話題株ピックアップ【昼刊】:武田、アンジェス、ファストリ

注目
2021年3月22日 11時41分

■岩井コスモ <8707>  1,996円  +195 円 (+10.8%)  11:30現在  東証1部 上昇率3位

岩井コスモホールディングス<8707>が急騰している。同社は前週末19日取引終了後、これまで未定としていた21年3月期の期末配当を97円とすると発表した。前期の期末配当は55円であったことから、増額幅の大きさがポジティブサプライズとなった。年間ベースでは117円(前期実績75円)となり、配当利回りは前週末終値ベースで6.5%となる。

■ココナラ <4176>  2,831円  +232 円 (+8.9%)  11:30現在

ココナラ<4176>が大幅高している。19日にマザーズ市場に新規上場し、公開価格1200円に対して2300円で初値を形成し、初日は2599円で取引を終えたが、上場2日目となるこの日は、朝方から順調に買いを集めている。同社は、個人のさまざまな分野の知識・スキル・経験に基づくサービス・役務をユーザー間で売買するマーケットプレイス「ココナラ」の運営が主な事業で、足もとではビジネス利用の多い制作・ビジネス系が伸びており、ビジネス系の伸びによる業績拡大のほか、直近IPO銘柄ならではの値動きの軽さへの期待が高まっているようだ。

■VTホールディングス <7593>  467円  +30 円 (+6.9%)  11:30現在

VTホールディングス<7593>は大幅高で3日続伸している。前週末19日の取引終了後、21年3月期の連結業績予想について、営業利益を58億円から75億円(前期比42.1%増)へ、純利益を32億円から43億円(同2.1倍)へ上方修正したことが好感されている。売上高は1990億円(同4.1%減)の従来見通しを据え置いたものの、2月時点の業績動向を踏まえて見直しを行った結果、各利益が予想を上回る見通しという。

■ビザスク <4490>  4,200円  +220 円 (+5.5%)  11:30現在

ビザスク<4490>が急伸。前週末19日の取引終了後、集計中の21年2月期連結業績について、売上高が15億2000万円から16億円へ、営業利益が9000万円から2億1000万円へ、純利益が9500万円から1億9500万円へ上振れて着地したようだと発表したことが好感されている。2度目の緊急事態宣言を受けて、需要期である1月後半から2月の業績を慎重に予測していたが、1~2月の「ビザスクinterview」が想定よりも需要が大きく、法人クライアント口座数と1口座当たりの取扱高の双方で従来予想時の前提と比べて上方に推移したことが要因。また、広告宣伝費や採用費、その他の経費などが予想を下回る費消となったことも寄与した。

■大豊工業 <6470>  1,060円  +54 円 (+5.4%)  11:30現在

大豊工業<6470>が全般急落相場に抗して大幅高、昨年来高値更新と気を吐いている。寄り付き92円高の1098円まで駆け上がる場面があった。トヨタ系の軸受けメーカーで、EV向けバッテリー、モーター、パワーコントロールユニットなど電動化製品への取り組みにも積極的。燃料電池車では“新型ミライ”向けにアルミダイカスト製品を供給している。トヨタ系の強みを生かし、業績は22年3月期にV字回復が期待されている。有配企業にしてPBRは依然0.5倍前後と解散価値の半値水準にあり、バリュー株としての側面でも買いやすさがある。

■三益半導体工業 <8155>  2,753円  +82 円 (+3.1%)  11:30現在

三益半導体工業<8155>は地合い悪のなか上値指向の強さを浮き彫りとしている。前週末こそ小休止をいれたものの、5日移動平均線をサポートラインに戻り足を明示、きょうは中期波動の分水嶺で2700円近辺を横に走る75日移動平均線も上回り、トレンド転換を印象づけている。シリコンウエハーの研磨加工の先駆で電子部品や半導体装置関連の販売も行っている。電気自動車(EV)のモーター製造に使用される大口径シリコンウエハーや、EV向けで引き合い旺盛なパワー半導体向け製造装置などが収益成長を後押しする。特にパワー半導体については世界的なEVシフトの動きが市場拡大を加速させる方向にあり、顧客企業の増産志向が強力な追い風として意識される。信用買い残も軽く、売り圧力の乏しさに着目した買いが継続している。

■かどや製油 <2612>  4,525円  +75 円 (+1.7%)  11:30現在

かどや製油<2612>が4日続伸し昨年来高値を更新している。前週末19日の取引終了後、21年3月期の連結業績予想について、売上高は350億円(前期比3.6%増)の従来見通しを据え置いたものの、営業利益は24億5000万円から30億円(同7.8%減)へ、純利益は16億円から20億5000万円(同19.7%減)へ上方修正し、あわせて65円を予定していた期末一括配当予想を85円へ引き上げたことが好感されている。新型コロナウイルス感染症の拡大による国内外の外食産業の営業時間短縮などの影響で業務用ごま油や輸出用ごま油の売り上げが減少した一方、2度目の緊急事態宣言下での巣ごもり需要による家庭用ごま油の売り上げが拡大していることに加えて、原料価格が安定していることが寄与した。

■浜松ホトニクス <6965>  6,600円  +80 円 (+1.2%)  11:30現在

浜松ホトニクス<6965>が続伸している。前週末19日の取引終了後、第2四半期累計(20年10月~21年3月)連結業績予想について、売上高を708億円から785億円(前年同期比7.6%増)へ、営業利益を96億円から133億円(同8.8%増)へ、純利益を75億円から97億円(同7.7%増)へ上方修正したことが好感されている。医用バイオ機器及び産業機器を中心に売り上げが順調に回復していることに加えて、為替レートが想定より円安で推移していることが寄与する。

■武田薬品工業 <4502>  4,317円  +43 円 (+1.0%)  11:30現在

武田薬品工業<4502>が全体波乱相場のなかもディフェンシブストックとしての強みを存分に発揮し、きょうで11連騰という異色の上げ足をみせている。日経平均寄与度の高い値がさ株の下げが全体相場を波乱に導いているが、同社は影響力こそ軽微ながら日経平均のプラス寄与度でトップとなっている。米長期金利の上昇などに影響されにくく、新型コロナワクチンに絡む思惑材料を内包しているほか、4%を超える高配当利回りであることも株価の上値追い材料となっている。

■メイコー <6787>  2,701円  +3 円 (+0.1%)  11:30現在

メイコー<6787>が続伸している。前週末19日の取引終了後、21年3月期の連結業績予想について、売上高を1160億円から1185億円(前期比2.6%増)へ、営業利益を53億円から65億円(同25.3%増)へ、純利益を27億円から37億円(同43.1%増)へ上方修正したことが好感されている。従来予想を上回る水準で受注が推移していることに加えて、期末の為替レートを1ドル=107円50銭と想定したことで、営業外費用に計上した為替差損が減少する見込みとなったことが要因としている。

■AOKIHD <8214>  698円  -60 円 (-7.9%)  11:30現在  東証1部 下落率3位

19日に業績修正を発表。「今期経常を赤字拡大に下方修正、配当も13円減額」が嫌気された。

AOKIホールディングス <8214> が3月19日大引け後(15:30)に業績・配当修正を発表。21年3月期の連結経常損益を従来予想の30億円の赤字→84億円の赤字(前期は55億円の黒字)に下方修正し、赤字幅が拡大する見通しとなった。

⇒⇒AOKIHDの詳しい業績推移表を見る

■アンジェス <4563>  1,110円  -76 円 (-6.4%)  11:30現在

アンジェス<4563>が急反落している。21日付の日本経済新聞で「2021年春の臨床試験(治験)終了を予定していたアンジェスのワクチンは、大規模な追加治験を求められたことから、治験時期の終了が遅れることがわかった」と報じられており、これが嫌気されている。記事によると、条件付き承認を実質的に活用できなくなったため、追加治験が必要になるが、海外に比べ感染者数が少ない日本で数万人単位の治験を進めるのは難しく、海外での治験が必要となるという。また、実用化時期も予定していた21年中から22年以降にずれ込む見通しとしており、失望感が出ているようだ。

■ルネサス <6723>  1,180円  -48 円 (-3.9%)  11:30現在

ルネサスエレクトロニクス<6723>が安い。主力の那珂工場(茨城県ひたちなか市)で19日に火災が発生し、車載用半導体の生産ラインが停止したことが嫌気されている。生産再開には1カ月程度、正常化には3カ月超かかるとみられており、自動車メーカーの生産に影響が波及することも警戒されている。同社は自動車などの機器制御に使うマイコンと呼ぶ半導体で約2割のシェアを持っている。

■日経レバ <1570>  32,500円  -1,300 円 (-3.9%)  11:30現在

NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信<1570>が続急落、一時1650円安と大きく売り込まれた。前週末まで行われた日銀の金融政策決定会合で、ETF買い入れについて年6兆円の下限撤廃だけでなく日経平均連動型を除外すると発表したことが波紋を呼び、前週末の後場に日経平均株価は波乱安の展開となったが、きょうもその流れが続いている。日経平均にリンクされたETFで変動率が2倍に基本設定されている日経レバも下値模索の動きが加速している。全体相場のボラティリティが高まると個人投資家をはじとした短期筋の売買が活況となる傾向があり、きょうは売買代金も既に300億円を大きく上回っている。

■ファーストリテイリング <9983>  88,110円  -2,910 円 (-3.2%)  11:30現在

ファーストリテイリング<9983>が続急落、一時3600円を超える下げとなった。前週末と合わせて9000円を超える大幅安。日経平均は前週末に続き600円を超える下げで目先波乱展開となっているが、日経平均寄与度の高い同社株への売りが大きく影響している。前週末まで行われた日銀の金融政策決定会合ではETF買い入れについて年6兆円の下限撤廃だけでなく日経平均連動型を除外すると発表したことが、全体相場を大きく崩す背景となった。このほか、225先物を絡めたインデックス売りで、ファナック<6954>やダイキン工業<6367>など値がさ株への売り圧力が目立つ展開に。

■ブティックス <9272>  3,780円  +700 円 (+22.7%) ストップ高   11:30現在

ブティックス<9272>がストップ高に買われている。前週末19日の取引終了後、21年3月期の単独業績予想について、売上高を11億3900万円から12億1900万円(前期比10.2%減)へ、営業利益を8100万円から2億2000万円(同17.6%増)へ、純利益を6100万円から1億4800万円(同13.8%増)へ上方修正し、減益予想から一転して増益予想としたことが好感されている。商談型展示会事業で、新型コロナウイルス感染症の影響が徐々に回復に向かい、予想を上回るペースで出展小間契約の獲得が進捗したことに加えて、全出展小間数の約5割を占める「東京ケアウィーク’21」の開催を無事完了したことが寄与した。また、M&A仲介事業で、前期からの課題だったコンサルタントの教育体制の整備や仕組化が完了したことにより、想定を上回るペースで成約が進捗したことも貢献した。

■MICS化学 <7899>  438円  +80 円 (+22.4%) ストップ高   11:30現在

包装フィルムメーカーのMICS化学<7899>がストップ高で9日続伸している。16日の取引終了後、21年4月期の連結経常利益を従来予想の3300万円から5100万円へ上方修正すると発表。従来の28.3%減益予想から一転して10.9%増益見通しとなり、これが好材料視されている。新型コロナウイルス感染症の業績への影響が想定を下回ったことに加え、経費抑制を進めたことを上振れの要因に挙げている。なお、同時に発表した20年5月~21年1月期(第3四半期累計)の経常利益は前年同期比18.6%増の5100万円だった。

■INCLUSIVE <7078>  4,110円  +700 円 (+20.5%) ストップ高買い気配   11:30現在

INCLUSIVE<7078>がストップ高の4110円水準でカイ気配となっている。前週末19日の取引終了後、4月12日を基準日として1株を3株に株式分割すると発表しており、これが好感されている。投資単位当たりの金額を引き下げることで、投資家層の拡大を図り、株式の流動性を高めることが目的という。また、東京証券取引所が22日売買分から、信用取引による新規の売り付け及び買い付けにかかる委託保証金率を70%以上(うち現金40%以上)とする臨時措置を解除すると発表しており、売買の自由度が増すとの見方も強まっている。なお、日本証券金融も増担保金徴収措置を解除した。

●ストップ高銘柄

五洋インテックス <7519>  218円  +50 円 (+29.8%) ストップ高買い気配   11:30現在

シンワワイズ <2437>  735円  +100 円 (+15.8%) ストップ高   11:30現在

など、6銘柄

●ストップ安銘柄

WT天然ガス <1689>  1円  -1 円 (-50.0%) ストップ安   11:30現在

など、1銘柄

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