【↑】日経平均 大引け| 3日続伸、欧米株高を受け景気敏感株中心に買い優勢 (5月10日)

市況
2021年5月10日 18時13分

日経平均株価

始値  29376.89

高値  29685.41(10:25)

安値  29346.14(09:00)

大引け 29518.34(前日比 +160.52 、 +0.55% )

売買高  11億2670万株 (東証1部概算)

売買代金  2兆4641億円 (東証1部概算)

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■本日のポイント

1.日経平均は3日続伸、欧米株高を好感しリスク選好

2.米雇用統計は予測を大幅に下回り、緩和長期化に期待感

3.鉄鋼などの景気敏感株に買いが集まり全体指数押し上げ

4.ファストリが4000円超の大幅安で日経平均の重荷に

5.後場上げ幅縮小も日経平均は3週間ぶりの高値圏で着地

■東京市場概況

前週末の米国市場ではNYダウは前日比229ドル高と5日続伸した。FRBによる金融緩和への長期化観測が強まり過去最高値を3日連続で上回った。

週明けの東京市場では、買いが先行し日経平均株価は一時300円を超える上昇をみせる場面があった。ただ、後場は上値が重くなり上げ幅を縮小している。

10日の東京市場は、前週末の欧米株高を受け大型株をはじめ広範囲に買い優勢の展開となった。前週末の米国株市場では、注目された4月の米雇用統計が事前の市場コンセンサスを大幅に下回り、これを受けて金融緩和環境が長期化するとの思惑からリスク選好の流れとなり、NYダウは連日の最高値更新となった。これを東京市場でも引き継ぐ格好となった。寄り付きこそ売り買いを交錯させていたが、その後急速に上値指向に。前場後半には2万9700円近辺まで水準を切り上げた。ハイテク株は安い銘柄も目立つ展開だったが、鉄鋼などの景気敏感株に投資資金が集中し全体を押し上げた。新型コロナウイルス感染拡大への影響が警戒されたほか、一部の値がさ株への売りが足を引っ張り、後場は上げ幅を縮小したが、日経平均は3週間ぶりの高値圏で着地している。

個別では、売買代金上位の任天堂<7974>が大きく上昇したほか、ソニーグループ<6758>やトヨタ自動車<7203>なども堅調。日本製鉄<5401>、ジェイ エフ イー ホールディングス<5411>など鉄鋼大手も出来高を伴い上値を追った。値がさではダイキン工業<6367>も強い動き。フルサト工業<8087>がストップ高に買われ、ホクシン<7897>も急騰。日本冶金工業<5480>、中山製鋼所<5408>なども物色人気。ソーダニッカ<8158>も値を飛ばした。

半面、売買代金首位のファーストリテイリング<9983>が4000円超の大幅安、レーザーテック<6920>、SUMCO<3436>など半導体関連も冴えない。日本郵船<9101> 商船三井<9104>など海運株も利食われた。メディカルシステムネットワーク<4350>、大幸薬品<4574>、スクロール<8005>などが大幅安、ディー・エヌ・エー<2432>の下げも目立つ。

日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄はSBG <9984> 、ダイキン <6367> 、エムスリー <2413> 、テルモ <4543> 、KDDI <9433> 。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約102円。

日経平均へのマイナス寄与度上位5銘柄はファストリ <9983> 、アドテスト <6857> 、セブン&アイ <3382> 、日ハム <2282> 、資生堂 <4911> 。5銘柄の指数押し下げ効果は合計で約180円。うち160円はファストリ1銘柄によるもの。

東証33業種のうち上昇は27業種。上昇率の上位5業種は(1)鉄鋼、(2)石油石炭製品、(3)非鉄金属、(4)その他製品、(5)パルプ・紙。一方、下落率の上位5業種は(1)海運業、(2)小売業、(3)金属製品、(4)空運業、(5)その他金融業。

■個別材料株

△メンバーズ <2130>

今期税引き前は43%増で8期連続最高益。

△アートSHD <3663> [東証2]

1-3月期営業利益が2.9倍に。

△EPS <4282>

21年9月期業績予想を上方修正。

△冶金工 <5480>

22年3月期営業5割増益予想で大幅増配と自社株買いも発表。

△オーナンバ <5816> [東証2]

今期経常を一転2%増益に上方修正。

△フルテック <6546>

第1四半期営業利益82%増。

△ウッドワン <7898>

21年3月期業績は計画上振れ。

△ローランド <7944>

21年12月期業績予想を上方修正。

△松風 <7979>

21年3月期業績は計画上振れ。

△フルサト <8087>

マルカ <7594> と共同株式移転で新会社設立。

▼JIGSAW <3914> [東証M]

第1四半期37%最終減益。

▼大幸薬品 <4574>

1-3月期(1Q)経常は2.3億円の赤字で着地。

東証1部の値上がり率上位10傑は(1)フルサト <8087> 、(2)ホクシン <7897> 、(3)冶金工 <5480> 、(4)ローランド <7944> 、(5)EPS <4282> 、(6)日鉄物産 <9810> 、(7)船井総研HD <9757> 、(8)メンバーズ <2130> 、(9)ウッドワン <7898> 、(10)トーモク <3946>

値下がり率上位10傑は(1)メディシス <4350> 、(2)大幸薬品 <4574> 、(3)スクロール <8005> 、(4)エイチーム <3662> 、(5)ディーエヌエ <2432> 、(6)特殊陶 <5334> 、(7)物語コーポ <3097> 、(8)アバント <3836> 、(9)ブラザー <6448> 、(10)東祥 <8920>

【大引け】

日経平均は前日比160.52円(0.55%)高の2万9518.34円。TOPIXは前日比19.22(0.99%)高の1952.27。出来高は概算で11億2670万株。東証1部の値上がり銘柄数は1482、値下がり銘柄数は614となった。日経ジャスダック平均は3917.50円(1.93円高)。

[2021年5月10日]

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