株価指数先物【引け後コメント】 米金融市場の混乱を警戒した流れが次第に強まる

市況
2021年3月29日 17時31分

大阪6月限

日経225先物 29080 -20 (-0.06%)

TOPIX先物 1962.0 -11.0 (-0.55%)

日経225先物(6月限)は前日比20円安の2万9080円で取引を終了。米国市場の強い流れを引き継ぐ形から、寄り付きは2万9420円とシカゴ先物清算値(2万9415円)にサヤ寄せする形でのギャップスタートとなった。寄り付き直後に付けた2万9440円を高値に戻り売り優勢となったものの、2万9200円どころでの底堅さが意識されるなか、後場寄り付き直後には2万9400円を回復する場面も見られた。しかし、後場半ば辺りから一気に軟化して2万9020円まで下落、引けにかけては2万9050円から2万9200円辺りでの推移が続いた。

ギャップスタート後の利食いを経て、後場寄り付き直後に再び高値水準を捉えるなど、配当再投資に伴う買い需要を想定した動きを見せていた。しかし、市場関係者のなかでは朝方から米国での200億ドル(約2兆2000億円)規模の株式ブロック取引による影響を警戒視する声が聞かれていた。この点に関して、朝方こそ市場反応はそれほど見られていなかったものの、野村ホールディングス <8604> が米顧客取引における損害発生の可能性を発表したことを受けて急落したほか、グローベックスの米株先物もじりじりと下落幅を広げていたことから、慎重ムードを強めたようである。この影響によって、後場に入り切り返しを見せた日経225先物、TOPIX先物はいずれも下落に転じている。配当再投資に伴う買い需要については、外部環境の不透明要因により、一定額は明日に持ち越された可能性もあると考えられよう。

ブロック取引による金融市場の混乱が強まるようだと、ヘッジ対応の売り圧力のほか、短期筋のショートポジションが積み上がる可能性もある点には注意しておきたい。まずは、週明けの米国市場の動向を見極めたいところだ。ここで大きな混乱がなければ、バイデン米大統領のインフラ政策などの発表を控えていることもあり、一転して押し目狙いの好機となる可能性があるだろう。

手口面では、日経225先物はモルガンSが1170枚、シティが570枚、ドイツが540枚程度の売り越しに対して、BofAが1010枚、JPモルガンが770枚、SBIが500枚程度の買い越しだった。TOPIX先物はBofAが2160枚、SBIが2150枚、ABNアムロが1740枚、BNPパリバが1480枚程度の売り越しに対して、モルガンSが4430枚、ゴールドマンが3110枚、三菱UFJが1880枚程度の買い越しだった。

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