利益成長“青天井”銘柄リスト【総集編】第2弾 31社選出 <成長株特集>
本特集では、1月下旬から2月中旬までの決算発表集中期間に配信した「利益成長“青天井"銘柄リスト」を、“全期間”を対象に再構成した総集編をお届けします。今回は18日に配信した第1弾に続き、時価総額が500億円以上2000億円未満の東証1部銘柄を対象に、20年10-12月期に四半期ベースの過去最高益を更新し、かつ今期も最高益を見込む、いわゆる利益が“青天井”状況になっている銘柄をリストアップした。
下表では、本決算月にかかわらず、10-12月期に経常利益が全四半期ベースの過去最高益を上振れて更新した銘柄をピックアップ。さらに、会社側が今期(通期計画)も過去最高益見通しを示している31社を選び出し、10-12月期の過去最高益に対する上振れ率が大きい順に記した。
上振れ率トップとなったのはメドピア <6095> 。10-12月期(第1四半期)の経常利益は6.3億円と過去最高だった直前の7-9月期実績を70.8%も上回って着地。製薬企業における営業のオンライン化や12月期決算企業の広告需要増加を背景に、ドクタープラットフォーム事業で主力とする薬剤評価掲示板やWeb講演会の受注が大幅に増加したことが収益を押し上げた。
2位の栄研化学 <4549> は独自技術であるLAMP法を用いた新型コロナウイルス検出試薬や遺伝子検査装置の販売が大きく伸び、10-12月期(第3四半期)は2四半期連続の最高益更新を遂げた。3位にリスト入りしたケイアイスター不動産 <3465> の10-12月期(第3四半期)は、コロナ禍によるライフスタイルの変化から住宅購入の需要が高まるなか、主力とする戸建て分譲住宅の販売棟数が大きく増加した。
4位のインソース <6200> は主力の講師派遣型研修事業で高単価の民間企業向けオンライン研修が増勢だったほか、ITサービス事業では利益率の高い人材育成・教育管理システム「Leaf」の月額課金収入が伸びた。また、前期からスタートしたeラーニング・動画ECサイトの動画百貨店が好調だったことも寄与し、10-12月期(第1四半期)の経常利益は4四半期ぶりの過去最高益を達成した。
選出リストには、第1弾に続いて、コロナ禍で新たな需要を捉え業績を伸ばした企業が目立つ。5位のKeePer技研 <6036> はSNSでのユーザー評価の上昇を背景に、高価格帯のコーティング施工が大幅に増加したことに加え、コロナ禍で車を長くきれいに乗り続けたいという需要が高まったことも追い風となった。14位のカー用品販売大手イエローハット <9882> は感染対策としてクルマやバイクでの移動が増加したことがプラスに働いたほか、全国的な冷え込みで冬季用品の販売が伸びた。
また、19位のG-7ホールディングス <7508> はフランチャイズ展開するカー用品店のオートバックス事業の収益が拡大したほか、業務スーパー事業では新型コロナウイルスの感染拡大で高まった内食需要を取り込んだ。8位の食肉卸大手スターゼン <8043> と15位のハム・ソーセージが主力のプリマハム <2281> はともに家庭向け販売が好調だった。
このほか、10位のブイキューブ <3681> はテレワークの普及でWeb会議サービスの需要が増加したことに加え、イベントのオンライン化で製薬業界を中心としたセミナーの配信ビジネスが急増し、10-12月期(第4四半期)は四半期ベースの最高益を6年ぶりに塗り替えている。続く11位のスノーピーク <7816> は3密を避けられるレジャーとしてキャンプ需要の高まりが追い風になったほか、12位アルペン <3028> はコロナ禍でゴルフやアウトドアが人気化し、関連用品の販売が大きく伸びた。
┌─ 四半期 経常利益 ─┐ ┌── 通期 経常利益 ──┐ 予想
コード 銘柄名 上振れ率 10-12月 過去最高 上振れ率 今期予想 過去最高 PER
<6095> メドピア 70.8 637 373 42.5 1610 1130 136
<4549> 栄研化 62.3 2862 1763 20.1 5670 4723 18.7
<3465> ケイアイ不 60.6 4494 2798 83.6 11600 6317 8.1
<6200> インソース 58.8 659 415 62.6 2110 1298 68.1
<6036> KeePer 55.1 1106 713 97.0 2705 1373 35.6
<4694> BML 51.0 7942 5258 60.8 17500 10880 14.5
<3983> オロ 45.0 706 487 13.3 1940 1713 45.1
<8043> スターゼン 40.1 4138 2954 21.0 8800 7270 7.9
<1890> 東洋建 38.5 4857 3506 1.6 10700 10534 8.3
<3681> ブイキューブ 38.2 470 340 83.3 1870 1020 41.9
<7816> スノーピーク 35.4 750 554 31.5 2040 1551 53.8
<3028> アルペン 34.3 6893 5131 9.5 14740 13462 11.2
<3836> アバント 29.8 823 634 2.1 2330 2282 39.5
<9882> イエロハット 29.6 6990 5394 17.2 13000 11095 10.9
<2281> プリマ 24.3 7278 5854 28.6 20700 16102 14.6
<3085> ALサービス 22.7 1561 1272 2.7 5000 4868 25.0
<5011> ニチレキ 22.0 3893 3190 14.6 9000 7853 8.3
<2491> Vコマース 17.0 1782 1523 10.0 6900 6271 25.0
<7508> GセブンHD 16.8 2608 2232 16.8 7000 5995 15.3
<9058> トランコム 13.8 2743 2411 4.8 7770 7417 16.8
<9375> 近鉄エクス 12.5 9225 8200 45.4 29000 19939 11.7
<9069> センコーHD 11.6 7896 7078 2.7 21300 20744 12.2
<9302> 三井倉HD 10.8 5333 4815 39.8 15500 11087 6.0
<3844> コムチュア 7.3 894 833 6.2 3045 2867 42.3
<6099> エラン 7.0 598 559 8.5 2330 2148 57.6
<6541> グレイス 6.7 351 329 5.6 1000 947 89.7
<6564> ミダック 6.2 552 520 18.6 1715 1446 64.1
<4626> 太陽HD 4.8 3834 3657 17.9 13200 11199 19.6
<2733> あらた 4.4 3832 3669 11.6 11300 10124 11.0
<8771> イー・ギャラ 1.9 789 774 9.1 3000 2751 50.1
<9068> 丸全運 0.5 2589 2576 5.5 10000 9477 10.2
※ 2020年1月以降に上場した企業と今期見通しを開示していない企業は除いた。四半期の過去最高益は原則、四半期決算の開示が本格化した03年4-6月期以降の業績に基づいたものです。
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株探ニュース