話題株ピックアップ【夕刊】(3):日電産、富士フイルム、メドレー

注目
2021年3月18日 15時21分

■日本電産 <6594>  13,620円  +345 円 (+2.6%)  本日終値

日本電産<6594>が3連騰と戻り足を強めている。今月9日に下ヒゲで1万2000円大台を割り込む場面があったが、そこをターニングポイントに切り返し、時価は中期波動の分水嶺である75日移動平均線とのマイナスカイ離を埋めた。電気自動車(EV)向け駆動モーターに注力しており、世界的なEVシフトの動きを背景に同関連の有力株としてマーケットでも注目度が高い。世界的な「脱炭素」に向けた流れは米バイデン政権の発足で一段と強まっている。米国株市場では、一時大きく売り込まれたEV大手のテスラが、下げ一巡からリバウンドに転じていることも、日電産の株価にもポジティブに働いている。

■富士フイルム <4901>  6,594円  +145 円 (+2.3%)  本日終値

富士フイルムホールディングス<4901>が5日続伸し最高値を更新。東海東京調査センターは17日、同社株の「アウトパフォーム」を継続するとともに目標株価を7000円から8600円に引き上げた。同社は事業ポートフォリオの強化に努め、ヘルスケア事業を将来の柱にすると定め経営資源を投入し、成長させていることを評価。特に、ヘルスケア事業ではバイオCDMO(医薬品の開発製造受託)事業の21年3月期売上高が前年比5割増の1000億円となり、22年3月期中期計画で掲げていた目標を1年前倒しで達成する見通しであることなどに注目している。

■日経レバ <1570>  34,750円  +750 円 (+2.2%)  本日終値

NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信<1570>が反発、一時1000円を超える上昇で2月22日取引時間中以来となる3万5000円台を回復した。前日のFOMCでは強力な金融緩和政策の維持を決定、21年の米GDP成長率を6.5%に上方修正するなど景気見通しについても強気の見方を示し、これを好感する形で米国株市場ではNYダウが初の3万3000ドル台に乗せるなど強調展開をみせた。東京市場でもこのリスクオンの流れが波及し、日経平均は500円を超える上昇をみせており、日経平均に連動するETFで変動率が2倍に基本設定されている日経レバも大きく水準を切り上げる展開となっている。売買代金も全市場を通じて群を抜いている。

■メドレー <4480>  4,270円  +75 円 (+1.8%)  本日終値

メドレー<4480>が高い。17日の取引終了後、21年12月期の連結業績予想について、営業利益を5000万~5億9000万円から1億6000万~6億6000万円(前期比59.6%減~66.7%増)へ上方修正したことが好感された。2月26日付でメディパスを連結子会社化したことによる影響に加えて、人材プラットフォーム事業及び医療プラットフォーム事業のオンライン診療が好調に推移していることが要因としている。

■大和重工 <5610>  888円  +150 円 (+20.3%) ストップ高   本日終値

大和重工<5610>がストップ高。17日の取引終了後、21年12月31日時点の株主から株主優待制度を新設すると発表しており、これが好感された。毎年12月末時点で1単元(100株)以上を保有する株主を対象に、クオカードを保有期間1年未満で500円分、1年以上で1500円分贈呈する。

■シンワワイズ <2437>  603円  +100 円 (+19.9%) ストップ高   本日終値

Shinwa Wise Holdings<2437>はストップ高。17日の取引終了後、同社が取り扱うアート作品をもとにしたNFT(代替不可能なトークン)の生成・販売事業を開始すると発表しており、これが材料視されたようだ。NFTはブロックチェーン上に生成される非代替性トークンのことで、実物資産に紐付けることで権利の所在を明確化することが可能になるとされている。同社は、生成したNFT(アート作品情報及びブロックチェーン上に組み込んだアート登録情報が内包するトークン)と、ブロックチェーン上に記録されたアート作品をセットで販売するという。今後、デジタルアートやデジタルコンテンツをNFT化して流通させるなど、同事業の領域を更に広げていくとしている。

■アピリッツ <4174>  4,960円  +700 円 (+16.4%) ストップ高   本日終値

アピリッツ<4174>がストップ高。17日の取引終了後に発表した22年1月期単独業績予想で、売上高46億9600万円(前期比20.7%増)、営業利益2億8300万円(同23.7%増)、純利益1億7900万円(同43.0%増)と大幅な増収増益を見込んでいることが好感された。市場のデジタルトランスフォーメーション(DX)化が追い風となり、Webソリューション事業の成長を見込む。また、オンラインゲーム事業では自社ゲームの新作タイトルについては保守的に見込むものの、パートナーゲーム開発の大型案件が寄与する見通し。なお、21年1月期決算は、売上高38億8900万円(前の期比8.7%増)、営業利益2億2900万円(同59.3%増)、純利益1億2500万円(同88.7%増)だった。

■ナイガイ <8013>  376円  +43 円 (+12.9%)  本日終値  東証1部 上昇率4位

ナイガイ<8013>が急騰。17日の取引終了後に発表した21年1月期の連結最終損益は18億3700万円の赤字(前の期は4億4600万円の赤字)に赤字幅が拡大したが、続く22年1月期は8000万円の黒字に浮上する見通しとなり、これが好感された。今期は新型コロナウイルス感染拡大の影響で大きく落ち込んだ前期から販売回復を見込む。新しい生活様式に対応した新商品展開や新ブランドの投入、ネット通販の強化などを通じ、売上高は前期比19.8%増の140億円を計画。また、在庫コントロールや販管費の抑制を徹底し、収益力の回復を目指す方針だ。

■メタップス <6172>  1,275円  +107 円 (+9.2%)  本日終値

メタップス<6172>が急伸。同社はきょう、SaaS一元管理ツール「メタップスクラウド」が、アマゾン ウェブ サービス(AWS)との連携を開始したと発表しており、これが材料視されたようだ。メタップスクラウドは、お金・時間のムダを改善する「SaaS管理」とセキュリティーリスクを抑える「ID管理(IDaaS)」の2つの機能を備えたSaaS一元管理ツール。今回の連携により、各SaaSにログインする際に必要なIDやパスワードを個別に管理する必要がなくなり、「メタップスクラウド」の認証基盤を利用することで、AWSへのシングルサインオン(1つのID・パスワードで複数のSaaSへログインが可能となる仕組み)によるログインが可能になる。

●ストップ高銘柄

わかもと製薬 <4512>  554円  +80 円 (+16.9%) ストップ高   本日終値

セレス <3696>  5,110円  +700 円 (+15.9%) ストップ高   本日終値

など、5銘柄

●ストップ安銘柄

WT天然ガス <1689>  1円  -1 円 (-50.0%) ストップ安   本日終値

以上、1銘柄

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