話題株ピックアップ【夕刊】(2):郵船、住友鉱、ニトリHD

注目
2021年5月7日 15時18分

■日本郵船 <9101>  4,560円  +115 円 (+2.6%)  本日終値

日本郵船<9101>、商船三井<9104> はいずれも東証1部の売買代金上位に入る人気で3日続伸と上値追い基調を強めている。ここにきて海運株の上昇が再び目立っている。鉄鉱石や石炭、穀物などを運ぶばら積み船市況の総合的な値動きを表すバルチック海運指数は4月中旬以降記録的な上げ足を示しており、前日こそ小幅に反落したものの、前々日の5日まで15連騰で3266まで水準を切り上げた。これは2010年6月以来、約11年ぶりの高値圏にある。世界的な景気回復期待に加え、銅などの非鉄やコーンなど穀物に代表される商品市況が軒並み高騰している。これに連動する形でばら積み船市況の上昇が際立つ状況にあり、海運セクターの株高を後押しする格好となった。

■住友金属鉱山 <5713>  5,092円  +125 円 (+2.5%)  本日終値

住友金属鉱山<5713>やDOWAホールディングス<5714>、三菱マテリアル<5711>といった非鉄株が続伸。足もとで銅価格は、世界経済の回復期待を背景に上昇基調を続けているが、日本経済新聞・電子版は7日、「銅が過去最高値を更新した」と報じた。ロンドン金属取引所(LME)の銅3カ月物は、日本時間7日で一時1トン1万200ドル前後まで上昇し、11年2月につけた最高値の1万190ドルを約10年ぶりに上回った、という。銅のほかアルミやニッケルなどの価格は上昇基調にあり、非鉄株には再評価機運が強まっている。

■愛知銀行 <8527>  2,906円  +67 円 (+2.4%)  本日終値

愛知銀行<8527>は3日続伸。6日の取引終了後、集計中の21年3月期連結業績について、経常利益が44億円から60億円(前の期比45.0%増)へ、純利益が30億円から42億円(同43.3%増)へ上振れて着地したようだと発表しており、これが好感された。与信関係費用は想定を上回ったものの、貸出金利息及び役務取引等収益が予想を上回ったことが寄与した。

■ゼビオホールディングス <8281>  901円  +17 円 (+1.9%)  本日終値

ゼビオホールディングス<8281>が後場上げ幅を拡大。午後1時ごろ、集計中の21年3月期連結業績について、最終利益が1億4900万円から4億3200万円(前の期比5.9%増)へ上振れ、減益予想から一転して増益で着地したようだと発表しており、これが好感された。事業用資産の減損損失を計上するほか、今年2月と3月に東北地方で発生した地震に伴う商品に対する災害損失を計上するものの、為替相場が円安基調で推移したことが利益を押し上げた。なお、売上高は2075億8600万円から2024億3800万円(同10.2%減)へ、営業利益は30億4900万円から27億5600万円(同47.5%減)へ下振れて着地した。

■セラク <6199>  2,348円  +42 円 (+1.8%)  本日終値

セラク<6199>が3日ぶりに反発。6日の取引終了後、みどりクラウドと人工知能(AI)を活用した青果流通支援プロジェクトが、農林水産省の「革新的営農支援モデル開発」事業に採択されたと発表しており、これが好材料視された。同プロジェクトは、セラクとウェザーニューズ<4825>、R&Cホールディングス(長野県長野市)、ドローン・ジャパン(東京都千代田区)の4社で設立した「データ駆動成果流通支援コンソーシアム」として提案を行ったもの。みどりクラウドが収集する生産現場のデータや、ドローン・ジャパンがドローンによって収集する生産状況データ、WNIウェザの気象データ、R&Cホールディングスの各産地の過去の出荷量データなどを分析し、AIによる出荷量予測モデルの構築に取り組む。

■前田建設工業 <1824>  969円  +14 円 (+1.5%)  本日終値

前田建設工業<1824>が3日続伸。午前11時ごろ、集計中の21年3月期連結業績について、売上高が6768億円から6780億円(前の期比39.0%増)へ、営業利益が414億円から463億円(同36.0%増)へ、純利益が166億円から232億円(同61.8%増)へ上振れて着地したようだと発表しており、これが好感された。売上高が計画を上回ったことに加えて、それに伴い完成工事利益率が向上したことなどが要因としている。あわせて、期末一括配当予想を27円から38円へ引き上げた。

■王将フードサービス <9936>  5,680円  +70 円 (+1.3%)  本日終値

王将フードサービス<9936>は続伸。午前10時ごろに発表した4月度の月次売上高(速報)で、直営既存店売上高が前年同月比21.2%増と6カ月ぶりに前年実績を上回ったことが好感された。積極的な新商品の販売と状況に応じたタイムリーな販売促進活動が奏功し、店内売上高は同32.9%増となったほか、店外売上高も同15.5%増と大幅に伸長したことが寄与した。なお、全店売上高は同25.6%増だった。

■新生銀行 <8303>  1,630円  +18 円 (+1.1%)  本日終値

新生銀行<8303>が続伸。同社は6日取引終了後、21年3月期の純利益を340億円から450億円(前の期比1.3%減)に増額修正したことを好感する買いが流入した。連結子会社を通じて保有する台湾の日盛金融に対する公開買い付け(TOB)に応募したことから、前3月期決算で約97億円の売却益を計上する見込みとなった。また、期末一括配当は前の期比2円増の12円に増配することも好感された。

■ニトリホールディングス <9843>  19,785円  +210 円 (+1.1%)  本日終値

ニトリホールディングス<9843>が5日ぶりに反発。きょう付けの日本経済新聞朝刊で「外食事業に参入した」と報じられており、これが好材料視された。記事によると、店舗名は「ニトリダイニング みんなのグリル」で、卸を通さずに食材を調達するほか、店舗では自社の家具や食器を使うなどして運営コストを下げるという。自社店舗への出店を行うほか、将来は路面店や他の商業施設への出店も検討するとあることから、今後の業績への貢献が期待されている。

■ベネッセHD <9783>  2,458円  +22 円 (+0.9%)  本日終値

ベネッセホールディングス<9783>は朝安スタートもプラスに転換。午前10時ごろ、集計中の21年3月期連結業績について、売上高が4260億円から4275億3100万円(前の期比4.7%減)へ、営業利益が93億円から130億8900万円(同38.5%減)へ、最終損益が収支均衡から31億2200万円(同50.4%減)へ上振れて着地したようだと発表しており、これが好感された。国内の学校向け教育事業と学習塾事業などで、新型コロナウイルス感染症の影響からの回復が想定を上回ったことに加えて、コスト削減努力が奏功した。また、新型コロナウイルス感染症の影響に伴い政府や地方自治体などから支給された助成金の増加なども寄与した。

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