話題株ピックアップ【夕刊】(2):カプコン、ファストリ、仮想通貨関連
■カプコン <9697> 6,750円 +290 円 (+4.5%) 本日終値
カプコン<9697>が反発。10日の取引終了後、3月31日時点の株主に対して1対2株の株式分割を実施すると発表したことを好感する買いが流入した。効力発生日は4月1日。投資単位当たり金額の引き下げによる株式の流動性向上と投資家層の拡大などを目的としている。
■スクロール <8005> 1,161円 +49 円 (+4.4%) 本日終値
スクロール<8005>が続伸。10日の取引終了後に発表した2月度の月次売上高が前年同月比13.7%増と、5カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。
■ラクス <3923> 1,946円 +71 円 (+3.8%) 本日終値
ラクス<3923>が続伸。この日から東証マザーズから同1部へ市場変更されたが、同時に株式売り出しの受渡日も迎えた。中村崇則社長らによる620万7800株の売り出しと93万1100株のオーバーアロットメントによる売り出しを実施し、売出価格は1794円で決まった。足もとの株価は利が乗っている状態であり、一時は利益確定売りでマイナス圏に転じる場面もあったが、売り一巡後は再び値を上げている。売り出しが一巡したことで今後の需給改善が期待されるほか、TOPIXへの組み入れ期待も出ている様子だ。
■ファーストリテイリング <9983> 94,830円 +3,080 円 (+3.4%) 本日終値
ファーストリテイリング<9983>が大幅反発、3000円超の上げ足をみせ、日経平均の上昇に貢献している。午後1時20分現在で日経平均は100円強の上昇をみせているが、TOPIXは前日終値近辺の狭いゾーンでのもみ合いで、プラス圏とマイナス圏を往来する状況にある。TOPIXとのカイ離にも反映されているように、ファストリ1銘柄だけで日経平均を約100円程度押し上げている。市場では「あすのメジャーSQ算出に絡む思惑が絡んでいるとは言い切れないが、指数売買的な要素も拭えない。前日まで5日続落しており、この間に株価水準を1万円以上切り下げていることから、純粋なリバウンド狙いの買いも入っていると思われる」(中堅証券アナリスト)という声が聞かれた。
■NECネッツエスアイ <1973> 1,898円 +60 円 (+3.3%) 本日終値
NECネッツエスアイ<1973>が3日続伸。同社はきょう、米ズーム・ビデオ・コミュニケーションズと音声クラウドサービス「Zoom Phone」の企業向けサービス提供に関して世界初のリセラー契約を締結したと発表。きょうから同サービス及びコミュニケーション統合環境の提供を開始しており、これが買い手掛かりとなったようだ。「Zoom Phone」は、ズーム社が提供する音声クラウドサービス。ウェブ会議システム「Zoom」と「Zoom Phone」の統合により、テレワーク環境下での気軽な音声コミュニケーションから、Zoomでの資料共有や議論などビデオを活用したコラボレーションワークへの移行がシームレスに行えるようになるという。
■マネックスグループ <8698> 870円 +27 円 (+3.2%) 本日終値
マネックスグループ<8698>、リミックスポイント<3825>、GMOフィナンシャルホールディングス<7177>、セレス<3696>、マネーパートナーズグループ<8732>など仮想通貨関連株が買い人気を集めている。ビットコイン価格がここにきて上昇基調を強めており、ビットフライヤーによると、きょう午前8時現在のビットコイン価格は615万円と再び600万円を上回ってきた。バブル的色彩が強いことが指摘される一方、米テスラやスクエア、マイクロストラテジーなどの米企業が購入に動き、米国の大手金融機関がビットコインの資産管理業務に参入を表明するなど、暗号資産として分散投資対象に存在感を高めている。これを背景に、東京市場でも関連銘柄を物色する動きが再燃している。
■森永乳業 <2264> 5,170円 +150 円 (+3.0%) 本日終値
森永乳業<2264>が6日続伸。午後2時ごろ、19年12月に生産を中止した近畿工場(兵庫県西宮市)の土地を売却し、これに伴い22年3月期第4四半期に固定資産売却益約161億円を特別利益として計上すると発表しており、これが好感された。なお、21年3月期業績への影響はないとしている。
■大阪ガス <9532> 2,088円 +57 円 (+2.8%) 本日終値
大阪ガス<9532>が5日続伸。10日の取引終了後、従来25円としていた21年3月期の期末配当予想について、27円50銭に引き上げると発表しており、これが好感された。年間配当は52円50銭となり、前期実績に対しては2円50銭の増配になる予定だ。
■三機工業 <1961> 1,449円 +26 円 (+1.8%) 本日終値
三機工業<1961>の上げ足が止まらない。株価はきょうで9連騰と異彩を放っている。三井系の総合設備工事大手。21年3月期業績は営業利益が前期比25%減の80億円予想と低調ながら、株価は既に来期の業績回復に視点が移っている。堅調なプラント設備需要に加え、半導体業界向けに産業空調が好調。半導体は世界的な需給逼迫局面にあり、メーカーの設備投資増強の動きが見込まれ、同社にも中期的な追い風となる。
■菱洋エレクトロ <8068> 2,776円 +26 円 (+1.0%) 本日終値
菱洋エレクトロ<8068>が続伸。午前10時ごろ、東京海洋大学の「海洋AI開発評価センター」に米エヌビディアのAIサーバーとGPU搭載のワークステーションを設置したと発表しており、これが好材料視された。協業パー トナーであるジーデップ・アドバンス(東京都港区)とともに、AI開発システムとして、エヌビディア製NVIDIA DGX-1を3台、NVIDIA DGX Stationを1台、NVIDIA Quadro P2200を搭載した日本HP製ワークステーション20台を設置したという。これにより、東京海洋大学が保有する国内トップレベルの海洋データを高度なAI技術を用い分析することで、船舶の運航や海洋環境の保全活動、漁業のAI化などの課題解決への貢献が期待できるとしている。
株探ニュース