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米国株
2021年3月18日 17時00分
市況

明日の株式相場に向けて=仮想通貨関連に風雲急の気配

きょう(18日)の東京株式市場は、前日の米株高を受けリスクオンのスイッチが入り、日経平均株価が302円高の3万216円と反発。終値では2月25日以来の3万円大台回復となった。

世界の耳目を集めたFOMCの結果とパウエルFRB議長の記者会見は、株式市場にとっては最高のシナリオで、満額回答に想定外のボーナスまでついてきたようなフレンドリーな内容であった。FRBは少なくとも2023年末までゼロ金利政策を維持する方針を表明、一方で21年の米実質GDP成長率を4.2%から6.5%に大幅上方修正するなど景気先行きに対する強気な見方を示した。会合後の記者会見でもパウエルFRB議長は一時的な物価の上昇は利上げの根拠とはならないと改めて言及。つまり、「経済は思っていたより大分好調ですが、強力な金融緩和も続けます」と言っているのである。

いうなれば、いいとこ取りのゴルディロックス(適温)相場のデラックス版みたいな環境が続くということを担保したようなもの。これを受けてNYダウは上げ幅を広げ、初の3万3000ドル台乗せとなった。上げ幅があまり伸びず189ドル高で終わったのは、かなり早い時期から見切り発車的に上値を買い進んでいた反動といえるが、少なくとも出尽くし売りを浴びることはなかった。恐怖指数と呼ばれるVIX指数は19.23まで下落、通常20を下回ると波乱モードは完全解除という解釈だから、今の米国株市場は再び楽観が支配していることがうかがえる。

これを受けてきょうの東京市場もリスク選好ムード。日経平均は寄り付き230円あまりの上昇でスタートした後もグングンと水準を切り上げ、例によって先物へのアルゴ買いを絡め取引開始1時間後に571円高の3万485円の高値をつけた。この時点では2月16日につけた3万467円のバブル崩壊後高値を上回っていた。パウエル効果恐るべしというところであったが、後場寄りはいきなり上げ幅を縮小して始まる展開となった。

市場関係者によると「あすに控える日銀の金融政策決定会合の結果を前に、内容が小出しにリークされメディアを通じて投資家の顔色を窺っているフシがある」(ネット証券アナリスト)とし、その内容については「ETF買いの下限撤廃(これまでは6兆円が下限)と、長期金利の変動幅を従来の上下0.2%から0.25%に拡大するというもの」(同)であるという。つまり、ETF買いは最大で年間12兆円まで買う枠を維持するが、最低いくらまで買うというような義務はなく、極論すれば全く買わなくてもいいという解釈になる。また、長期金利の変動幅拡大は、上下どちらに対してもというのが前提だが、今は金利が上がることに神経質となっているわけで、事実上の長期金利上昇容認とも受けとめられる。

パウエルFRB議長は“筋金入りの鳩”だが、どうやら黒田日銀総裁はそうでもない。場合によっては爪を隠しているのではないか、というような疑心暗鬼がマーケットに巡ったことが後場の伸び悩みの真相のようだ。金利に対する意識はことのほか強い。後場に入るなり三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>などメガバンクや第一生命ホールディングス<8750>など大手生保の株価が跳ね上がったのはその証左だ。一方で半導体関連などが、この金利上昇懸念をどこで吹っ切るかが今後の相場を見るうえでのポイントとなる。

個別ではビットコイン価格の上昇で仮想通貨関連株が一斉高に買われたが、どうもビットコイン価格と単純にリンクしている感じでもない。カギを握っているのはNFT、いわゆる非代替性トークンのようである。Shinwa Wise Holdings<2437>が1本値でストップ高をつけ買い物を残したが、このインパクトは大きい。今後、第2、第3の急騰銘柄を生む可能性のあるテーマだ。直近、業績下方修正でマドを開けて売り込まれたLink-U<4446>や、昨年12月から3ケタ台でのもみ合いを続け売り物をこなしていたフーバーブレイン<3927>、このほかgumi<3903>やGameWith<6552>などのゲーム関連2社。更に、ここ上げ足を一気に強め、きょう値幅制限いっぱいに買われたセレス<3696>など、NFT周辺銘柄が風雲急の気配を漂わせている。

あすのスケジュールでは、2月の全国消費者物価指数、日銀金融政策決定会合の結果と黒田日銀総裁の記者会見。また、東証マザーズ市場にココナラ<4176>、T.S.I<7362>の2社が新規上場する。海外ではロシアの金融政策決定会合など。(銀)

出所:MINKABU PRESS

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