話題株ピックアップ【夕刊】(3):トヨタ、太平金、スズケン

注目
2021年5月12日 15時25分

■トヨタ自動車 <7203>  8,523円  +182 円 (+2.2%)  本日終値

トヨタ自動車<7203>が後場に入りプラス圏に浮上。同社は午後1時25分に決算発表を行った。21年3月期の連結営業利益は、前の期比8.4%減の2兆1977億4800万円で着地した。22年3月期の同利益は前期比13.8%増の2兆5000億円の見通し。市場予想の2兆3700億円前後を上回った。同時に4100万株(発行済み株式数の1.46%)、2500億円を上限とする自社株買いも発表した。取得期間は6月18日~9月30日。

■デジハHD <3676>  1,601円  +29 円 (+1.8%)  本日終値

デジタルハーツホールディングス<3676>は全般地合い悪が続くなか売り物をこなし上値指向を継続。一時137円高と値を飛ばし1700円台を回復、4月7日に付けた年初来高値1695円を上回り約1カ月ぶりに新値街道に復帰した。同社が11日取引終了後に発表した21年3月期決算は営業利益が前の期比37%増の19億800万円と大幅な伸びを達成した。ゲームソフトの不具合を検出するデバッグ事業を主力展開するが、非ゲーム分野の拡充にも傾注しており、行政関連システムや企業の基幹業務システムなど専門性の高い分野での需要開拓も業績に寄与している。22年3月期はトップラインの伸びが顕著となり前期比25%増収の284億2000万円を見込む。また、営業利益も前期比10%増の21億円予想と2ケタ成長を確保する見通しだ。同社株はここ数年のタームでみて株価1750円ラインがテクニカル的に上値を押さえる鬼門となっており、今後はこのフシを奪回できるかどうかに注目が集まる。

■ユニオンツール <6278>  3,575円  +60 円 (+1.7%)  本日終値

ユニオンツール<6278>は反発。11日の取引終了後、21年12月期の連結業績予想について、売上高を235億円から253億円(前期比10.9%増)へ、営業利益を32億円から43億円(同50.1%増)へ、純利益を24億5000万円から32億円(同26.0%増)へ上方修正したことが好感された。半導体関連や、自動車関連向け高付加価値製品に対する需要が堅調に推移するほか、生産能力の増強・効率改善が奏功していることが要因。下期においても、半導体パッケージの進化、電気自動車(EV)の生産増加、高速通信網の整備などが期待されることから需要の継続を見込んでいる。なお、同時に発表した第1四半期(1~3月)決算は、売上高63億4800万円(前年同期比20.4%増)、営業利益10億9000万円(同77.7%増)、純利益8億7700万円(同87.8%増)だった。

■前田工繊 <7821>  3,380円  +10 円 (+0.3%)  本日終値

前田工繊<7821>は反発。午前10時ごろ、新型コロナウイルスワクチン接種会場用アイテムの取り扱い及び販売を開始したと発表しており、これが好感された。取り扱いを開始したのは不織布間仕切りや防護服、マスク、耐針カバーなど。まとめ購入や必要なアイテムだけの購入などにも対応するとしている。

■大平洋金属 <5541>  2,104円  -373 円 (-15.1%)  本日終値  東証1部 下落率2位

11日に決算を発表。「今期経常は64%減益、5円減配へ」が嫌気された。

大平洋金属 <5541> が5月11日大引け後(15:00)に決算を発表。21年3月期の連結経常利益は前の期比3.4倍の33.4億円に拡大したが、22年3月期は前期比63.7%減の12.1億円に大きく落ち込む見通しとなった。

⇒⇒大平洋金属の詳しい業績推移表を見る

■あすか薬HD <4886>  1,170円  -206 円 (-15.0%)  本日終値  東証1部 下落率3位

11日に決算を発表。「今期経常は51%減益へ」が嫌気された。

あすか製薬ホールディングス <4886> が5月11日大引け後(15:00)に決算を発表。21年3月期の連結経常利益は前の期比80.3%増の30.9億円に拡大したが、22年3月期は前期比51.5%減の15億円に大きく落ち込む見通しとなった。

⇒⇒あすか薬HDの詳しい業績推移表を見る

■アルフレッサ <2784>  1,736円  -279 円 (-13.9%)  本日終値  東証1部 下落率7位

アルフレッサ ホールディングス<2784>やアマダ<6113>、名古屋鉄道<9048>、九州電力<9508>などMSCI除外銘柄が急落。日本時間の12日早朝にMSCIの定期入れ替えが発表された。今回の見直しでは、新規採用はなく、29銘柄が除外された。除外銘柄は軒並み安となっており、アルフレッサや名鉄は前日比で10%を超す下落となった。今回の見直しに関して、アナリストからは「日本株式の存在感が相対的に後退している状況だ」との見方が出ている。

■シンフォニア <6507>  1,306円  -177 円 (-11.9%)  本日終値  東証1部 下落率8位

シンフォニア テクノロジー<6507>が急落。午後1時40分ごろに発表した22年3月期連結業績予想で、売上高870億円(前期比0.4%減)、営業利益35億円(同28.4%減)、純利益24億円(同34.7%減)と大幅減益を見込み、年間配当予想を前期比10円減の25円としていることが嫌気された。期初受注残はパワーエレクトロニクス機器やサポート&エンジニアリング部門の減少により前期比5.7%減の517億円にとどまっているものの、徐々に需要が回復すると想定し、売上高は前期並みを見込む。ただ、積極的な販売促進や開発に取り組むことで費用増を見込み利益を圧迫する。なお、21年3月期決算は、売上高873億1200万円(前の期比2.7%減)、営業利益48億9100万円(同59.4%増)、純利益36億7700万円(同2.2倍)だった。

■中国塗料 <4617>  898円  -115 円 (-11.4%)  本日終値  東証1部 下落率9位

11日に決算を発表。「今期経常は49%減益、1円増配へ」が嫌気された。

中国塗料 <4617> が5月11日大引け後(15:00)に決算を発表。21年3月期の連結経常利益は前の期比58.2%増の64.3億円に拡大したが、22年3月期は前期比48.7%減の33億円に落ち込む見通しとなった。

⇒⇒中国塗料の詳しい業績推移表を見る

■スズケン <9987>  3,640円  -460 円 (-11.2%)  本日終値  東証1部 下落率10位

11日に決算を発表。「今期経常は36%減益へ」が嫌気された。

スズケン <9987> が5月11日大引け後(15:00)に決算を発表。21年3月期の連結経常利益は前の期比55.9%減の182億円になり、22年3月期も前期比36.0%減の117億円に落ち込む見通しとなった。

⇒⇒スズケンの詳しい業績推移表を見る

■テセック <6337>  2,155円  +400 円 (+22.8%) ストップ高   本日終値

テセック<6337>がストップ高。同社は半導体製造装置メーカーでハンドラ(分類装置)とテスターを主力としている。世界的な半導体投資活発化を背景に業績は急速に改善色を強めている。11日取引終了後に発表した22年3月期の業績予想はトップラインが急増し77億円を見込んでいる。増収効果から営業損益も15億円の黒字化(前期実績は4億4800万円の赤字)を予想している。更に、年間配当は60円と前期実績の10円に対し50円上乗せする計画で、これがポジティブサプライズとなった。

■キャリア <6198>  495円  +80 円 (+19.3%) ストップ高   本日終値

キャリア<6198>が急伸しストップ高の495円に買われた。午前10時30分ごろ、「新型コロナウイルスワクチン接種における看護師の派遣」を落札したと発表しており、これが好材料視された。防衛省・自衛隊は新型コロナウイルスワクチンの大規模な接種に向けて、民間の看護師を募集し東京都と大阪府に設ける接種会場に配置する方針で、今回の落札によりキャリアが看護師を常時200人派遣することになる。なお、21年9月期業績への影響は現在精査中としている。

■ファミリー <8298>  651円  +100 円 (+18.2%) ストップ高   本日終値

ファミリー<8298>がストップ高。。11日の取引終了後、MBOの一環として専務取締役の清水貴志氏が代表を務めるTSホールディングス(千葉市中央区)が、株式の非公開化を目指してTOBを実施すると発表しており、TOB価格750円にサヤ寄せする格好となっている。株式を非公開化することで、中長期的な視点から抜本的かつ機動的な経営戦略を迅速に実践するのが狙い。買付予定数は560万4176株(下限377万4089株、上限設定なし)で、買付期間は5月12日から6月22日まで。TOB成立後、ファミリーは所定の手続きを経て上場廃止となる予定で、この発表を受けて東京証券取引所は、同社株式を5月11日付で監理銘柄(確認中)に指定している。

■遠藤製作所 <7841>  799円  +100 円 (+14.3%) ストップ高   本日終値

遠藤製作所<7841>が100円高はストップ高となる799円に買われた。11日の取引終了後、21年12月期連結業績予想の上方修正を発表し、営業利益を3億8000万円から11億5000万円へ大幅に増額したことが好感されたようだ。ゴルフ事業で主要取引先向けの受注高が好調に推移しているほか、自動車や農業機械向け部品などの製造を行う鍛造事業において主要取引先の受注高が着実に回復していることが業績に寄与する。なお、あわせて発表した第1四半期(1~3月)決算は、売上高30億6600万円(前年同期比41.4%増)、営業利益4億9900万円(前年同期3200万円の赤字)だった。

●ストップ高銘柄

ジェイリース <7187>  973円  +150 円 (+18.2%) ストップ高   本日終値

など、6銘柄

●ストップ安銘柄

三井金エンジ <1737>  1,125円  -300 円 (-21.1%) ストップ安   本日終値

ホロン <7748>  4,110円  -1,000 円 (-19.6%) ストップ安   本日終値

中央化学 <7895>  494円  -100 円 (-16.8%) ストップ安   本日終値

フルヤ金属 <7826>  8,280円  -1,500 円 (-15.3%) ストップ安   本日終値

WT天然ガス <1689>  1円  0 円 (0.0%) ストップ安   本日終値

など、5銘柄

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