明日の株式相場に向けて=日立、トヨタの“強調相場”の意味

市況
2021年5月24日 17時45分

24日の東京株式市場は日経平均株価が前週末に比べ46円高の2万8364円と小幅に3日続伸した。前週末21日の米国市場でNYダウは上昇したもののナスダック指数は下落し、足もとではビットコイン価格も下げ止まらないなか東京市場への影響が気にされたが、下値には買いが入り日経平均株価は底堅く推移した。

外国人を含めた機関投資家は、新型コロナウイルスワクチンの接種状況に敏感に反応しており、きょうから東京・大阪での大規模接種が始まったことも前向きに受け止められたようだ。徐々にだがワクチン相場は始まりつつある、とみていいのだろう。

依然として、「グロース(成長)株vs景気敏感株」の論争が続いているが、足もとではトヨタ自動車<7203>が史上最高値に買われ、日立製作所<6501>が20年ぶり高値に上昇するなど、伝統的なグローバル企業が評価されていることが注目できる。日立はITサービス事業を軸とした構造転換で、22年3月期純利益は最高益見通し。トヨタも堅調な業績と自社株買いや株式分割が評価されている。

ともに世界景気回復が追い風となる一方で、株価に出遅れ感があったことがポイントだ。足もとでは同じく大手重電メーカーの東芝<6502>や三菱電機<6503>、総合重機のIHI<7013>、自部品大手のデンソー<6902>やアイシン<7259>、大手商社の三井物産<8031>といった銘柄が強含む展開となっている。米インフレ懸念が払しょくできず相場の見方が割れる局面では、トヨタや日立のような伝統的なグローバル企業が再評価される局面が続きそうだ。

明日は国内では目立ったイベントはなく、海外では明晩にかけドイツ・5月Ifo景況感指数や米5月消費者信頼感指数などが発表される。

出所:MINKABU PRESS

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

プレミアム会員限定コラム

お勧めコラム・特集

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
株探プレミアムとは

日本株

米国株

PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.