前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

注目
2021年4月13日 5時30分

■HKS <7219>  2,200円 (+400円、+22.2%) ストップ高

エッチ・ケー・エス <7219> [JQ]がストップ高。前週末9日の取引終了後、21年8月期の連結業績予想について、売上高を74億円から78億2800万円(前期比8.3%増)へ、営業利益を2億円から2億7600万円(同2.8倍)へ、純利益を1億6000万円から2億3800万円(同60.3%増)へ上方修正したことが好感された。自動車のアフターパーツの売上高が新型コロナウイルス感染拡大の影響から回復に向かい、国内外とも想定を上回っていることが要因。また、旅費交通費やイベント開催などの広告宣伝費の減少で販管費が想定を下回っていることも寄与する。同時に発表した第2四半期累計(20年9月-21年2月)決算は、売上高37億4500万円(前年同期比5.3%増)、営業利益1億2800万円(前年同期100万円の赤字)、純利益1億1800万円(同3.3倍)だった。

■T・SCAT <3974>  1,653円 (+300円、+22.2%) ストップ高

ティビィシィ・スキヤツト <3974> [JQ]がストップ高。前週末9日の取引終了後、4月30日を基準日として1株を3株に株式分割を実施し、また、これに伴い従来20円を予定していた21年10月期の期末一括配当予想を7円とし、実質増額修正と発表したことが好感された。同時に、株主優待制度について、従来は毎年10月末時点で1単元(100株)以上を保有する株主に対してクオカード1000円分を贈呈していたが、21年10月末時点の株主からは100株以上300株未満でクオカード500円分、300株以上3万株未満で同1000円分、3万株以上で美容商材3000円~5000円相当を贈呈する予定としており、実質的に拡充するとしたことも好材料視された。

■PALTEK <7587>  680円 (+86円、+14.5%)

PALTEK <7587> [東証2]が続急騰。レスターホールディングス <3156> が前週末9日の取引終了後、同社の完全子会社化を目的に1株680円でTOBを実施し、あわせて資本・業務提携契約を締結すると発表しており、TOB価格の680円にサヤ寄せする格好となった。現在は一方でしか取り扱いのない商材が両社で取り扱えることによる商材の拡充や、民生機器や産業機器向けの異なった製品設計開発に関わる技術を生かした提案力の強化などのシナジー創出により、エレクトロニクス商社業界で地位向上を図るのが狙い。買付予定数は1095万4016株(下限729万3700株、上限設定なし)で、買付期間は4月12日から5月27日まで。TOB成立後、PALTEKは所定の手続きを経て上場廃止となる予定で、この発表を受けて東京証券取引所は、PALTEK株式を4月9日付で監理銘柄(確認中)に指定している。

■わらべ日洋 <2918>  1,908円 (+219円、+13.0%)

東証1部の上昇率トップ。わらべや日洋ホールディングス <2918> が急騰。同社は弁当や調理パンの製造を手掛けセブン-イレブン向けを主力としているが、足もとの業績は好調に推移している。同社が前週末9日取引終了後に発表した22年2月期の業績予想は営業利益段階で前期比35%増の45億円と高水準の伸びを示す見通しで、これがサプライズとなって物色人気が集中した。前週末終値ベースでPERが10倍台、PBRが0.6倍台と株価指標面から非常に割安感が強いことも、買いの根拠となった。

■アルファ <4760>  1,619円 (+175円、+12.1%)

アルファ <4760> [JQ]が続急騰。連日の年初来高値更新となった。前週末9日の取引終了後、集計中の第2四半期累計(20年9月-21年2月)連結業績について、売上高が29億8000万円から31億6700万円(前年同期比5.9%減)へ、営業損益が5000万円の赤字から1億1000万円の黒字(前年同期8700万円の赤字)へ、最終損益が5500万円の赤字から1億2700万円の黒字(同2億1700万円の赤字)へ上振れて着地したようだと発表しており、これが好感された。売上総利益率が改善したことに加えて、出張自粛、テレワークの導入や人件費の削減など経費の抑制を図ったことが寄与。また、投資有価証券売却益や、雇用調整助成金の受給も寄与した。

■ワキタ <8125>  1,131円 (+91円、+8.8%)

東証1部の上昇率2位。ワキタ <8125> が4日続伸し、年初来高値を更新した。同社は9日取引終了後に、22年2月期通期の連結業績予想を公表。営業利益見通しを前期比5.1%増の57億円としていることや、期末一括配当計画を前期比3円増配の33円としていることが好感されたようだ。売上高は同1.6%増の752億円を見込む。主力の建機事業では、災害の復旧・復興工事や国土強靱化などの公共事業予算執行を的確に捕捉するほか、グループ連携による相乗効果の発揮などにより、ビジネスチャンスの拡大を図る意向。また、商業事業や不動産事業でも安定的な収益確保を目指すとしている。なお、21年2月期通期の連結決算は、売上高が前の期比10.0%減の740億1500万円、営業利益が同7.9%減の54億2200万円となった。

■安江工務店 <1439>  1,107円 (+87円、+8.5%)

安江工務店 <1439> [JQ]が急反発し年初来高値を更新した。前週末9日の取引終了後に3月度の月次連結受注高(速報)を発表し、前年同月比55.4%増と増加基調が続いたことが好感された。緊急事態宣言の解除に伴い、主力の住宅リフォーム事業で大型工事の受注が進み、受注高が堅調に推移。また、新築住宅事業でオンラインを活用した商談が浸透したことや、不動産市況の回復により、全てのセグメントで受注が伸長したという。

■グッドコムA <3475>  1,505円 (+115円、+8.3%)

東証1部の上昇率3位。グッドコムアセット <3475> が急反発。前週末9日の取引終了後、21年10月期の連結業績予想について、営業利益を30億7000万円から35億~38億円(前期比23.7~34.3%増)へ、純利益を19億6200万円から22億5100万~24億5500万円(同23.3~34.4%増)へ上方修正したことが好感された。新型コロナウイルスの変異種の蔓延による営業活動の自粛などが政府から発令された場合を考慮し、売上高は418億7600万円から380億~418億7600万円(同44.4~59.1%増)へ下方修正した。ただホールセールで、想定していた不動産販売会社への卸売りではなく、販売先自らが不動産を運用する法人と16棟724戸の販売契約を締結したため、利益率の向上が見込めることになったとしている。同時に、上限を45万株(発行済み株数の3.05%)、または8億3200万円とする自社株買いを実施すると発表しており、これも好材料視された。取得期間は4月12日から7月31日までで、資本効率の向上による株主への利益還元を図るとともに、経営環境に応じた機動的な資本政策の遂行を可能とすることが狙いという。更に、新規事業として上場REIT事業の準備を開始すると発表した。業績への影響は見積もることが不可能であるとしている。

■バンクオブイ <4393>  3,290円 (+250円、+8.2%)

バンク・オブ・イノベーション <4393> [東証M]が急反発。同社は12日正午過ぎに、子会社のスマートフォン向け新マッチングアプリ「恋庭」について、配信開始日が4月28日に決定したと発表。期待感が高まるかたちとなったようだ。同社は2月2日に、配信開始時期を「20年12月1日~21年2月28日の間」から「21年3月1日~5月31日の間」に変更。変更理由は、1月にグループ内でテストを実施した結果、一部不具合改修などが必要になったためとしていた。

■グラファイト <7847>  586円 (+44円、+8.1%) 一時ストップ高

グラファイトデザイン <7847> [JQ]が続急伸。12日朝方、ゴルフの海外メジャー大会であるマスターズ・トーナメントで松山英樹選手が日本勢として初めて優勝したことが複数のメディアで報じられ、これを受けてゴルフ関連株に物色の矛先が向かった。ゴルフシャフト大手のグラファイトをはじめ、ゴルフクラブのOEM生産を手掛ける遠藤製作所 <7841> [JQ]、中古ゴルフ用品店を運営するゴルフ・ドゥ <3032> [名証C]のほか、バリューゴルフ <3931> [東証M]、グローブライド <7990> 、藤倉コンポジット <5121> などが買われた。

■イワキ <8095>  710円 (+53円、+8.1%)

東証1部の上昇率4位。イワキ <8095> が続急伸し年初来高値を更新した。前週末9日の取引終了後、第2四半期累計(20年12月-21年5月)連結業績予想について、営業利益を11億円から14億3000万円(前年同期比62.8%増)へ、純利益を7億1000万円から9億2000万円(同55.3%増)へ上方修正したことが好感された。売上高は363億円(同17.7%増)の従来見通しを据え置いたものの、前期に取得した連結子会社の業績が大きく寄与する。また、広告宣伝費が予算を下回ることや、在宅勤務、オンライン会議推進による経費削減効果なども寄与する。なお、21年11月期通期業績予想は、売上高730億円(前期比11.7%増)、営業利益26億円(同27.8%増)、純利益20億円(同0.8%増)の従来見通しを据え置いている。同時に発表した第1四半期(20年12月-21年2月)決算は、売上高169億7500万円(前年同期比16.5%増)、営業利益6億6300万円(同2.4倍)、純利益3億9800万円(同2.0倍)だった。

■助川電気 <7711>  788円 (+57円、+7.8%)

助川電気工業 <7711> [JQ]が続急伸、700円台前半でのもみ合いを経て満を持して上放れてきた。同社は温度測定や加熱製品群など熱制御分野に特化した研究開発型メーカーだが、半導体関連分野の受注拡大が顕著で業績回復への期待が高まっている。21年9月期営業損益は1億円前後と黒字転換が見込まれるほか、22年9月期以降も業績回復色を強める可能性が高い。半導体関連の中小型株が軒並み水準訂正の動きをみせるなかで、同社株の出遅れ修正思惑も高まっている。21年9月期は年24円配当に減配(前期実績は29円)も、配当利回りは3%強と高く、株主還元に前向きな会社としても知られる。

■マネックスG <8698>  1,058円 (+69円、+7.0%)

東証1部の上昇率8位。マネックスグループ <8698> が続急伸。全体地合い悪をものともせず、商いを伴い強調展開を際立たせた。世界景気の回復期待が高まる一方、欧米の中央銀行は緩和的金融政策の長期化を明示しており、過剰流動性は担保されたままの状態にある。それを背景にビットコイン価格も上昇トレンドが加速している。仮想通貨取引所運営のコインチェックを子会社に持つマネックスをはじめ関連株には総じて上値を見込んだ投資資金が流入。ビットフライヤーによると今朝8時時点のビットコイン価格は前日11日比で11万円強値上がりし659万円台まで上昇している。ネット証券大手の同社は、仮想通貨取引所のコインチェックを傘下に収めていることから、同関連株のシンボルストック的存在となっている。

■シンフォニア <6507>  1,432円 (+91円、+6.8%)

東証1部の上昇率9位。シンフォニア テクノロジー <6507> が続急伸、5日・25日移動平均線が収れんする1300円台半ばでのもみ合いを一気に上放れてきた。半導体市場の拡大顕著でメモリーやロジックなどの供給不足が露呈するなか、半導体製造装置メーカーの株価が総じて強調展開をみせている。同社は半導体向け搬送装置などを展開し、この流れに乗る。また、世界的な脱炭素社会への取り組みが進むなか、今月はバイデン米大統領が主導する形で気候変動サミット開催が予定されるほか、今週16日には菅首相が訪米する見通し。そのなか同社は、ハイブリッド発電システムを手掛け、カーボンニュートラルに絡む銘柄としても視線を集めている。

■東芝 <6502>  4,530円 (+265円、+6.2%)

東証1部の上昇率10位。東芝 <6502> が商いを伴い急反発。前週末の下げ分を取り返す形になった。前週、同社に対し英投資ファンドCVCキャピタル・パートナーズが買収提案を示したことが明らかとなり、同社株は7日に値幅制限上限の700円高で買い物を残す集中人気となった経緯がある。ただ、買収の成否に不透明感も意識され、その後は気迷いムードも漂い週末は240円あまりの下げをみせていた。12日は10日付の日本経済新聞が「政府系ファンドの産業革新投資機構や事業会社の傘下を想定し、1株5000円での買い取りを提案した」と報じ、これが同社株を改めて刺激する格好となった。

■アバント <3836>  1,777円 (+92円、+5.5%)

アバント <3836> が急反発。12日午後1時ごろ、子会社ジールがグーグル・クラウドのサービスパートナー認定を取得したと発表しており、これが好材料視された。これにより、グーグル・クラウドにおいてBigQueryをはじめとしたサービスを活用し、データプラットフォームの構築支援を行うほか、企業のデータドリブン・データ活用を推進し、デジタルトランスフォーメーション(DX)が達成されるところまで伴走するとしている。

■イオンディラ <9787>  3,415円 (+165円、+5.1%)

イオンディライト <9787> が続急伸。9日の取引終了後に発表した22年2月期連結業績予想で、売上高3250億円(前期比8.3%増)、営業利益165億円(同8.3%増)、純利益105億円(同10.1%減)と2期ぶりの営業最高益更新を見込み、年間配当を17期連続増配となる前期比2円増の84円を予定していることが好感された。前期下期以降売上高が回復傾向にあることに加えて、デジタルトランスフォーメーション(DX)や人材への積極的な投資により収益拡大に向けた基盤を強化するという。なお、21年2月期決算は、売上高3000億8500万円(前の期比2.8%減)、営業利益152億3000万円(同4.8%減)、純利益116億8000万円(同25.0%増)。年間配当は前の期比17円増の82円だった。

■USENHD <9418>  2,548円 (+96円、+3.9%)

USEN-NEXT HOLDINGS <9418> が大幅高で3日続伸し連日で年初来高値を更新した。12日は、8日に発表した21年8月期業績予想の上方修正を好感した買いが入ったほか、午前11時ごろに発表したグループ会社による介護領域特化型ワークシェアリングサービスの提供開始を好材料視した買いが入った。グループのUSEN WORKINGが、人材不足に悩む介護業界の課題解決に貢献するために新サービス「Ucare」の提供を開始したという。介護施設と介護有資格・経験者をマッチングさせることで、人材不足に悩む介護業界の課題解決に役立つサービスとなることを目指すという。なお、介護業界を主軸にした人材紹介事業・サービス展開は、グループとして初めての試みとなる。

■ネクステージ <3186>  1,930円 (+72円、+3.9%)

ネクステージ <3186> が3日続伸し年初来高値を更新した。SMBC日興証券が9日付で、投資評価「1」を継続しつつ、目標株価を1900円から2100円へ引き上げたことが好材料視された。同証券では引き続き、積極的な出店と車両の販売以外で利益を確保するストック型のビジネスモデルに注目。半導体の不足などによる新車生産の遅れは短期的に中古車市場に追い風になると見込む。また、第1四半期決算を踏まえて業績予想を見直しており、21年11月期営業利益予想を110億円から118億円へ、22年11月期を同138億円から145億円へ引き上げている。

■カーブスHD <7085>  1,049円 (+37円、+3.7%)

カーブスホールディングス <7085> が大幅続伸し年初来高値を更新した。前週末9日の取引終了後、21年8月期連結業績予想について、売上高を235億円から240億円(前期比4.3%減)へ、営業利益を10億円から13億円(同11.4%増)へ、純利益を6億1000万円から7億2000万円(同5.8%減)へ上方修正したことが好感された。第1四半期(20年9月-11月)に実施した新規入会キャンペーン、休会復帰キャンペーンが奏功し、実質会員数が予想を上回っていることに加えて、緊急事態宣言下でも休業が発生をせず、また、休会からの復帰も想定以上に進んだことで加盟店への経営支援金の拠出が予想を下回ったことが要因。また、上期にマーケティング費用を抑制し広告宣伝費が想定を下回っていることも寄与する。なお、下期はマーケティングへの戦略的投資を積極的に行うことから、上期の上振れほどには利益は上振れしない見通しだ。同時に発表した第2四半期累計(20年9月-21年2月)決算は、売上高118億9100万円(前年同期比17.6%減)、営業利益8億7100万円(同70.8%減)、純利益3億4700万円(同83.1%減)となり、営業利益は従来予想の収支均衡から上振れて着地した。

※12日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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