来週の株式相場に向けて=再び日経平均3万円台に挑む

市況
2021年4月2日 17時43分

今週の日経平均株価は3月18日以来となる2万9800円台を回復。来週は再び3万円台に挑戦することになる。

株価上昇の原動力は、最高値圏にあるNYダウなど米国市場の堅調さだ。1日に発表された米3月ISM製造業景況感指数は1983年以来の高水準となったが、その一方で米長期債利回りは低下した。

とりわけ、半導体セクターが好調だ。米フィラデルフィア半導体指数は最高値圏にあるが、特に東京市場への寄与度は大きい。市場の関心を集めているのは、米国企業が日本のキオクシアホールディングスの買収を検討していると報じたことだ。キオクシアは昨年8月にIPOを決議したが、その後延期している。仮条件の段階での時価総額の上限は1兆8000億円前後。しかし、買収に際して300億ドル(約3兆3000億円)規模と評価されたという。単純化すれば、この半年強での評価は8割近く高まったともみることができる。キオクシアには個別要因があるとしても、半導体関連株には再評価余地が膨らんでいる。

また、3月の日銀短観では生産用機械の業況判断指数(DI)が急回復した。設備投資回復でファナック<6954>やキーエンス<6861>のような機械株には追い風が吹く。来週は9日に安川電機<6506>の決算発表があるが、東京エレクトロン<8035>やファナックのような日経平均寄与度の高い値がさ電機・機械株の上昇が続けば、日経平均株価は3万円が期待できそうだ。

来週からは4月IPOがスタートする。5日には東証マザーズにオキサイド<6521>が上場する。同社は光学単結晶分野の大手でレーザーや半導体検査装置などに絡み、経済産業省の「グローバルニッチトップ100選」に選ばれたこともある。市場では人気化が期待されている。また、6日にはジャスダックにセルム<7367>、7日に東証2部に表示灯<7368>、同日にジャスダックにファブリカコミュニケーションズ<4193>、8日にジャスダックにアイスコ<7698>が新規上場する。

更に、来週は5日にしまむら<8227>やキユーピー<2809>、8日にファーストリテイリング<9983>やセブン&アイ・ホールディングス<3382>などが決算を予定している。海外では5日に米3月ISM非製造業景況感指数、7日に3月開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録が公表される。来週の日経平均株価の予想レンジは2万9300~3万200円。(岡里英幸)

出所:MINKABU PRESS

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