話題株ピックアップ【昼刊】:セレス、ファストリ、JAL

注目
2021年3月30日 11時39分

■セレス <3696>  4,540円  +195 円 (+4.5%)  11:30現在

セレス<3696>が急反発。同社は29日取引終了後、中小企業向けITツール導入支援ビジネスを展開するライトアップ<6580>と業務提携することを発表した。セレスが運営する日本最大級の資金調達情報サイト「資金調達プロ」とライトアップの補助金・助成金支援サービス「Jシステム」で相互集客を開始することで業容拡大への期待が高まった。これを材料視する形で投資資金が流入している。株価は今月22日に5260円の上場来高値をつけた後調整局面に入っていたが、目先仕切り直しの買いを誘導している。

■ファーストリテイリング <9983>  89,140円  +2,750 円 (+3.2%)  11:30現在

ファーストリテイリング<9983>は売買代金で上位3傑に食い込み、一時2900円の上昇をみせた。全般株式市場は、きょうは実質新年度入り商いで権利落ち日に当たるため、配当権利落ち分で日経平均は178円程度の下げ圧力が働いているが、足もとでは50円安程度にとどまり、実質的にはプラス圏での推移となっている。それを支えているのが同社株で、先物を絡めたインデックス買いが株価に浮揚力を与え、日経平均を1銘柄で90円以上も押し上げている。同社の株価は前週末からリバウンド局面にあり、きょうで4連騰。株式需給面でも信用倍率が1.1倍と売り買いが拮抗し下値抵抗力に反映されている。

■日本航空 <9201>  2,481円  +66 円 (+2.7%)  11:30現在

日本航空<9201>、ANAホールディングス<9202>の空運2銘柄が揃って買い物を集めている。前日の米国株市場ではNYダウがワクチン普及を背景とする景気回復期待を背景に景気敏感株に買いが集まった。世界的にみても航空会社はアフターコロナで最も大きく恩恵を受ける業態であり、東京市場でも経済活動の正常化に対する思惑を背景に空運株に注目度が高い。きょうは業種別騰落率でも「空運」が東証1部33業種中で断トツの値上がりとなっている。

■USENHD <9418>  2,094円  +54 円 (+2.7%)  11:30現在

USEN-NEXT HOLDINGS<9418>が反発している。きょう付の日本経済新聞朝刊で傘下で動画配信サービスのU―NEXTについて、「米AT&T傘下のワーナーメディアと日本での独占契約を結び、4月1日からワーナー作品の独占配信を始める」と報じられており、これが好材料視されている。記事によると、U―NEXTは手薄だった海外ドラマを増やして有料会員の拡大を目指す一方、動画配信で後発のワーナーは日本進出の足がかりにするのが狙いという。ワーナーの動画配信サービス「HBOマックス」の新旧作品を日本で独占配信し、21年に1000話超を配信する予定としている。

■FRONTEO <2158>  801円  +14 円 (+1.8%)  11:30現在

FRONTEO<2158>が動意、きょうは5営業日ぶりに800円台を回復した。同社は人工知能(AI)を活用したリーガルテック事業を主力展開し実績を重ねているが、近年はAI技術をライフサイエンス分野などにも応用して需要を開拓している。そうしたなか、29日取引終了後、AIを用いた医薬品分子設計技術を有するバイオベンチャーMOLCURE(川崎市)と、AIを活用した創薬DX推進に向け、業務提携契約を締結したことを発表、これが株価の新たな刺激材料となっている。きょうは東証マザーズ市場にAIを使ったマーケティング支援を手掛けるAppier Group<4180>が鳴り物入りで新規上場し、公開価格を大きく上回る初値を形成しており、AI関連株全般にマーケットの注目が向きやすくなっている。

■東京エレクトロン <8035>  46,360円  +620 円 (+1.4%)  11:30現在

東京エレクトロン<8035>、アドバンテスト<6857>など半導体製造装置メーカーやSUMCO<3436>など半導体素材メーカーは強弱感が対立し総じて売り買い交錯の展開。前日の米国株市場では長期金利の上昇を警戒して、半導体製造装置トップのアプライドマテリアルズや半導体メモリー開発大手のマイクロンテクノロジーズなど半導体セクターに売られるものが目立ち、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も3日ぶりに反落した。SOX指数は前週25日にも中長期波動の分水嶺である75日移動平均線を取引時間中に下回って推移するなど、やや不安定な動きを強いられている。これを受けて東京市場でも同関連株への買いが手控えられている状況だ。

■前田工繊 <7821>  3,375円  +30 円 (+0.9%)  11:30現在

前田工繊<7821>が3日続伸している。午前10時ごろ、Zホールディングス<4689>傘下のヤフーが運営するPayPayモールへ出店したと発表しており、販路拡大を好感した買いが入っている。「前田工繊PayPayモール店」は、自社生産不織布「スプリトップ」を使用したマスクなどの衛生資材などを販売する。同社では、昨年9月にECビジネスを開始したが、PayPayモールへの出店が販売の拡大につながると期待されている。

■ダブル・スコープ <6619>  737円  -34 円 (-4.4%)  11:30現在

ダブル・スコープ<6619>が大幅続落。株価は一時、前日に比べ7%超安に売られた。同社は29日の取引終了後、海外公募の実施を発表しており、1株利益の希薄化が警戒された。900万株の新株を発行する。調達金額は約66億5200万円で、主に韓国子会社の設備投資資金や長期借入金の返済に充てる。発行済み株式数は約20%増加する見込み。発行価格は4月7日から9日のいずれかの日に決定する。

■マニー <7730>  2,780円  -14 円 (-0.5%)  11:30現在

マニー<7730>は朝高後、値を消す展開。前日まで3日続伸しており、上値では利益確定売りが膨らんだ格好だ。SMBC日興証券は29日、同社株の投資評価を新規「1」でカバレッジを開始した。目標株価は3300円とした。同社は手術用縫合針の大手で眼科用ナイフや歯科治療機器でも高シェアを誇る。同証券は21年8月期の連結営業利益57億円が23年8月期には73億円と3年平均成長率19%を見込んでいる。アフターコロナでの業績回復を意識した場合、(1)需要回復が先行する眼科、歯科向け売上高が約6割を占めていること(2)早期の市場回復・成長が期待される中国売り上げが約3割まで拡大していること――などを評価している。

■ケイティケイ <3035>  415円  +80 円 (+23.9%) ストップ高   11:30現在

ケイティケイ<3035>がストップ高に買われている。29日の取引終了後、21年8月期の連結業績予想について、売上高を165億9000万円から168億円(前期比0.9%増)へ、営業利益を2億6900万円から3億3000万円(同4.1%増)へ、純利益を1億7700万円から2億4600万円(同5.6%増)へ上方修正し、減益予想から一転して増益予想としたことが好感されている。上期において基盤事業のリサイクルトナーなどの出荷が堅調に推移したほか、テレワークやWEB会議に対応するネットワーク機器やセキュリティー機器など利益率の高いITソリューション商品・サービスを拡販したことが要因。また、感染症対策の消毒液や飛沫防止パネルなどの環境・衛生商品などの販売が増加したことも寄与する。

■タカトリ <6338>  797円  +100 円 (+14.3%) ストップ高買い気配   11:30現在

タカトリ<6338>がカイ気配でスタートし気配値を切り上げている。29日の取引終了後、海外企業からパワー半導体向けSiC(シリコンカーバイド)材料切断加工装置の大口受注を獲得したと発表したことが好感されている。受注金額は約14億4100万円で、21年9月期下期及び22年9月期上期に売り上げ計上する予定。なお、21年9月期業績予想への影響はないという。

■ジオコード <7357>  1,750円  +201 円 (+13.0%) 一時ストップ高   11:30現在

ジオコード<7357>が朝安スタートも切り返している。午前10時40分ごろ、クラウド営業支援ツール「ネクスト SFA」がグーグル広告との機能接続を開始したと発表しており、これが好感されている。今回の機能接続は、グーグル広告経由で発生したオンラインリードを「ネクスト SFA」にインポートし、ビジネスの最終目的である「受注獲得」や「売上計上」に貢献したかを可視化するというもの。これにより本来、広告主がKPI(重要業績評価指標)として設定すべき「成約ベース」での広告配信自動最適化を可能とするという。

■パシフィックシステム <3847>  3,350円  +375 円 (+12.6%) ストップ高買い気配   11:30現在

パシフィックシステム<3847>はストップ高の3350円水準でカイ気配となっている。29日の取引終了後、21年3月期の連結業績予想について、売上高を101億円から107億500万円(前期比1.0%減)へ、営業利益を4億7000万円から7億300万円(同13.7%減)へ、純利益を2億3900万円から3億8700万円(同26.7%減)へ上方修正したことが好感されている。GIGAスクール構想により小・中学校などへのパソコンやネットワーク機器の導入が増え、機器など販売の売り上げが大幅に増加することに加えて、感染症対策費用の支出が軽減されたことや対面での営業や会議の減少で費用が削減されたことなどが寄与する。また、業績予想の修正に伴い、110円を予定していた期末一括配当を125円にするとあわせて発表した。前期実績に対しては5円の増配になる予定だ。

■マーチャント <3121>  359円  +27 円 (+8.1%)  11:30現在

マーチャント・バンカーズ<3121>が急伸している。29日の取引終了後、子会社MBKブロックチェーンが、個人コレクターが所蔵する希少性の高いお宝グッズをNFT(非代替可能性トークン)化するとともに、NFT化したお宝グッズを売買するためのNFT売買プラットフォームを運営する事業を開始すると発表しており、これが好感されている。今回開始するNFT売買プラットフォームは、MBKブロックチェーンが不動産プラットフォームとして開発した「MBK Realty」を応用し、21年4月中に構築する予定。また、NFT化するグッズは、映画やアニメ、歴史ものの希少価値の高いお宝グッズ数1000点を所蔵するコクレターから提供を受けることが決定しているという。なお、同件による21年3月期及び22年3月期業績への影響は軽微としている。

■JMS <7702>  975円  +48 円 (+5.2%)  11:30現在  東証1部 上昇率5位

JMS<7702>が急伸している。29日の取引終了後、新型コロナウイルスワクチンを接種するためのシリンジ(注射器)を開発したと発表しており、これが好感されている。米国ファイザー社製のワクチンは、ローデッドスペースのシリンジを使用することで1バイアルから6回接種できるが、同社でも1バイアルから効率的な採取を可能とするローデッドスペースシリンジの開発を完了し、生産設備の対応ができる見通しとなったという。今回開発したのは、シリンジ本体の先端部内径を小さくし、デッドスペースを減らした製品と、更にデッドスペースの小さい針埋込型シリンジの針の長さを従来製品よりも3ミリ長くした16ミリの製品で、「針埋込型シリンジ」については、社内試験で6回よりさらに1回多く採取可能であることを確認したという。同社では今後、製造販売承認などの手続きや設備の変更などを行い、6月以降をメドに供給体制を整えるとしている。

●ストップ高銘柄

ケイティケイ <3035>  415円  +80 円 (+23.9%) ストップ高   11:30現在

など、3銘柄

●ストップ安銘柄

WT天然ガス <1689>  1円  -1 円 (-50.0%) ストップ安   11:30現在

など、1銘柄

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