長期金利の動向は懸念されるなかも、マーケットを取り巻く流動性資金は潤沢で、証券セクターには追い風が意識されている。同社株はPERやPBRの割安さが着目されている。
■ラウンドワン <4680> 1,117円 +33 円 (+3.0%) 本日終値
ラウンドワン<4680>が続伸。5日の取引終了後に発表した2月度売上高(速報)は前年同月比29.8%減と前年割れが続いたものの、1月の同35.2%減から減収率が改善していることが好感されている。なお、土日祝日数が1日少なかったことを勘案すると、実質27%減程度であったとしている。
■三菱UFJ <8306> 581円 +16 円 (+2.8%) 本日終値
三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、第一生命ホールディングス<8750>など堅調な値運び。ここ日米株式市場ともに米10年債利回りの動向に振り回されているが、直近では好調な2月の米雇用統計発表などを背景に、1.6%台に再浮上するなどでハイテクセクターなどグロース株には向かい風が意識されている。一方、大手金融機関は運用利ザヤの拡大期待が収益にプラスメリットをもたらすとの見方で株価には追い風材料となった。三菱UFJは配当利回りが4%を超えるなど、3月期末を前にインカムゲイン狙いの買いも誘導した。
■Jフロント <3086> 1,108円 +27 円 (+2.5%) 本日終値
J.フロント リテイリング<3086>が大幅高で4日続伸。SMBC日興証券が5日付で、投資評価を「2」から「1」とし、目標株価を1000円から1300円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券によると、21年2月期にコスト管理強化を実現。免税売り上げの回復見通しはまだ立たないが、国内客売り上げは富裕層消費の強さゆえ底堅いと評価。既に株価に反映されつつあるが、ワクチンや株高効果などによる百貨店事業の回復に期待としている。また、パルコ事業にも注目しているという。
■セプテニHD <4293> 413円 +8 円 (+2.0%) 本日終値
セプテーニ・ホールディングス<4293>が4日ぶりに反発。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が5日付で、投資判断「オーバーウエート」を継続し、目標株価を490円から570円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券によると、20年10~12月期はデジタルマーケティング事業の収益が前四半期比で増加した点がポジティブであったと評価。これを受けて、21年9月期の営業利益予想を32億円から40億円へ、22年9月期を同38億円から45億円へ上方修正している。
■三機工業 <1961> 1,406円 +21 円 (+1.5%) 本日終値
三機工業<1961>の上値指向が強い。前週は日経平均が波乱展開となるなかも、わが道を行く展開で5日続伸と気を吐いたが、きょうも目先筋の利食いをこなしプラス圏で推移。三井系の総合設備工事大手だが、21年3月期はコロナ禍で大幅減益予想も株価的には織り込み済み。産業空調分野で旺盛な5G関連や半導体向け需要が貢献する形で22年3月期は2ケタ増益で切り返す公算が大きい。PER、PBRなど株価指標面からも割高感に乏しく、昨年1月初旬につけた昨年来高値1563円奪回が視界に入っている。
■象印マホービン <7965> 1,790円 +26 円 (+1.5%) 本日終値
象印マホービン<7965>が続伸。同社は5日取引終了後に、中国の大手家電メーカーである広東格蘭仕集団と共同開発契約を締結したと発表。今後の展開が期待されたようだ。両社は取り扱う製品の重複が少なく、企画・開発・製造プロセスの得意領域も異なることから、製品の共同開発で相乗効果が生み出しやすく、付加価値の高い製品を効率的に開発・製造することが可能になるとの認識で一致。今回の契約に至ったとしている。
■ドウシシャ <7483> 1,862円 +12 円 (+0.7%) 本日終値
ドウシシャ<7483>がしっかり。正午ごろ、従来は25円を予定していた21年3月期の期末配当予想を30円に引き上げると発表しており、これが好材料視された。年間配当は55円となり、前期実績に対しては5円の増配になる予定だ。
■あさひ <3333> 1,510円 +9 円 (+0.6%) 本日終値
あさひ<3333>はしっかり。午後1時ごろに発表した2月度の月次営業速報で、既存店売上高が前年同月比26.8%増と4カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。客数が同13.5%増、客単価が同11.7%増とどちらも2ケタ増となった。
■ダイヘン <6622> 4,460円 +25 円 (+0.6%) 本日終値
ダイヘン<6622>が3日ぶりに反発。午前11時30分ごろ、21年3月期の連結業績予想について、売上高を1400億円から1450億円(前期比微減)へ、営業利益を95億円から110億円(同21.3%増)へ、純利益を70億円から80億円(同19.9%増)へ上方修正したことが好感された。5Gのインフラ整備に伴うさまざまな半導体関連投資や、中国・台湾でのFAロボットの需要が想定以上に増加していることが要因としている。
株探ニュース