利益成長“青天井”銘柄リスト【総集編】第4弾 37社選出 <成長株特集>

特集
2021年3月28日 19時30分

本特集では、1月下旬から2月中旬までの決算発表集中期間に配信した「利益成長“青天井"銘柄リスト」を、“全期間”を対象に再構成した総集編をお届けします。

東証1部銘柄を対象とする前回までのリストに続き、今回は時価総額50億円以上の東証2部と新興市場(マザーズ、ジャスダック)銘柄を対象に、20年10-12月期に四半期ベースの過去最高益を更新し、かつ今期も最高益を見込む、いわゆる利益が“青天井”状況になっている銘柄をリストアップした。

下表では、本決算月にかかわらず、10-12月期に経常利益が全四半期ベースの過去最高益を上振れて更新した銘柄をピックアップ。さらに、会社側が今期(通期計画)も過去最高益見通しを示している37社を選び出し、10-12月期の過去最高益に対する上振れ率が大きい順に記した。

上振れ率トップとなったのは、バイオベンチャーのトランスジェニック <2342> [東証M]。10-12月期(第3四半期)の経常利益は5.4億円と過去最高益を2.8倍も上回って着地。主力の創薬支援事業で札幌市と北海道から受託した新型コロナウイルスのPCR検査件数が大きく伸びたほか、Eコマース事業では巣ごもり需要に対応した商品や独自ルートで仕入れた利益率の高いトレンド商品の販売が増勢だった。

2位のオークファン <3674> [東証M]はインキュベーション事業で投資有価証券売却益が発生したことが収益を大きく押し上げた。続く3位には医療データ分析を手掛けるJMDC <4483> [東証M]が入った。10-12月期(第3四半期)業績は、主力のヘルスビッグデータ事業で製薬会社や保険会社の上位顧客を中心にデータの取り扱いが急速に拡大したうえ、健康保険組合や医療機関向けサービスの利用も大きく伸び、2四半期連続の最高益更新を達成した。

続く4位のSEMITEC <6626> [JQ]は中国で体温計向けセンサーの特需が継続したほか、米国では血糖値測定器向けセンサーが好調だった。また、国内や韓国を中心に自動車関連向けセンサーの回復が継続し、10-12月期(第3四半期)の経常利益は過去最高益を49.6%上回る8.4億円に伸びて着地。好調な業績を踏まえ、21年3月期の同利益予想を上方修正し、従来の2期ぶりの最高益見通しをさらに上乗せした。

7位にリスト入りしたベルテクスコーポレーション <5290> [東証2]の10-12月期(第3四半期)業績は、子会社のゼニス羽田とホクコンを中心に好採算品の出荷が増加したことに加え、原価の見直しやコロナ禍による営業費用の減少なども利益拡大につながった。併せて、21年3月期業績予想と配当計画を大幅上方修正したことが好感され、株価は上場来高値圏を快走する展開が続いている。

選出リストには、これまでの「利益成長“青天井”銘柄リスト」と同様に、新型コロナウイルス感染拡大に伴う新たな需要を取り込んだ企業が多く入っている。9位に入った総合物流企業の遠州トラック <9057> [JQ]、ECサイトの構築支援を展開する18位のEストアー <4304> [JQ]は巣ごもり需要に伴うEC市場の拡大が追い風になった。

食品スーパーを運営する16位のオーシャンシステム <3096> [JQ]と香辛料大手である30位のエスビー食品 <2805> [東証2]はコロナ禍で高まる内食需要を捉えたほか、12位の歯愛メディカル <3540> [JQ]と14位のセリア <2782> [JQ]は感染対策商品の販売が好調だった。また、19位のJストリーム <4308> [東証M]は感染症対策が活発化するなか、医薬系を中心にライブ配信などの受注が拡大し、2四半期連続の最高益更新を遂げた。

25位のミズホメディー <4595> [東証2]は新型コロナウイルス感染症の再拡大を受けて、昨年8月に発売した新型コロナウイルス検出試薬の出荷が大きく伸びた。33位の東洋合成工業 <4970> [JQ]はテレワークの普及や巣ごもり需要に伴う半導体・電子材料の旺盛な需要を追い風に、先端半導体用途の感光材製品や高純度合成溶剤製品を中心とした高付加価値製品の販売が好調だった。また、医療用電子機器メーカーの36位フクダ電子 <6960> [JQ]は高水準な新型コロナウイルス感染患者を背景に人工呼吸器などの引き合いが強かった。

●“青天井”シリーズ ─────

利益成長“青天井”銘柄リスト【総集編】第1弾 38社選出

利益成長“青天井”銘柄リスト【総集編】第2弾 31社選出

利益成長“青天井”銘柄リスト【総集編】第3弾 29社選出

も併せてご覧ください。

┌─ 四半期 経常利益 ─┐ ┌── 通期 経常利益 ──┐ 予想

コード 銘柄名     上振れ率 10-12月 過去最高 上振れ率 今期予想 過去最高  PER

<2342> トランスG     181   542   193    193   750   256 17.3

<3674> オークファン    129  1215   530   54.7   1250   808 22.6

<4483> JMDC     74.2  1305   749   42.3   3100   2178  138

<6626> SEMTEC   49.6   841   562   53.3   2260   1474  8.7

<3671> ソフトMAX   48.9   268   180    4.5   510   488 21.7

<4395> アクリート    46.6   129    88    8.1   373   345 30.5

<5290> ベルテクス    41.7  2314   1633   28.8   5100   3959  7.0

<3906> ALBERT   35.2   173   128   48.5   404   272 103

<9057> 遠州トラック   33.9   964   720   29.8   3030   2335 10.2

<4476> AIクロス    33.9   83    62   34.2   255   190 41.3

<3970> イノベーショ   30.9   123    94    100   390   195 32.2

<3540> Ciメディカ   28.4  1659   1292    0.3   4785   4773 24.5

<7685> バイセル     25.8   400   318   68.3   1552   922 41.0

<2782> セリア      25.0  6435   5147   15.9  20500  17683 20.9

<2332> クエスト     24.5   315   253   17.3   901   768 11.9

<3096> オーシャンシ   23.9   622   502    9.7   1520   1385 14.5

<3641> パピレス     22.8   797   649    2.1   2034   1993 16.2

<4304> Eストアー    22.1   375   307   51.7   1000   659 20.0

<4308> Jストリーム   20.3   843   701    220   1800   562 48.3

<6299> 神鋼環境     17.2  3706   3163   22.8   5200   4235 11.9

<7564> ワークマン    16.2  9495   8173   13.0  23343  20666 41.3

<9059> カンダ      14.7   694   605   24.7   2170   1740 8.3

<7039> ブリッジ     13.5   126   111   10.0   485   441 21.9

<7813> プラッツ     13.3   272   240    4.0   800   769 30.1

<4595> ミズホメディ   12.9   655   580   70.1   2060   1211 22.8

<9436> 沖縄セルラー    7.2  4384   4091    3.7  14600  14074 13.6

<7079> WDBココ     6.3   153   144    3.3   475   460 27.2

<1450> 田中建設工業    6.0   442   417   10.1   1400   1271 13.0

<4389> プロパテDB    5.1   144   137   45.1   463   319 36.1

<2805> エスビー      4.6  3751   3585   36.2   9700   7121  9.2

<6629> Tホライゾン    4.3   842   807   37.3   1900   1384  8.8

<9687> KSK       3.9   698   672   21.1   2000   1651 10.7

<4970> 東洋合成      3.6   809   781   21.3   2500   2061 53.0

<3891> 高度紙       2.5   770   751    9.1   2500   2291 18.5

<3793> ドリコム      2.0   621   609   33.5   1800   1348 15.9

<6960> フクダ電      1.7  4806   4726    0.4  13700  13647 13.0

<8117> 中央自       1.3  1658   1637    2.7   5500   5358 14.2

※ 2020年1月以降に上場した企業と今期見通しを開示していない企業は除いた。四半期の過去最高益は原則、四半期決算の開示が本格化した03年4-6月期以降の業績に基づいたものです。

⇒⇒『株探』では、最高10万円が当たる!「個人投資家大調査-2021」を実施しています。

⇒⇒アンケートにご回答いただいた方から、抽選で「QUOカード」を1名の方に10万円分、2名の方に5万円分、30名の方に5000円分を差し上げます。

⇒⇒アンケートのご回答はこちらからお願いします。

株探ニュース

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

特集記事

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
米国株へ
株探プレミアムとは
PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.