八洲電機---21年3月期増益、産業・交通事業は高付加価値案件の増加と原価低減により利益増
八洲電機<3153>は14日、2021年3月期連結決算を発表した。売上高が前期比15.7%減の591.94億円、営業利益が同13.4%減の21.72億円、経常利益が同12.9%減の23.14億円、親会社株主に帰属する当期純利益は同12.7%増の15.71億円となった。
プラント事業の売上高は前年同期比13.9%減の167.90億円、営業利益は同17.7%減の12.21億円となった。鉄鋼・非鉄分野では、鉄鋼分野において市況低迷により設備の休止等の影響があったが、昨年度以前の既受注案件である老朽設備のリニューアル工事等の大型案件が予定通り実施され、売上高は堅調に推移した。石油・化学・ガス分野では、石油・化学分野において新型コロナウイルス感染症の影響による国内外需要の減少や、企業統合に伴う事業再編による設備投資の見送りなどもあり、売上高は低調に推移した。
産業・交通事業の売上高は同3.2%減の424.04億円、高付加価値案件の増加と原価低減を行った結果、営業利益は同5.0%増の29.13億円となった。一般産業分野では、医薬及び化学関連の顧客の新規設備投資や、セキュリティ・情報制御システムによる更新案件の取込みにより、売上高は好調に推移した。空調設備分野では、一部の工事案件の進捗が遅延したが、大口空調機納入案件や感染症対策の陰圧ブースユニットやPCR検査用の安全キャビネットが順調に推移し、売上高は堅調に推移した。産業機器分野では、新型コロナウイルス感染症拡大による市況悪化の影響により、設備機械関連セットメーカーの生産減少や首都圏を中心とした再開発案件の計画延期等により、売上高は低調に推移した。交通分野では、新型コロナウイルス感染症による影響を強く受け、列車運行システム関連工事及び受変電設備の大型更新工事が減少し、売上高は低調に推移した。
2022年3月期通期については、売上高が前期比6.4%増の630.00億円、営業利益が同10.5%増の24.00億円、経常利益が同8.0%増の25.00億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同5.0%増の16.50億円を見込んでいる。
《ST》