話題株ピックアップ【夕刊】(1):仮想通貨関連、エニグモ、三井海洋

注目
2021年3月18日 15時14分

■エニグモ <3665>  1,457円  +199 円 (+15.8%)  本日終値  東証1部 上昇率3位

エニグモ<3665>が急騰。17日の取引終了後、22年1月期業績(非連結)は売上高81億3900万~88億4600万円(前期比15.0~25.0%増)、経常利益30億6000万~35億1900万円(同1.0~16.0%増)になりそうだと発表、これが好感された。今期は個人輸入代行ソーシャル通販サイト「バイマ」で法人、大型出品者との連携拡大、SNSやデータを活用したマーケティングを強化するほか、成長が加速してきた英語版BUYMAとLife Styleカテゴリに注力し、取扱高を伸ばす計画だ。同時に発表した21年1月期業績は売上高70億7700万円(前の期比16.1%増)、経常利益30億3000万円(同13.0%増)だった。

■マネックスグループ <8698>  998円  +104 円 (+11.6%)  本日終値  東証1部 上昇率5位

マネックスグループ<8698>、GMOペイメントゲートウェイ<3769>、セレス<3696>、リミックスポイント<3825>、モバイルファクトリー<3912>など仮想通貨関連株が軒並み高に買われた。ここにきてビットコイン価格が再び上昇基調を強めている。ビットフライヤーが提示するきょう午前8時時点のビットコイン価格は634万9743円と前日比で20万円以上も上昇している。FOMC後のパウエルFRB議長の記者会見では今後も強力な金融緩和姿勢を継続することを明示しており、過剰流動性が担保されたことを背景にビットコイン価格も先高期待が高まった。これを受け、仮想通貨取引所運営のコインチェックを子会社に持つマネックスGをはじめ関連株には総じて上値を見込んだ投資資金が流入している。

■三井海洋開発 <6269>  2,356円  +166 円 (+7.6%)  本日終値

三井海洋開発<6269>が続急伸。18日付の日本経済新聞朝刊で「三井海洋開発は水素の原料となるメタンを海底から採掘する技術を開発する」と報じられており、これを好材料視する買いが入った。記事によると、日本近海の比較的浅い海底の表層部に眠るメタンが近年確認されたことを受け、石油などを海底から効率的に吸い上げる自社技術を応用するという。同社は他社に先駆けて21年度に掘削実験に着手するとしており、業績への寄与が期待されているようだ。

■GAテクノ <3491>  2,160円  +147 円 (+7.3%)  本日終値

GA technologies<3491>が続急伸。きょう10時に、グループ会社のRENOSY X(リノシークロス)が中古マンション買取再販大手のホームネットに、業務支援システム「2秒でブッカク!」を導入したと発表しており、これが好感されたようだ。「2秒でブッカク!」は、不動産売買に係る物件情報の確認や資料請求など、業者間におけるコミュニケーションをオンライン上で完結させることが可能なSaaS型の業務支援システム。ホームネット東京本社への導入に続き、全国主要都市に展開する7支店にも順次導入する予定としている。

■日本トムソン <6480>  662円  +44 円 (+7.1%)  本日終値

日本トムソン<6480>が急反発、年初来高値を更新した。東海東京調査センターは17日、同社株のレーティングの「アウトパフォーム」を継続するとともに、目標株価を560円から860円に引き上げた。エレクトロニクス関連向けに直動案内機器の受注は回復していることから、株価は割安感が強いとみている。第3四半期に入って、半導体製造装置やチップマウンタなどエレクトロニクス関連向けに直動案内機器の受注が大きく増加し、工作機械や射出成形機など産業機器向けにも受注が増えたとみている。同調査センターでは21年3月期の営業損益は3億円の赤字(会社予想7億円の赤字)を予想しており、22年3月期は62億円の黒字へ急回復すると見込んでいる。

■四国電力 <9507>  900円  +53 円 (+6.3%)  本日終値

四国電力<9507>が後場急動意。きょう午後2時ごろ、四国電力伊方原子力発電所3号機の運転差し止めを命じた広島高裁の仮処分決定について、同高裁が四国電の不服申し立てを認め、再稼働を認める決定を出したことが複数のメディアによって伝えられた。これを受けて同社株は大幅高となった。

■新光電気工業 <6967>  3,150円  +179 円 (+6.0%)  本日終値

新光電気工業<6967>が急反発。SMBC日興証券が17日付で同社の投資判断「1(強気)」を据え置き、目標株価を前回の2800円から4300円に引き上げており、これが好材料視された。レポートでは、FC(フリップチップ)パッケージの需給逼迫が22年中も継続する可能性が高まったと報告。また、半導体需要の活況を受け、静電チャックも従来想定より上振れすると見込んでいる。

■日本マイクロニクス <6871>  1,802円  +93 円 (+5.4%)  本日終値

日本マイクロニクス<6871>は8連騰。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が17日付のレポートで同社の目標株価を前回の1200円から1600円に引き上げており、これが手がかり材料となっているようだ。レポートでは、付加価値の高いDRAM向けアドバンストプローブカードの需要増加などを踏まえ業績予想を大幅に増額し、目標株価を引き上げると報告。一方、足もとの株価は利益拡大をある程度織り込み済みの水準にあるとみて、レーティングはHold(中立)を継続している。

■イビデン <4062>  4,950円  +245 円 (+5.2%)  本日終値

イビデン<4062>が急反発。SMBC日興証券が17日付で同社の投資判断を「2(中立)」から「1(強気)」に引き上げ、目標株価を4600円から6400円へ大幅増額しており、これが好材料視された。レポートでは、FC(フリップチップ)パッケージの需給逼迫が22年中も継続するとの見方に変更すると報告。22年3月期以降の業績拡大を株価は織り込んでいないと判断し、投資判断と目標株価を引き上げた。ファンダメンタルが好転するなか、11月以降の株価調整で割安感が増したと指摘している。

■三菱UFJ <8306>  647円  +31.7 円 (+5.2%)  本日終値

三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、第一生命ホールディングス<8750>などいずれも買いが先行。注目を集めたFOMCではFRBが2023年末までゼロ金利政策を維持する方針を表明したが、短期債利回りは低下する一方、長期債の利回りは上昇し、10年債利回りは終値で1.64%台まで水準を切り上げた。当分の間は強力な金融緩和政策が金利を低水準に抑えることが予想されるものの、中期的には景気押し上げに伴う金利上昇余地を見込んだ動きといえる。これを背景とした運用利ザヤの拡大期待から、前日の米国株市場ではゴールドマン・サックスやJPモルガンなど大手金融株が上昇しており、東京市場でも米国事業を手掛けるメガバンクや大手生保株がこれに追随する流れとなっている。

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