話題株ピックアップ【夕刊】(2):東芝、イオンファン、eBASE
■東テク <9960> 2,948円 +82 円 (+2.9%) 本日終値
東テク<9960>は反発。15日の取引終了後、集計中の21年3月期連結業績について、売上高が1080億円から1094億円(前の期比6.6%減)へ、営業利益が46億円から60億円(同7.2%減)へ、純利益が34億円から47億円(同1.3%減)へ上振れて着地したようだと発表しており、これが好感された。新型コロナウイルス感染症拡大の影響により一部業界で短納期案件の需要減があったものの、政府の経済対策などの効果もあり、予想を上回って業況が良好に推移したことが寄与した。また、相対的に利益率の低い商品販売事業の売上高が減少し、一方で工事事業が堅調に推移したことも利益の押し上げに寄与した。なお、63円を予定していた期末配当予想を67円にするとあわせて発表した。年間配当は84円(前の期80円)となる。
■イオンファンタジー <4343> 2,182円 +57 円 (+2.7%) 本日終値
イオンファンタジー<4343>が続伸。15日の取引終了後に発表した3月度の売上概況で、既存店売上高が前年同月比2.5倍となったことが好感された。プライズ(アミューズメント専用景品)部門が「鬼滅の刃」や「呪術廻戦」をはじめとする人気景品の集中展開により引き続き好調だったことが牽引した。
■eBASE <3835> 1,012円 +26 円 (+2.6%) 本日終値
eBASE<3835>は反発。15日の取引終了後、集計中の21年3月期連結業績について、売上高が41億5000万円から43億200万円(前の期比3.1%減)へ、営業利益が10億7000万円から12億1000万円(同6.3%減)へ、純利益が7億5000万円から8億6900万円(同3.9%減)へ上振れて着地したようだと発表しており、これが好感された。主力のeBASE事業で、巣ごもり需要により活況となった食品業界での新規大型案件の受注や大手ホームセンターで受注が順調に推移し売上高・利益を押し上げた。
■TOA <6809> 915円 +23 円 (+2.6%) 本日終値
TOA<6809>が続伸。15日の取引終了後、集計中の21年3月期連結業績について、営業利益が18億円から22億5000万円(同35.1%減)へ、純利益が11億円から16億円(同22.5%減)へ上振れて着地したようだと発表しており、これが好感された。日本国内における販売が想定を上回った一方、鉄道車両向け売り上げが減少したことから、売上高は405億円(同10.1%減)の従来予想を据え置いたものの、国内の売上高増加や鉄道車両向け売り上げの収益が改善したことが利益押し上げに寄与した。
■EduLab <4427> 7,950円 +180 円 (+2.3%) 本日終値
EduLab<4427>が反発。15日の取引終了後、総合学習支援の窓口プラットフォーム「スタギア」を5月にサービス開始すると発表。それに伴いティザーサイトを15日に公開しており、これが好感された。「スタギア」は、「受験」「学習」「情報」の3つの窓口サービスを柱に、それらが相互に連携することで学習者の進学の可能性を最大限に広げるラットフォーム。また、人工知能(AI)の活用により、それぞれの学習者に適した学習サービスや入試関連情報などをリコメンドすることで、より多くの学習者に安価で質の高い学習機会を提供することを目指すとしている。なお、「情報の窓口」の一つとして、大学情報・入試に関するメディア「スタギア大学受験」(β版)を22日から提供するとあわせて発表している。
■エアトリ <6191> 2,300円 +52 円 (+2.3%) 本日終値
エアトリ<6191>が高い。同社は国内線航空券を中心とする予約サイトの運営を主力としており、新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受けながらも足もとの業績は急改善している。15日取引終了後に21年9月期業績予想の修正を発表、営業損益は従来予想の10億円の黒字から13億円の黒字(前期は89億9400万円の赤字)に増額した。コスト削減努力が実を結んでいるほか、旅行事業を始めとする既存事業が好調を継続していることが背景。期中4度目の上方修正ということもあり、これを材料視する形で物色人気が集中した。
■ビー・エム・エル <4694> 3,725円 +70 円 (+1.9%) 本日終値
ビー・エム・エル<4694>が反発。15日の取引終了後、新型コロナウイルスPCR検査の検査能力を増強したと発表しており、これが好感された。20年12月時点では1日に2万900件の検査能力だったが、順次増強に取り組み、4月15日時点では1日に3万件を超える検査の受託体制を構築したとしている。
■東京エレクトロン <8035> 49,120円 +180 円 (+0.4%) 本日終値
東京エレクトロン<8035>、レーザーテック<6920>、アドバンテスト<6857>など半導体製造装置関連が買い優勢。前日の米国株市場では、画像処理半導体大手のエヌビディアが大幅高に買われたのをはじめ半導体セクターが総じて強い動きとなり、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も5営業日ぶりに反発に転じた。東京市場でもこの流れに追随する格好となっている。ただ、東エレクやアドバンテストなど前日の下げ幅の半分に満たない戻りにとどまっており、上値では戻り売り圧力が意識されている。
■東芝 <6502> 4,600円 -295 円 (-6.0%) 本日終値 東証1部 下落率3位
東芝<6502>が5日ぶりに急反落。同社は英投資ファンドのCVCキャピタル・パートナーズの買収提案を拒否する方向で調整に入った、と16日に複数のメディアが報道した。東芝は上場を維持する方針を示した、という。この報道に対して、同社では「当社が発表したものではない」とリリースを公表した。CVCの買収提案を契機に米投資ファンドのコールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)やカナダの投資会社ブルックフィールド・アセットなどが買収提案を検討しているとの見方が伝わるなど、東芝への買収合戦観測が強まっていた。東芝がCVCの買収提案を拒否した場合、敵対的TOBに発展することもあり得るが、今後の展開に対する不透明感が高まったことから、この日はいったん利益確定売りも膨らんだ様子だ。
■AmidAH <7671> 1,509円 +300 円 (+24.8%) ストップ高 本日終値
AmidAホールディングス<7671>がストップ高。15日の取引終了後、21年6月期の連結業績予想について、売上高を29億2800万円から31億7100万円(前期比9.5%増)へ、営業利益を2億5300万円から4億円(同41.3%増)へ、純利益を1億5700万円から2億6500万円(同6.4%増)へ上方修正したことが好感され買いが集中した。主要キーワード(印鑑、はんこなど)の検索順位が安定したことや、新型コロナウイルス感染症の影響による購入行動の変化や巣ごもり消費などで、グループECサイトへの流入数が増加し、閑散期の需要が拡大したことが売上高を押し上げた。また、広告運用及び販促費の見直しを行ったことや人件費比率が減少する見込みとなったこと、キャッシュレス還元事業による補助金収入が予想より増加したことなども寄与した。あわせて従来は無配を予定していた配当予想について、初の配当となる37円を実施すると発表。更に6月30日を基準日として、1株を2株に株式分割するとしたことも好材料視された。
株探ニュース